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犬と歩けば ショコラのこと
今日は強風が吹いて野鳥さんもあまり見に行きにくいので、毎朝の野鳥散歩に付き合ってくれているトイプードルのショコラのことを書こうと思います。
かれこれ60年近くも前に親が連れてきたチョコレート色のミニチュアプードル、その子とそっくりという理由で7年前に保護犬施設から引き取らせていただいたショコラ。
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前の飼い主さんがやったんでしょうけど、吠えないように声帯が取られてしまってハスキーボイスになってたということと、右耳の後ろに多分ずっとかきむしっていたためじゃないかというような禿げた部分があるということのほかは特にこれといった病気はなく、フィラリアも陰性で元気な5歳前後の女の子でした。我が家に来てからも基本的には元気だったのですが、耳がすごく痒くなって血が滲むほどかいてしまうことや、時々お腹を壊すこと、朝方に胃液か胆汁みたいなものを吐くことが何回かあって、あるときアレルギー、皮膚、耳の専門医さんに見ていただく機会がありました。
アレルギー検査の結果としては、牛肉、牛乳、ラム肉、チーズといった食品にすごい反応が出ることがわかりました。それと、お耳の中を内視鏡で見ていただいたら、禿げたところのある右耳の奥に植物のタネのような異物があって、もしかしたら成長してるかもしれない😅
なので全身麻酔でソレを除去していただきました。
フードをアレルゲン除去食にしたことと、耳の中の異物を除去したことで、ショコラはすごく元気になりました。
そんなショコラともっと旅行したり野鳥観察しに行ったりしたかったけれど、元気いっぱいの8才前後の時期には、世間がコロナ禍であまり大手を振って犬とお出かけできる雰囲気ではなかったりしました。
やっとコロナ禍の騒ぎも収まった頃には、ショコラは推定10歳を超えていました。
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シニアだし健康に気をつけなきゃねなどと言いながら、よく八ヶ岳の別荘などには連れて行っていたのですが、2024年4月、滞在していた八ヶ岳の家で穏やかに過ぎていたショコラのシニア生活に異変が起きました。前日に近隣のエドヒガンザクラの古木を見に行ったりした、春ののどかな時期でした。
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明け方、ショコラが突然起きてジタバタして、外に行きたいといって騒ぎ始めたのです。
眠い目を擦りながら外に出てみると、いきなりブシャー!という感じで血便が😱血便というより、下血ですね。
でも、八ヶ岳は山の中なのですぐに連れて行けるような緊急時の動物病院はありません。
朝のうちに2回くらい血便がでたのをハラハラしながら見守って、朝9時過ぎにオープンしている麓の動物病院に連れて行き、簡単な検査と薬出していただき、午後は東京に帰って近所のかかりつけ医さんへ。
まあ、このときはそうした対症療法で何とかなったのですが、4月の末のゴールデンウィーク始まりの頃、都内でのお散歩中に、また血便が。
なんかおかしいと思って、かかりつけ医さんに詳しい検査をお願いしたのですが、かかりつけ医さんの都合で検査は半月後になり、そこで出た診断が、、、いくら素人でも、ソレはないだろうというような内容でした(初期の腎不全かも。エコーで左の腎臓が右より16mm小さくなってる。まだbunやクレアチニンの数値は正常範囲内。とりあえずフードをシニア用に変えてみれば?という😅)
ということで、かかりつけ医さんの診断に納得できなかった飼い主は、たまたま近所で最近開業した大きめの動物総合病院みたいなところへ、ダメ元で駆け込んでみたのですが、その結果として、エコーで見えたのは消化管に何か腫瘍があって、リンパ腫かもしれないので、CT撮ってみましょうとなりました。ちなみに、左腎臓が右より縮んでいるということはなかったようです😔
その頃のショコラは、もう血便が出ることはなかったのですが、リンパ腫かもと言われると、もう心臓バクバクです。
そしてCTで見つかったのは、リンパ腫とはちょっと違うけど、盲腸のあたりにできた固形の腫瘍でした。これが悪性かどうかは取ってみないとわからないけど、とりあえず針生検とかしてみます?それとも切除して病理検査しますか?と言われて、もう、すぐにでも取ってくださいという話に。
ここの病院の素晴らしいところは、そういう話になったらすぐに対応してくださって、普通に手術の予約をすると2週間先くらいになっちゃうけど、それでは病気が進行してしまうかもしれないので。その日が金曜日だったけど、月曜日の昼間の手術担当の先生に聞いて、その後の夜間の時間外にやってもらえるかどうか確認しますよと言ってくれたことでした。
そんなスピードで、とりあえず検査の3日後には手術をして盲腸全摘。
ショコラは入院中にハンストしてご飯を食べなくなったので、5日後には家に帰されたけれど、すごく元気になって帰ってきて、家ではご飯も完食してくれました。なので飼い主としては、きっとこれは良性腫瘍で、取ったらそこで全部終わりだと根拠のない期待を募らせたりしていました。
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ところが、この腫瘍がどういうものかという病理検査結果はちょっと期待を外れてしまって、悪性腫瘍。でも、しっかりとマージンを取って切除できています、というものでした。ただ、腫瘍の種類なのですが、そこがかなりの問題で。取ったら終わりとはいかないかもしれない、消化管間質腫瘍(GIST)というものだということがわかりました。
人間でも希少ガンの一つであるGIST、犬にも発生するということがわかったのもそんなに古いことではないらしく、症例があまり多くないので、こうなればこう、というガイドラインもはっきりしていない様子。対応としてはとにかく頻繁に経過観察をして、再発があればその時点で最適な方法で対応するという以外にやりようがないみたいです。
そんな感じで不安定極まりないショコラのシニア生活、手術後の半年の間にもお腹を下したり、原因がよくわからない脚の痛みが出たりとハラハラドキドキの毎日ではありますが、その都度検査をして不安は払拭。ともあれ半年は無再発で生存という記録を更新し続けています。
朝はおかーさんの鳥見に付き合って、その後スタバへ。スタバが混んでいたら別のワンコフレンドリーなカフェへ。素敵なバリスタさんがラテアートにショコラの似顔絵描いたりしてくれてます。
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ここ数日、左足がちょっと痛いのが心配ですが、週末にはまた病院での経過観察を行う予定なので、そのときに脚のことも相談してみよう、そんなショコラの毎日を応援してもらえたら嬉しいです。