日本の厳格さと海外の柔軟さ
今私は、現地の建設会社で設計をさせてもらっている。
社長は日本人で社員も半分以上日本人だ。
でもお客さんや業者さんはそうじゃないので、使用言語は日本語だったり英語だったり。
こちらの仕事は「だいたいそんな感じ」みたいなことが多い。それが一般化されている。むしろ詳細まで決めすぎないほうがお互いにとっていいような空気がある。
それがすごく心地がいい。
日本にいたときはよくも悪くも厳格で、詳細図や指示図の作成にどれだけ時間を費やしていたことか。細かい収まりすら現場の大工さんに一任することはできず、すべての材料をこちらで選定し発注し詳細図と指示図を書く。とても勉強になったのだが、とにかく細かい処理に時間がかかっていた。お客さんを喜ばすことへの労力は残業に休日出勤をしないと裂けなかった。私の手が遅いのも原因だが。
こちらでは細かいところは現場にお任せで、みたいなことが多く、心配もあるが、他のことに時間を割けて効率がいい。そしてお客さんも細かいことを気にする人はあまりいなくて、「ガスコンロの位置が斜めだ。気になる。」と今でも毎日のようにそれを発言する旦那は、きっとこの国には合ってない笑
でも日本で働いてきて染みついた、奉仕の精神はこちらではとても喜ばれるので、その面は変えずにもっておこうと思う。
こちらが普通にやってることが、他ではこんなサービス受けないわ。と喜ばれる。日本でやったら「当たり前」のことに感謝が返ってくる。それはとても気持ちがいい。
そもそも社長が日本人の皮を被ったKiwiなので、サービス精神モリモリな面と、この国の文化に合わせて手を抜く面のバランスが卓越している。
そして日本とNZを個人的に比べたら、私は細かいことよりも大枠のデザインをする方が好きなので、この国の雰囲気の方が自分に合ってると思ってる。
ただ、神は細部に宿るので
細部を理解してなくて、手を抜くことと、
細部を理解した上で、手を抜く、のは違う話。
細部への探究の足を止めずに精進したい。
そして細かい話もできるようにもっと英語も頑張りたい。。