瞬間で解凍するあの肌触りの様な感情│「大豆田とわ子と三人の元夫」第1話
学生時代の友人に久々会うと、一瞬であの頃の無償な愛くるしい関係性が蘇生される感は年々自分の想像を越えて来る。照れくさいけれど嬉しくて甘酸っぱい苺頬張ったみたいな体感は、例えば、元夫婦の場合、どんな風に解凍され押し寄せるのだろう。結婚という響きに未だ若干の憧れと圧倒的窒息を覚える未経験者の私には、どんなにキラキラしたものを積み上げても想像する事すら不可能な位、深い河の向こう側にあって分からない。
鑑賞していると、体温が上がって頭皮がニッと動き、本当に調度良く誂えたオートクチュールの様な然るべきタイミングで繰り出されるセリフの応酬に、両頬をコンニャクみたいな湿度高めのパンチでペチペチやられ続けることで有名な(私調べ)坂元裕二氏脚本の連続ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」が始まってしまった!
こんなに封切られたコトが、同仕様もなく心揺るがすのは何故か。主演は親愛なる松たか子様で、自動的に我々の記憶の隅にずっと居る鮮烈なサスペンスフルドラマ「カルテット」が思い出されるが、今度は何と!(元)夫さんが3名も!全面的に入り乱れるなんて、カルテット脳から未だ更新されずにいた輩からすると、観る前からわっくわくが止まらない、観終えるまで生き延びなきゃ案件なのであることは確か過ぎている。
そして現在、第1話を全身で前のめりで受けた今宵、真っ暗闇の森の中の一匹オオカミ位感情が冴え渡り、困ってしまっているので書いている。次の火曜日が待ち遠しくて目眩がする日々が遂に、始まってしまった!!(大切なことなので)
以下、脈絡が永遠になさ過ぎるので歓喜点を箇条書で綴る。
○人生は、登り坂・降り坂・まさか!とは言えど、このドラマで山田キートンさん引退のまるちゃんへの寂しさが憩うなんて、聞いていないよ(涙)の伊藤沙莉さんのナレーション☻
○『1回目はsuddenly(突然に?)2回目はコメディー3回目はファンタジー』と笑う岩松父ちゃん
○え!?そう言えば元夫さんたちみんな眼鏡!?早速走馬灯みたいな予告編からのタイトルコール
○天からのお告げみたいないいこと言う理想の親友代表かごめ実日子様&案の定ナイススタイリング賞は伊賀大介さん
○かつての蛭子さん的良い使われ方で魅せつけてくる斎藤工船長
○ナショジオのナイススウェットな娘ちゃんと元夫さんでコントがはじまる!わちゃわちゃ英字新聞のくだりで角ちゃん冥利に尽きてる件
○突然の唯一無二のヤッホー
○観てるこっちが金斗雲乗れそうな位ありがたくてわっくわくすっぞ☆なお風呂歌唱シーン
○干した洋服乾くまでで散りばめられてゆく対話と過去1可愛らしいとわ子さんの姿に2人の歴史今すぐ掘り返したくさせてくるから、もう好き
○柳川風うどん〜初恋の香りという品種の苺出された日にゃあーーー
○グッモー
○会議と聞いてちゃんとしたドリンク用意する八作さんとか、桜舞う中の喪服でブランコとか、心配性な友・もっちんの正体とか
○また来週からのエンディングの最後の最後までポテンシャルはさいこうロマンティック
登場人物みんな既に愛しいと感じる位の幸せな刺激を受けて、危うくいつかの己がニョキっとはみ出てきて、脳内で個人的歴史への後悔と考察が溢れて軽くどんよりしてしまう程の面白ドラマが始まってしまった!!!よね。(静まり給え)