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AIでイラストレーター失業・廃業…!?生成AIが苦手な描画を調査して見つけた8つの対策

フリーランスでデザイナー/イラストレーターをしているかきうちかなです。

この記事を読むと
●AIがどんな描写が苦手なのか
●AI時代でも需要があるであろうイラスト
が分かります

手が大変なことになっちゃった
風でゆれるカーテンのはずが、、

↑こういうAIが苦手だという描写を一通り試してみました。

あと先に結論も書いておくと、AIが苦手で人が得意なイラストは

  1. 手や指の正しい描画が必要なイラスト

  2. 生き物/道具の動きのあるイラスト

  3. 筆字など日本語のオリジナル文字デザイン

  4. 複数のフォントを組み合わせたタイトルや見出しデザイン

  5. イラレやフォトショでも使える凝ったパターン

  6. 精密機械を正しく描画したイラスト

  7. 既製品や道具を正しく描画したイラスト

  8. 新しい技術/アイデア/サービス等を視覚的に表現するイラスト

この中でも、特に「テキスト、特に日本語フォントが絡むイラストやデザイン」はAIがめちゃくちゃ苦手そうでした

私は最近仕事をしている中で、気になって仕方ないことがあります。

そう、生成AIの存在。

AIでイラストレーターが失業するんじゃないか、
他にも一般事務職、スーパー・コンビニの店員、ライター、会計監査、コールセンター業務などなどAIで無くなる仕事情報の検索数が増えていたり。

近頃の生成AIのクオリティの進化を見て、仕事がなくなりそうと不安に感じている制作会社/クリエイター/イラストレーターの方も多いと思います。

ですがAIに仕事をとられると不安がるのではなく、新しいツールや技術を楽しく学びながら仕事に取り入れていきたい。

ということで「生成AIが苦手な描写」について調べて、どんなイラストやデザインなら人間のほうが得意なのか考えてみました。

私と同じように、生成AIへの期待と不安に震えるクリエイターさんにとって少しでも役に立てれば幸いです。


生成AIが得意な事と、クリエイターはどう対処すべき?

誰でも簡単にイラストを作れるようになってきて、私たちクリエイターの立場も大きく変わりつつあると肌身で感じています。
まずAIが得意なイラストやデザインを調べてみます。

AIが得意なイラスト

"
生成AIが得意とするイラストや画像、デザインは以下のようなものです。

1.抽象的なデザインやパターン】
  幾何学模様や抽象的なアート。
【2.シンプルなアイコンやピクトグラム
  明確な形状で色数が少ないアイコンや図形。
【3.ミニマルでスタイリッシュなロゴ
  複雑さの少ない、シンプルなロゴデザイン。
【4.風景や自然のシーン
  山、海、空などの自然風景の生成。
【5.写真風のポートレート
  実在しない人物のリアルな顔写真。
【6.シンメトリーや規則的なデザイン
  完全な対称性や整った構造を持つデザイン。
【7.パステルカラーやグラデーションを使った背景
  柔らかい色合いを使った背景デザイン。
【8.トレンドに基づいたデザイン
  流行を反映したシンプルでモダンなデザイン。
【9.モノクロやシンプルなカラーパレットのイラスト
  色数が少なく、洗練されたイメージ。
【10.シンプルで決まったフォーマットの広告バナー
  短いメッセージとシンプルな構成で作られた広告。


これらの特徴に基づいたデザインやイラストは、AIが比較的得意な領域です。
"

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私は仕事の合間でストックイラスト素材の投稿もしていて、色数の少ないアイコン制作って得意分野だったんですがAIも得意だと…??
これは尚更しっかり考えなきゃです。

次は、生成AIが苦手な事も調べていきます。


生成AIが苦手/できない描写


” 生成AIが苦手なことを以下にコンパクトにまとめました:

手や指の細かい動き】: 正確な指の配置や動きを再現するのが難しい。
動きのあるポーズ】: 自然な動作やポーズが不自然になりやすい。
文字やフォントのデザイン】: 正確な文字の形やレイアウトが苦手。
細かい背景やパターン】: 複雑で繊細なディテールを再現しにくい。
透明感や反射のある素材】: ガラスや水の反射や透明感の描写が不自然。
正確な道具や物体の描写】: 実在する道具や製品の正確な描写が苦手。
新しい商品やサービスの描写】: 参照画像が少ない場合、正確に描けない。

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文字デザインと手や指の細かい動きが苦手そうなのは、生成AIが作った画像やイラストを見てそうだろうなぁと思ってました。

その他の苦手な事は、こう箇条書きで見ると確かにAIには難しそうだなと納得です。

でも書いてある事って本当に苦手なんだろうか…?
苦手だと言う描写の画像を実際にシンプルな指示で生成してみます。

生成AIは日以下の3つを使います。

Firefly(Adobe)

Bing Image Creator(Bing)

imageFX(google)


手や指の細い動き

Firefly(Adobe) 右上の1枚だけ違和感なし
Bing Image Creator(Bing) そうじゃない
imageFX(google) 指が足りてないぞ


確かに指がおかしくなったり伝わってなかったり。

動きのあるポーズ

バレーボールのアタックを打つ選手のイラストで生成してみます。

こんな感じのをイラストで作ってほしい。
Firefly(Adobe) アタックではない
Bing Image Creator(Bing) 動きが激しくないレシーブならいけそう
imageFX(google) 左下アタックぽい!でも9番の人どうした


そこそこ描けてる気がする。
なびくカーテンと飛んでいる猫もまとめて、ついでに水彩風もできるのかやってみます。

Firefly(Adobe) 動きがあるカーテンは難しそう
Bing Image Creator(Bing) これもカーテンの表現おかしくなってる
imageFX(google) googleさんでも難しいのね

猫のジャンプはどれも自然で、カーテンがなびいている様子はかなり苦手そうです。

文字やフォントのデザイン

架空の「ねこマルシェ2024」という日本語の手書き文字を試します。

Firefly(Adobe) 英語になっちゃう
Bing Image Creator(Bing) 謎の言語生まれちゃう
imageFX(google) シンプルでおしゃれ!でも日本語じゃなくなる

全部英語か謎の漢字になってしまう…
英文はできそうなので、次は「I love donuts」を試す。

Firefly(Adobe) 文章おかしくならずにできた
Bing Image Creator(Bing) BIngは英文も謎の字になった
imageFX(google) おしゃれ…!このまま使えそう…!!

英文はGoogleのimageFXはしっかり手書き風の思った通りのものが作れました。すごい、ローマ字のロゴならGoogleの生成AIだけで自然なものが作れそう。

ただ、どの生成AIも日本語フォントはめちゃくちゃ苦手そうです。

細かい背景やパターン

"生成AIが苦手な細かい背景やパターンイラストについて、具体的な例を以下に挙げます:

1. 複雑な風景: 森の中の景色や、都市の風景における建物の細部。木々の葉の配置や建物の細かい装飾がリアルに表現されにくい。


2. 繊細なテクスチャ: 布の質感や金属の光沢、石の模様など、細かな質感が要求される背景。テクスチャの違いを正確に再現するのが難しい。


3. 模様のある壁紙やパターン: 複雑な花柄や幾何学模様を持つ壁紙デザイン。パターンの繰り返しや配置が正確に行えないことが多い。


4. 細かい装飾や背景の要素: 壁に飾られた絵画や飾り物、家具のディテールが多い部屋の内部。各要素が自然に配置されることが難しい。


5. 生物の細部: 鳥の羽や昆虫の翅の細かな模様、動植物の細部。微細なディテールが表現できないため、リアリティに欠けることがある。


6. 自然の中の複雑なパターン: 水面の波紋や雲の形状、草原の中の花々の配置。自然なバランスや動きを捉えられないことがある。


7. 多層的な背景: 深い森や複数のレイヤーで構成された風景、特に遠景と近景が一緒に描かれる場合。奥行き感や遠近感を正確に表現するのが難しい。
"

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とのことなので、布と紙と岩の背景テクスチャと花柄パターンをまとめて試します。

Firefly(Adobe) 紙と布は描き分けできないみたい
Bing Image Creator(Bing) 同じくできてない
imageFX(google) おー、布と紙と石のテクスチャそれとなくできてる

imageFXだけ布や石といった背景テクスチャの違いがそこそこ表現できました。ただいろんな指示で試しても継ぎ目なく使えるシームレスなパターンはうまく作れなかったです。

透明感や反射のある素材

水やガラスが苦手なそうなので、雨で濡れた窓ガラスを指示してみます

Firefly(Adobe) 水滴が不自然だ
Bing Image Creator(Bing) これも水滴が不自然
imageFX(google) !?本物じゃないのこれ??

ImageFXすごすぎない??水が溢れるコップも試してみます。

Firefly(Adobe) おかしな事になった
Bing Image Creator(Bing) 本物には見えないけど、下2枚は水の動きがリアル
imageFX(google) これ本物じゃないの…??

水やガラスの表現が苦手とのことでしたが、Googleの生成AIは克服してそう。

正確な道具や物体の描写

苦手だというものを色々と試してみます。
部品が細かそうな一眼レフカメラ、

Firefly(Adobe)
Bing Image Creator(Bing)
imageFX(google)

カメラはめっちゃ上手です。

次は電卓を試します。

Firefly(Adobe) パッと見電卓だけど数字とボタンの数おかしい
Bing Image Creator(Bing) これもボタンがおかしくなっちゃう
imageFX(google) 本物かな?でもやっぱり数字とボタンの数おかしい

他にも注射器、楽器、家具など試したらどれも作れてしまって、でも電卓みたいに数字や文字が絡むと正しく再現できないみたい。

新しい商品やサービスの描写

学習するためのデータがほとんどないような、最近生まれた商品やサービス。
VRグローブのイラストは作れなさそうな気がして調べてみます。
VRグローブとはこういう物です↓

Firefly(Adobe)そういう事じゃない
Bing Image Creator(Bing) ぽいけど違う
imageFX(google) リアルだけど現実の商品とは離れてしまった

未来的な手袋は再現できても、現実で販売されているVRグローブは再現できなかったです。

AI時代でもビジネスシーンで需要がありそうなイラスト/デザインを考えた

生成AIが苦手な描写が分かってきたので、それを踏まえて人が得意な事でどんなイラスト/デザインならこれからも需要があるのか考えてみます。

  1. 手や指の正しい描画が必要な素材

  2. 生き物/道具の動きのあるイラスト

  3. 筆字など日本語のオリジナル文字デザイン

  4. 複数のフォントを組み合わせたタイトルや見出しデザイン

  5. イラレやフォトショでも使える凝ったパターン

  6. 精密機械を正しく描画したイラスト

  7. 既製品や道具を正しく描画したイラスト

  8. 新しい技術/アイデア/サービス等を視覚的に表現するイラスト

この中でも、

  • 手や指のズームアップされたイラスト

  • 日本語が絡んだ文字まわりのデザイン

  • 新しい技術/アイデア/サービス関連のイラスト

↑これらは、AIへの指示が上手なプロの人でも再現が難しいかかなり時間がかかって素材を探すほうが効率的なんじゃないかな?と感じました。

また全体的なことですが、参考にする画像を読み込ませたり時間をかければできるかもしれませんが、英語圏の情報に寄りがちで日本人らしいタッチのイラストを作るのが難しかったというか短時間ではまだ作れなかったです。

日本向けの文字で季節的な需要がかなり高そうなのは正月関連を思い浮かべます。年賀はがきの印刷に使える、手書きの筆文字の「あけましておめでとうございます」とかです。


話題がちょっとずれますが、生成AIを今回3種類比べる形で使ってみて、ImageFXがレベルが違うなと感じました。
さすがGoogle、すごい。

今回は苦手な描画ばかりで生成しましたが、AIが得意なもので色々と作るの楽しそうです。

生成AIをうまく使いこなしたいクリエイターさんに、参考になっていれば幸いです。

読んでいただきありがとうございました^^


また生成AI関連で試した事や、ストックイラストで月3万を達成したのでその事もnoteに書くつもりでいます。

興味があればぜひフォローしてください☺️

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