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112 もうひとつのイスラエルの旅 かっこちゃんへ


 かっこちゃん、お便りありがとう。
今、中部空港で北海道に向かう飛行機の出発を待ちながら書いています。
家を出る前にTVのニュースで、テルアビブにイランから数百発のミサイル攻撃があったと報道されていました。
ほんの少し前に過ごしていた町の夜空にたくさんの光の帯。
 ほとんどが迎撃されたけど、着弾したものもあったみたいだね。
よく聞いてみると、負傷者が2名だって。

イランが攻撃したのは、イスラエルの方が悪いからだという言い方は相変わらずだし。
ヒズボラやハマスといった酷いテロ組織に資金や武器を提供するイランをどうして擁護して、イスラエルを悪く言うのだろう。
やがて1年を迎えるあの10.07、1200人ものユダヤ人が無差別に虐殺され、いまもなお120人の人質が帰ってこない。
イスラエルが悲しんでいるというのに。
もっとも、ほとんどの視聴者は何も考えることなく、「イスラエル怖い」でお終い。
 ね、かっこちゃん、僕が最も怖いのは、思考停止した人たちが、誰かの意図に操られてどこかとんでもないところに連れて行かれるんじゃないかってこと。

 10月に入ってまた新しいワクチンの接種を呼びかけてる。
コロナのとき、打っても打っても止まなかったのはワクチンが効かなかったからで、それでもなお打ち続けるなんて、みんな気が狂ってるように見えたよ。
僕は、注射がきらい。
それに何が入っているかもわからない薬を体内に入れるなんてあり得ない。
だから、一度も打ってない。
だって、ワクチンよりボクチンを信じてるからね。
いつも喜んでいれば、免疫は上がる。
絶えず祈っていたら、護られる。
すべてに感謝していたら、何があっても大丈夫。

 肝心なことは、「自分で考える」ってことだよね。
僕らには、この魔法の文通がある。ここは情報交換の場でなく、考える広場だ。
しあわせなことだね、かっこちゃん。

 さて、かっこちゃんたちをヨルダンとの国境で見送った後、僕はテルアビブに向かいました。次のツアーが始まるまで、3日間、しばらくの休息です。
と、いっても旅行社の社長と会食したり、世界ユダヤ機構の代表と会談したり、のんびりとはできなかったけどね。
 この旅は3月にロサンゼルスで、バシャールのセッションを受けたときに集まった人たちが、「イスラエルに行きたい」と、いうことで計画を立てました。
30名以上いたほとんどの人が「行きたい」と言ったのです。
主宰すると手を挙げてくれた30代の女性が、
 「赤塚さんは募集しなくていいです。
  私がやります。
  みんなが行きやすいように最短の日程で組んでください。
  そしてできる限り安くて豪華にしてください。
  先行投資と考えてください」
日本から有名なインフルエンサーばかりでツアーを組むから、イスラエルにとっても価値があるから協力してほしい、と平和君の会社を通してお願いしました。
インフルエンサーとは、
「SNSなどで世間に与える影響が大きく、ビジネスとして情報発信している人のこと」なんだって。知らんかった。風邪ひいてるのかと思ったわ。
7日間のツアーにまとめるの大変でしたが、イスラエルを愛してもらえるように濃密なプランを組み、旅行社にも全面協力してもらって、申し込みを開始しました。
 そしたらさ、かっこちゃん、何人の申し込みがあったと思う?
あんなに「行きたい」と盛り上がった人たちが・・・3人だよ。

 目を疑った。 耳を疑った。

ギリギリまで待って10名。
25席の航空券はもう返せない。
僕の聖書塾の塾生たちに声をかけて何とか満席にしたんだ。
結局自分で募集しなければならなくなった。
すると、スピリチュアルの世界で大御所と呼ばれる女性から、

「一般人が行くって聞いてない。
 話が違う。だからキャンセルします。
 話が違うからキャンセル料は払いません」

びっくりしたよ、何万人のフォロワーのいるリーダー的存在の人物が、こんな非常識なこと言ってくるなんて。
え?一般人??僕の友だちをバカにしてないか?
 何人かが金魚の糞のようにキャンセルしていきました。
・・・もうやめよう。このツアーはやらないほうがいい。
ペナルティで500万円ほどかかるけど、頑張って払おう。
 そう思ったとき、参加を決めてくれていた宮増ゆきさんから1通のメールが。

「赤塚さん、やめないでください。
 私は絶対に行きます。息子もつれていきます。
 友だちにも声をかけます。
 だから、やめないでください」

まさかの時の友こそ、真の友。
よし、やろう。と、決めた矢先に、主催の30代女性インフルエンサー。

「子どもが、行かないでって言うので、今回はキャンセルします」

え、よもやの主催者のドタキャン。
かっこちゃん、何万人フォロワーがいようと、
ひとりの友とひとつの約束を果たせないようでは、この世に生きる意味がない。
そうじゃないか。
あきれて物も言えないとはこのことだ。

 だけど、やると決めたらやる。やるのだ。

 ベングリオン空港に着くと、友だちで歌手の物部彩花がフィアンセのレスリーがみんなより先に着いて待っていてくれた。
彼女は今回マサダで歌を唄ってもらう予定で、その準備もしていたのでした。
ただ、レスリーがカメルーン人で、イスラエルに入国するビザ申請が下りずやきもきしていたのです。 もしかしたら、彼女もキャンセルか・・・
だから、空港で座っていた二人を見つけた時、思わず駆け足になりました。

「私たちのグループのために、伊勢で、出雲で講演してくれた赤塚さん。
 イスラエルに来るにあたって、そのときの録画を見直しました。
 毎回命をかけて、命を削って、魂を震わせて話してくれる。
  正直、今回ばかりは周りから反対もありました。
 でも、私は行くと決めていました。
 たとえどんなことがあったとしても、この人だけは裏切れない。
 何かあったとしても、自分の心に従って生きたという事実の方が、
 私にとって大事だから」

  空港で、二人で泣いた。真の友がここにもいた。

かっこちゃん、マサダでのコンサートは、当初予定していたテントの下ではなく、
2000年前に、あの最後の演説が行われたシナゴーグ跡で行われました。
いま、このとき、誰もいないマサダだったからこそできた奇跡です。
ハティクバ~君が代~彩花が創った新曲~そして、全員でふるさと合唱。
目には見えないけれど、967人のマサダの英霊たちが喜んでいるような気がした。

 僕の話と彩花の歌が終ってシナゴーグ跡を出ると、ユダヤ人のグループが入り口にいました。世界からやってきたユダヤ人を案内しているんだ、とガイドのイスラエル人がヘブライ語で平和君に言いながら涙を流したではありませんか。

「東の国からよくやって来てくれました。
 あなたたちは私たちの慰めであり希望です。
 イスラエルが忘れられていないことを覚えて、
 私は心から感動しています。
 ありがとう!」

もちろん、僕たちの仲間みんな泣きました。

 帰りのケーブルカーで再び彼らと一緒になったんだ。
すると、さっきのガイドさん「みんなでハティクバを歌おう」って言うじゃない。
僕が、さん、はい!って歌い出すと大合唱になった。
歌い終わると彼は、「次は日本の歌だ」って。
そして、君が代を歌ったよ、ケーブルカーの中で。

「これまで1,000回以上このケーブルカーに乗ってるけど、
 人生で最高のケーブルカーだ!!」と、僕に抱きつき彼はまた泣いた。

かっこちゃん、もうひとつの旅もやってよかった。
終わってみて思う、サムシンググレートはすべてご存じだったのだろう、と。
誰一人欠けてもできない、一度きりの芸術作品のような旅でした。
 開運福顔の専門家、木村れいこさんがぽつりとつぶやいた。

「わたし、数えきれないほど海外旅行してきたけど、
 こんな感動は初めて。
 これが、旅ね。
 旅行と旅は違うのね」

  すべて必要

  すべて必要

  すべて最善

  ふたつの旅を通して、改めてサムシンググレートと心において出逢えたように思えます。

 世の中には「あるがままのあなたでいい」なんて、やさしくするセミナーが溢れかえっています。
だけど、「やさしく」で始まったことでも、「つよく」がなかったら、まぼろしになってしまうよね。
ときにイスラエルしなければ。
 「つよく」というのは、意志であり技術であり、つまり「実現するチカラ」
失敗することがいい、失敗をたくさんした人が成功者だなんて言われても、失敗しちゃった、と笑ってられないこともあるし、迷惑かけることもある。

 いつまでも「実現」できないと、「やさしさ」を語る、口ばかりの人間になる。

かっこちゃん、僕は、旅に参加してくれる仲間たちが大好きです。
みんなの在り方が好きです。
イスラエルすることは、容易じゃないからです。
旅の仲間たちのような「つよく」を身につけるには、様々な経験と努力、それに修練が必要なんです。
 それでいて「つよさ」をひけらかさないのは、もっと「つよい」ことだなぁと思うんです。

かっこちゃんも仲良しで、我が敬愛する友PICOが、 こんな投稿をしてくれた。

(引用ここから)
【喜んで死にますよ!】

無事帰国しました!!

最高に素晴らしい旅でした。行って良かった。

1ミクロンの不安もなく

平和そのもので
私たちは感動の旅を終えることができました。

ただただありがたい。

でもその裏では
赤塚さんはもちろんのこと
安全を守るべく
旅行会社さんや
現地の方々が
動いてくださっています。

 たとえ

もしも何かあったとしても
私たちは喜んでそのハプニングを
受け入れることでしょう

もしも

死ぬなら死ねばよいだけのこと

誰が辞めておけばよかった、などと
思うでしょうか

そんなこと
日本にいたって同じです

私たちは
いつどこで何があるかわからない

ならば
家の中でじっとしていればよい

それでも災害はやってきたりするのです
この大雨で
能登の私の親戚の家が潰れて被災しました

生命をかける

そんな大袈裟なことでなくとも
私たちは今この瞬間しか生きれません

ならば

生涯の友となる人々と
魂震える時間を過ごすほうが
どれだけ幸せでしょうか

3回目のイスラエル

毎回違うし
毎回感動だし
比べられるものではありません

それでもなお
この危機が叫ばれている中
旅をした同志たちとの時間は
最高の思い出となり

私の細胞に刻まれていきました

喜んで死ねる、とは
誰かのためではなく
自分自身の決断の誇りです

イスラエルを旅してくださった
みなさま
本当にありがとうございました‼️」
(引用ここまで)

 飛び立った飛行機の中でも書き続け、
飛行機は徐々に高度を下げ、北の大地が見えてきました。
北海道~熊本~天草と巡り、津に戻ります。
もうすぐドキュメンタリー映画「アシュレイ!!」が完成。
伊勢で試写会が行われたあと、全国で上映されてゆきます。

 こんなときだからこそ、イスラエルのことを知らせたい。
知ることは、愛の始まりだからね。

 「日本とイスラエルが手をつなぎ世界が平安に導かれるように」
糸川英夫博士の祈りを胸に、僕の旅はまだ続く。

  かっこちゃん、またね。

         高仁

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