(短編小説)「過去~柿崎零華12ヵ月連続シリーズ~」(全12編)
とある日の事だった。女子高生の香川里香は自宅で朝食を食べている。
彼女はとても大人しくて頭もよく、でも人見知りはなく、誰とも仲良くできる性格の女性だ。
目の前にいるのは実の父親である香川浩二。銀行のエリートで昔は明るくてとても気遣いも良い人物だった。しかしとある日を境に、笑わなくなり、暗い性格へと変わってしまった。
もうすぐあれから1年が経つ、とても長くて短いような異様な時間だった。
里香はゆっくりとタンスの上に置いてある写真を見ていた。そう、、、
自分が殺した母と妹の写真を・・・
ここから先は
8,625字
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?