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天鳳三麻戦術 はじめに〜手組み

こんにちは。はじめましての方もそうでない方もどうも。水沢柚乃です。
天鳳サンマの戦術について、何回かに分けて書いていく予定です。

まず簡単に自己紹介をさせていただくと、もともと柊茉莉というアカウントで天鳳サンマ鳳凰卓を2021戦ほど打ちました。
成績は
727-660-334の安定8.3202で、
最高到達段位は十段で二回、最高到達ポイントは3260/4000でした。
2000戦8.3のわりにいいところまでいってるなと思う方もいらっしゃるとおもいますが全くその通りで、上手く確変を九段時に持ってくることができたという印象です。
現在メインで打っているアカウントは、水沢柚乃というIDで、この記事を書いている8月1日時点のサンマ鳳凰卓の成績は3766戦で
1337-1275-1154の安定8.4272、最高到達段位は九段です。
残念ながら水沢垢では十段に達しておらず、惜しかったなという感覚もあまりありません。

安定段位については様々な意見がありますが、天鳳において実力が反映されうる指標は安定段位しかないと考えているので、上ブレや下ブレも含めて僕は常に意識しています。

天鳳サンマを語る上で自分の成績が説得力あるものかどうかはわかりませんが、自分用のアウトプットもかねてサンマ戦術をなるべく主観を排して書いていこうと考えています。

さて、三麻を打つときに、みなさんは何を意識しているでしょうか?あるいは天鳳サンマと聞いてどういうものをイメージするでしょうか?
手組み、牌理、押し引き、点数状況判断、カウンティング、リーチ判断、場況、山読み、手牌読み、、などざっとこのような要素を思い浮かべるのではないでしょうか。

優先度に差はあれど、これら一つ一つはどれもとても大切で、また有機的に結びついているものです。

なので打牌を選択するときには自分の100%の力で全ての要素を考慮に入れて決める必要があり、ある程度以上の試合数では実力差がしっかり反映されるゲームです。

先に上げた中で、サンマ戦術の根幹をなすものは手組みです。サンマは基本的に一打一打正解が決まっていて、あがれるかあがれないかだけでなく、1つの小さなミスが着順に直結します。

場況や山読み、ラグも含めての手牌読みが手組みに密接に関わっていますが、まずは自分の手だけに着目したときの平面牌理、すなわち受け入れ枚数や期待値をしっかりと理解することが必要です。平面牌理については数える癖をつければ自然に身につくものですのでこの記事では扱いません。

では、実際に手組みについて説明していきます。

手組みについて最も大切なのは、最終形は良形を常に意識するということです。上がり率を最大限に高めるように、危険度との兼ね合いですがシャンテン以下では良形に変化する浮き牌は残します。基本的に、テンパイ形からでは打点の上がらない変化はあまり追いませんが、テンパイから遠い手牌は、巡目にもよりますが打点や良形変化の見込める浮き牌は積極的に残し、変化を強く見ます。

実戦の牌譜から少し見ていきます。

配牌からキタを抜いたところです。簡単なことですので一度だけ。西を切ります。親番なので自分のあがりを優先します。オタ風は鳴かれたくない時は初打に、鳴かれたい時は少し遅らせて打ちます。バラ手から親のアンパイ2枚を消しては鳴きにくいので、初打に切りましょう。

ソーズが良形なので染めは見ません。ヘッドの受け入れ枚数で一枚切れの中を切ります。

いい手牌です。一盃口が完成していて、打点もあります。ヘッドがなく受け入れ枚数なら1m切りですが、役牌二種を他家の手がまとまる前に先切りします。W東から切ります。

下家は染め風の捨て牌で、字牌が高いです。自手はまだヘッドがなく、平和になるヘッドがとても価値があります。西を切ります。

ブロックの話を少し。麻雀の基本は5ブロックです。強いターツで5ブロック構成できそうな手はスリムにします。ポンしかできないサンマにおいてポン材の強さは大事です。2s9sは準良形とみなします。W東とは微差ですが2pから。

9pを切れば3200のテンパイです。場況は不明です。少し抵抗があるかもしれませんが1mを切ります。序盤なのもあり打点と良形への変化を見ます。数巡後の良さげな単騎待ちになってもダマにする状況で、3p西で5200のポンテンがとれるのも大きいです。最終形が3p西になってもそこからの良形変化もダマのまま待てる上に、打点も十分です。

難しい手です。この手をあがればほぼ決定打となりますが、全力であがりに行く状況ではありません。役アリダマにできる受け入れが偉いので、最終形はソーズが伸びての平和をイメージして6ブロック風に8pを切ります。フラットなら2sで問題ないと思いますが、4連形は良形への渡りとして非常に強い複合ターツです。ソーズを切らないのであれば3pと9pの比較ですが、3p切りがよいでしょう。即リーチを打てる受け入れよりもイーシャンテンの強さを意識します。

オーラスです。まず点棒状況を確認するところからです。かなり離れているので親には打つことのないよう守備的に手を進めます。1mは一枚切れですが手をかけません。役アリテンパイの要は南です。消去法的に8sとなりそうですが、そもそも1mが一枚ないのと2枚目の1mを鳴いてバックのテンパイはやや不安なので良形変化とポンテンを残すバランスで8pを切ります。

8pから切ります。6pのほうがもちろん危ないですが瞬間の5pツモだけは意識します。次巡字牌や19mをつもれば入れ替えます。

以上、実戦の牌譜から手組みについて少し説明しました。サンマは一打一打がとても大切で意味があるということを意識してもらいたいです。手組み全体について伝えたいことの100分の1も伝えられたかわかりませんが、先に述べたように戦術の要素は有機的に結びついているものなので、切り離して考えられるものではありません。折に触れて少しずつ説明していこうと思います。

拙い文章で恐縮ですがここまでお付き合いいただきありがとうございました。次回は押し引きについての記事になります。

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