火の消し忘れ 田中真紀子とタモリの「加齢」の教訓
1月6日のTV番組で、78歳のタモリは、物忘れのひどさを告白していた。
「60代は『あれは2階のあの部屋にあるから取りにいこう』と思って部屋に入って、『あれ? 何をしに来たんだろう?』と思う」と回想。
現在78歳のタモリは、「70代は料理していて『冷蔵庫のあれを取らなきゃ』と、3歩歩いて冷蔵庫を開けて呆然としている。こっち(右)向いて、こっち(左)向いたら忘れる」と苦笑。
さらに「よく知っている店なのに店の名前も出てこない。2日後ぐらいに急に思い出す」ということもあるという。
あの頭の鋭敏なタモリですら、歳をとるとこうなるのか・・とネットで話題になっていた。
60代のわたしにも、ひとごとでない話だと思っていた。
そう思っていたら、今度は79歳の田中真紀子が、火(線香)の消し忘れで火事を起こした。文化財級と言われていた「目白御殿」が全焼である。
8日午後3時20分ごろ、東京都文京区目白台1丁目の公園の利用者から、「田名角栄の家の方向からものすごい煙が出ている」などと110番通報があった。(中略)
角栄氏の長女で元外務大臣の田中真紀子氏(79)は8日午後5時半ごろ、朝日新聞の電話取材に「ぜんぶまる焦げ。私がお仏壇にお線香をあげて消し忘れた。(火災を)発見したのも私」と答えた。
田中真紀子は、12月に痛烈な自民党批判をおこない、「舌鋒衰えず、歳を感じさせない」と人びとを感心させたばかりだった。
表面的には、元気で頭もはっきしているように見えても、日常生活ではポカが多くなる。
高齢になると、それを自覚する。わたしもそうだ。
わたしも、ガスレンジで火をつけて、そのまま忘れていることが何度かあった。
若い時もそういうことはあったが、回数がふえている。
さいわい、大事にいたる前に気づくが、歳をとるほどにこういうことが多くなり、いつか火事や事故につながりかねない。
わたしはひとり暮らしだから、より危機感をもっている。
そう思って、いくつか「対策」を始めている。
・火をつけて、調理時間が長い場合は、同時にタイマーをセットし、適当な時間でアラームがなるようにする
・調理時間が長い場合は、過熱するとガスが停止するレンジ口を使う
・台所は、つねに整理整頓して、見通しをよくしておく(火がついてるとすぐ認知できるように)
・食後は、すぐ皿洗い。鍋やフライパンなども洗う(火がつけっぱなしだとすぐ気づく)
しかし、もっと歳をとれば、忘れること自体を忘れる、つまり「対策」そのものを忘れるようになるかもしれない。
だから、70代になったら、ガスは使わず電気調理に切り替えるか、自炊をやめるべきかもしれない。
物忘れは、どんな人にもふえていく。
それは、さまざまな事件事故を引き起こすが、まずは火の用心から対策すべきだと思った。
なお、高齢者のタバコは、その点でいちばん危険である。
その意味でも、喫煙者は50歳で禁煙すべきだと思う。
<参考>