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2030年開業は絶望 横浜-川崎を結ぶ「地下鉄ブルーライン延伸」の行方

2024年も終わろうとしているが、ずっと気になってるのが、横浜市の地下鉄ブルーラインを延伸し、川崎市の新百合ヶ丘と結ぶ、例の計画だ。

「あざみ野」「新百合ヶ丘」間に3つの新駅が予定されている 横浜市資料より


2020年1月に横浜・川崎両市によって計画発表され、2030年開業目標とされていたが、工事が始まっていない。

一つの参考として、横浜地下鉄グリーンラインは、着工から開業まで7年かかっている。

もうすぐ2025年だ。2030年開業はほぼ絶望だろう。


この問題については、1年前にもnoteに書いた。

【川崎市】止まったプロジェクト ブルーライン延伸、柿生駅前開発、遊園リゾート化(2023/10/29)


その1年前の記事には、東京新聞の以下の記事を引用した。


横浜市営地下鉄ブルーラインの川崎市への延伸を巡り、川崎市が2021年度と22年度に計上した関連予算が連続して未執行だったことが22日、川崎市議会決算審査特別委員会まちづくり分科会で明らかになった。岩隈千尋議員(みらい)は「事業が停滞し、鉄道事業許可取得に向けた国との協議が整っていない。目標の30年開業は難しいのではないか」と市側にただした。

藤原徹・まちづくり局長は(中略)開業時期が遅れるかどうかの見通しには言及せず、「今後も横浜市と連携し、早期の鉄道事業許可取得に向け、国との協議、調整に取り組む」と述べるにとどめた。
(東京新聞2023年9月23日)


それから1年たっても、進展を聞かない。メディアも取り上げなくなっている気がする。


今月、このテーマをあつかった動画がYouTubeに上がり、それなりの注目を集めていた。

【川崎初の地下鉄】横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸計画はなぜなかなか進まないのか?【ゆっくり解説】(ゆっくり鉄道博物館 2024/12/19)


この動画には、とくに新しい情報はない。

ただ、計画が進まない理由として、この動画が挙げている以下の点は、たぶん本当だろう。

1 コロナによる状況の変化

2 川崎・横浜両自治体の財政不安

3 建設費・人件費の高騰


また、この動画についたコメントには、リニア建設とのバッティングがあるのではないか、という意見もあった。


現在ヨネッティー王禅寺の前で中央リニアの非常口を建設中。 それが障壁になっていると思う。


でも、リニア計画は2020年時点でもわかっていたはずだ。

いずれにせよ、当局からの正式なアナウンスがないから、工事が始まらない本当の理由はわからない。


計画は中止になったわけではない。

今月、横浜市交通局が延伸計画を進めているニュースがあった。


(12月)12日付建設ニュースによると、横浜市交通局は、ブルーライン延伸に関連し、新羽車両基地の増設に向けた検討を開始しています。
今月10日付けの横浜市報調達公告版によると、「高速鉄道3号線延伸新羽車両基地増設概略設計(平準化委託)」を入札公告しました。


川崎市北部の住民である我々にとって、今後の人生に大きくかかわってくる計画だ。

私が生きている間に、地下鉄は開業するのか?

川崎・横浜両自治体は、事業の見通しについて、早期に説明してほしい。


「地下鉄延伸によるまちづくり」を訴える川崎市議会議員の看板(12月17日撮影)



<参考>


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