柿生のタワマン計画はどうなった?
*ヘッダー画像はYouTube「妄想MAP」チャンネルより
「柿まつり」で柿が売れ残る
毎度、超ローカルな話で、恐縮ですけどね。
昨日の柿生(川崎市麻生区)の「柿まつり」、けっこう盛り上がってましたね。
会場になった、あの狭い柿生駅南口前ーー「猫の額」とはこのことか、という小っちゃいロータリーに、たくさんの人が集まっていた。
天気がよかったからね。私は長袖で出掛けて失敗した。途中で暑すぎて離脱しました。
まずは関係者のみなさまにお疲れちゃんと言いたい。
夕方、買い物がてらに再び会場を訪れたら、ちょうど最後のところだった。
出店の商品も見切り値段になってて、私もフランク100円とか、安いから何本か買ったりして。
で、その中で、「柿が売れ残ってます! みなさん、柿、買って帰ってください!」とアナウンスしてたのが情けなかった。
名物の禅寺丸柿は早々に売り切れたらしいけど、それ以外のブランドの柿が売れなかったようだ。
私も、柿はもう買って冷蔵庫に残ってるから、買わなかったけどね。
「柿まつり」とうたうなら、柿の商品力を向上させる手段を考えないといかんね。
そういえば、干し柿なんかも、みんな食わなくなっている。柿の純日本的な味が、日本人の好みに合わなくなってるんだな。
幻の再開発計画
それはともかく。
私が言いたいは、柿生駅前のタワマン計画はどうなった、ですよ。
昨日までは、柿まつりに水を差したくないから、黙ってたけどね。
昨日の柿まつりの会場になった、まさに南口駅前に、本当は30階建てのタワマンが建ってるはずなんですよ。
まさに2024年10月竣工予定だったんですよ。
それについては、以前ーーちょうど1年前ーーにも書きました。
以下、しばらく過去記事「止まったプロジェクト」からの引用です。
柿生駅前南地区再開発(川崎市麻生区)
・2021年着工予定が、いまだ着工せず
私の地元、柿生駅前に、30階建て高層ビルを建てるプロジェクト。
2018年に川崎市と柿生住民の「まちづくりビジョン」が策定され、2021年着工、2024年竣工予定だったのに、いまだ着工されず。
当然、2024年に高層ビルはできません。
柿生駅前南地区市街地再開発準備組合(川崎市麻生区)は、小田急小田原線・柿生駅前に地上30階、地下1階、延べ面積約37,500㎡の超高層マンションを計画しています。 低層部には商業施設や子育て支援施設も整備する予定です。 事業協力者はフジタ。 当初計画では、2021年4月に着工し、2024年10月に竣工する予定でした。
(「日本の超高層ビル」より)
YouTubeの「妄想MAP」チャンネルは、柿生駅前に30階建てビルが建った様子をCGで描いていた。
<過去記事からの引用終わり>
「都会度」で水を開けられる麻生区
私も、このタワマン計画のことは、忘れてたんですけどね。
最近、思い出すきっかけがあったんです。
2週間前、YouTubeで、「川崎市7区の都会度ランキング」という動画をたまたま見たんです。
【川崎市7区の都会度ランキング】川崎区、幸区、中原区、高津区、宮前区、多摩区、麻生区を徹底比較!!(【地理チャンネル】とどーふ研究室 2024/9/28)
最初にランキングの結果を言うと、麻生区は「都会度」最下位ですけどね。
それはいいんです。こっちは、「長寿日本一」(全国約2000市区町村中)の称号がありますから。治安もいいしね。
ちなみに「都会度」1位は、暴力団事務所数も1位にちがいない川崎区、2位は水没タワマン群の中原区だからね。うらやましくないやい。
問題は、その中にあった、川崎市7区の、高層建築物(50メートル以上)の数を比較する、という項目です。
1位は、意外なことに、武蔵小杉を擁する中原区ではなく、幸区で、34棟でした。(中原区は2位)
で、わが麻生区は、1棟で最下位です。
くそ、1棟か、とは思ったけど、この図をよく見ると、その1棟というのが、「柿生駅前再開発事業」なのね。
つまり、まだ建ってない「高層建築物」なんです。
実際は、「0」なんです。
これが恥ずかしくてね。
いっそ、最初から「0」の方がいい。
高層ビルとか、なんか景観にも健康に悪いから、長寿日本一の麻生区では建てません。ノータワマン宣言!
とか宣言してくれた方がカッコいい。
幻の高層ビルが、こんなところで紹介されるの、恥ずかしくないですか。借金で見栄張ってるみたいで。
そういえば、昨日の「柿まつり」には、来賓で山本奈保美麻生区長も来てたようだ。
区長をつかまえて、柿生駅前再開発はどうなった、と聞けばよかった。
ついでに聞きたいブルーライン延伸
で、せっかく麻生区長をつかまえたなら、もう一つ聞きたいことがある。
もちろん、柿生のお隣、新百合ヶ丘駅の「横浜地下鉄ブルーライン延伸計画」はどうなった? だ。
これについても、上記の「止まったプロジェクト」に書きました。
横浜地下鉄ブルーライン延伸計画
・2030年開業はヒジョーにキビシー
横浜市営地下鉄ブルーラインを延伸させ、横浜市の東急田園都市線「あざみ野」と、川崎市の小田急線「新百合ヶ丘」を結ぶ計画。
2019年1月23日に横浜市と川崎市が事業化を決定、2030年開業とされ、大きな話題となった。
新百合ヶ丘の地価が上昇したのも、この計画のおかげと言われた。
ところが、このプロジェクトが進んでおらず、2030年開業は無理だと言われはじめている。
事業の停滞を先月、東京新聞が報じた。
横浜市営地下鉄ブルーラインの川崎市への延伸を巡り、川崎市が2021年度と22年度に計上した関連予算が連続して未執行だったことが22日、川崎市議会決算審査特別委員会まちづくり分科会で明らかになった。岩隈千尋議員(みらい)は「事業が停滞し、鉄道事業許可取得に向けた国との協議が整っていない。目標の30年開業は難しいのではないか」と市側にただした。
藤原徹・まちづくり局長は(中略)開業時期が遅れるかどうかの見通しには言及せず、「今後も横浜市と連携し、早期の鉄道事業許可取得に向け、国との協議、調整に取り組む」と述べるにとどめた。
(東京新聞9月23日)
<引用終わり>
先の都会度ランキング動画でも、
「麻生区は最下位だけど、ブルーラインの延伸で発展する可能性がある」
みたいなことを言われていた。
でも、ブルーライン延伸計画が中止になるとしたら?
川崎市はかつて、新百合ヶ丘ー川崎駅の地下鉄計画を、15年あたためて放棄した前科があります。
ところで最近、新百合ヶ丘に、コジャレた人気店のオープンが増えています。
たぶん、ヤオコーの出店に刺激されてのことだと思う。
それ自体は結構なことだけど、新百合ヶ丘がオシャレな街になればなるほど、ブルーライン延伸の意味が小さくなりそうな気もするんですね。
新百合の側からいえば、もう買い物が新百合で完結するから、ブルーラインに乗って横浜の東急文化圏に買い物に行く理由がなくなります。
じゃあ、新百合が、横浜から来たくなるほど魅力的な街になるかというと、そこまでではないでしょう。
誰が新百合からブルーラインに乗るのか。資材の高騰に見合うだけの乗客数は見込めるのか。
そんな不安が、市当局にきざしている可能性がありますね。
とにかく柿生をなんとかしろ
で、再び柿生に話を戻せばーー高層ビルはどうでもいいけど、あの駅前のゴチャゴチャ、狭い道路、ぐちゃぐちゃな区画、なんとかせい!
柿生駅前の醜いありさまは、都市計画の失敗例として、テレビで取り上げられたこともあるといいます。自治体として恥ずかしくないのか、と。
とくに南口は、けっこうな車の交通量なのに、道が狭いので、いつもヒヤヒヤです。あそこで人が死んだら、私なら麻生区を責めるね。
それについてはよく知らないんですけど、1960年に百合ヶ丘駅ができるまで(1974年に新百合ヶ丘駅ができるさらに前)、柿生駅前商店街は、沿線随一の繁華街だったから、エラソーにしてたらしいんですね。
で、そのころに、柿生駅前の地権者たちが、小田急の再開発計画に反対して、喧嘩別れしたから、今のような状態になった、という話を聞いたことがあります。
小田急も、片平ではあんなに威勢よく開発したのに。よほど柿生の抵抗が強かったんでしょうね。
その昔の地主たちの視野狭窄と失敗で、現在のわれわれが不便で危険な目にあわされているとしたら、あんまりでしょう。
もしかして、彼らが、今も再開発に反対しているのでしょうか。
麻生区長も、のんびり祭りをハシゴしてないで、小田急と一緒に働け、と言いたい。
柿生駅前を、子供も老人も安心して通れる、広い道にしてください。
<参考>