身を委ねる
3日目の通院。
腹部の超音波診断のため、前日夜9時からご飯を抜き朝9時に到着、苦手な病院にも慣れてきたかな、というか大人になって病院に通うのはじめてかも。
名前を呼ばれ先生と経過を話して、2階へ移動。
最初はお兄さんが対応してくれて、際どい位置までズボンさげられる、ワォ、なにもそこまで…。
すると、次はおじさん先生が、ジェルを塗りつけエコー、くすぐったいぞ。
「はいー、終わりー。」
そうすると、タオルを持った若い看護婦さんが入室、えー、このあられもない姿で…。
慣れた手つきで、温かいタオルで拭き取ってくれました。
このコンビネーション、うしおととらにでてくる、かまいたちの兄弟のごとし。
なぜか病院ってエロ要素多すぎやしないか、僕のこの頭のせいか。
病院、看護、整骨みたいな人に触れるような職業なれないな!こどものオムツ交換も抵抗があるぐらいなダメなやつなので、みなさんに本当に頭があがらない、こんな僕に色々してくれてありがとうございます。
「どこか違和感ありますか?」
「大丈夫だと思います。」
この人は、1日何人のお腹を拭いてあげているんだろうか…、そんなことを思いながら一階へ、そう今日も点滴♪わ~い♪
死にたい…。
この短期間で、僕の体に何回針をさすんだ、警察に職務質問されたら疑われちゃうぞ。
しかし、肌の感覚が鈍感してるのか、針の技術が上がったのか、幼い頃に比べて痛くない気がする。
「昨日と同じやつなので早めますねー。」
「はい、お願いします。」
おっ、お姉さん、僕のこと覚えててくれたんですか、こんなにも沢山の患者さんいるのに、もっもしかして…いやさすがプロですね。
「すいません、大変申し上げにくいのですが、実はご相談がございまして。」
「えっ、何か?」
おもいっきりスマした、こっこれはもしかして!?
「実は…。」
「はい…。」
ついにモテキ到来!?
「本日は、採血もしないとなので、今同時にしてもよろしいですか?」
「はい、大丈夫です。」
軽く答えたけど、同時?
「こちら失礼します。」
「はい。」
左手を持ち上げられ、シャツのボタンを外そうとする、なかなかはずれない、なにこの気まずい時間。
僕が右手を持ち上げようとすると。
「そちらそのままで。」
「はい、すいません。」
しばし僕のために時間を費やしてくれている、良かったシャツ来てきて、良かったシャツのボタンしっかりするタイプで、この気まずいタイムなかなか経験できないぞ。
「ではアルコールで除菌します。」
「はい。」
右手からよくわからない液体を注入され、左手から血液を抜かれる、なんだかよくわからない状況。
本当に身動きとれない。
いや、せっかくの看護婦さんの提案、効率化、大事なことだ、どうにでもなれ。
生きてきてはじめて、身を委ねたかもしれない。
2日連続だし、もうあんたにゃ逆らえないさ。
インフルエンザありがとう。
お母さん生んでくれてありがとう。
採血中と、針を指すところは怖くてみれないので、ずっと目を閉じてたけど、そんな僕をかわいいって思ってくれたら幸いです。
何こいつ、いいおっさんなのに、ビビりすぎなんだよ、病院来るならシャツ来てくんな考えろ、しかもチラチラわたしのこと見ててキモいんだよ、まじ早く帰らないかな、って思ってたら、墓場まで胸に潜めておいてください。
プロなんですから。
ノミの心臓ですので。
でも、色々な人がいるよね、すごいなほんと、ずっと休みなく動いてるし、あなた達はすこい、崇高な仕事だね。
そんな人達を卑猥な目でみるなんて最低だ。
そうだ、ウイルスを利用してレボリューションしかない。
ほんと、ワンピースをみてても思いますが、人は一人じゃ生きていけないね。
3日でトータル2万、うーん泣ける、いやもう今日だけで、この思い出だけで、そう経験できないぞ、ポジティブに考えるんだ。
ただ、健康が一番、不健康が一番お金かかるな。
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