コピ・ルアクの作り方
今までの記事を読んでくださった方はご存知かと思いますが、そもそもコピ・ルアクはジャコウネコの糞から取れるコーヒーのことです。
コピ・ルアクの起源についてはこちらで説明していますが、現在売られているコピ・ルアクはどのように作られているのでしょうか?
今回は、インドネシアなどで実際に行われているコピ・ルアクの作成方法についてご紹介します!
1.ジャコウネコがコーヒーの実を食べる
みなさんがよく目にするコーヒー豆は種の部分です。
コーヒーの実はさくらんぼのように赤い果実が特徴的で、「コーヒーチェリー」と呼ばれます。
コーヒーというと苦いイメージがありますが、コーヒーの実自体には甘さがあります。
ジャコウネコは特に美味しくて熟れたコーヒーの実を選んで食べているそうです。
2.ジャコウネコのお腹で発酵
ジャコウネコが食べたコーヒーの実は、ジャコウネコの腸内で消化酵素や腸内細菌によって発酵されます。
この発酵によって通常のコーヒーとは異なる独特な風味が生み出されます。
その後、実の部分は消化されてジャコウネコの栄養源となりますが、コーヒー豆の部分は消化されず、そのまま糞の中に含まれて出てきます。
3.コーヒー豆の採取
コーヒー豆の劣化を防ぐため、ジャコウネコが糞をしてから2時間以内に糞の中からコーヒー豆を回収します。
そして洗浄を行い、日光に当てて数日から1週間程度乾燥させます。
乾燥後、コーヒー豆の皮を一つずつ手作業でむいていきます。
4.コーヒー豆の焙煎
最後に焙煎機でコーヒー豆を焙煎します。
この過程でコーヒー豆に香ばしさが加わるとともに、甘くフルーティーな香りが漂うようになります。
焙煎が完了すると、よくお店で見かけるようなコーヒー豆が出来上がります!
余談
コピ・ルアクはとても希少でお高いです。
その理由は、コーヒー1杯あたり約10gのコーヒー豆が必要なのですが、一般的に1匹のジャコウネコから1日に取れるコーヒー豆はたった3gだからです!
高価であるからこそ、悪用される例もあります。
コピ・ルアクとして売られているのに、ジャコウネコから取れたものは少量で大部分が普通のコーヒー豆を混ぜてあるような紛い物も少なからず存在します。
また、元々は野生のジャコウネコの糞から取っていましたが、最近では不当に捕獲されたジャコウネコが劣悪な環境下で飼育され、コピ・ルアクを作るための道具のように扱われてしまっている場合もあるようです😢
もちろん全てのコピ・ルアクが悪いというわけではありません。
きちんと製造工程を知った上で、適切なプロセスで作られたものを購入することが大切です!
最後に
実際のコピ・ルアクの作成には多くの手間がかかり、また裏では様々な問題が起きているケースもあることがわかりました。
科学の力はこのような問題点を解決できる可能性があります!
私たちはこれからもみなさんに科学を身近に感じてもらえるような発信をしていくので、ぜひ記事やSNSを見ていただけると嬉しいです!
【参考文献】
https://onlinestore.tailoredcafe.jp/blogs/blog/cat#diamond
https://taiseiwada.com/articles/kopi-luwak
https://satominoda.com/kopiruaku/
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