果物に存在する菌を調べてみた ♯1
はじめに
みなさん、こんにちは!
投稿2回目ということで、本日は先日行われた群集構造解析の実験について報告したいと思います。
図1
図1のように本プロジェクトは行われています。プロジェクトの説明は
こちらでしているのでぜひ読んでみてください!
まとめると、「グルコノバクターというコピ・ルアクが作られる際に関与している可能性のある細菌を果物から抽出し、コーヒー豆を発酵させてみよう!」というプロジェクトです。
そこで、今回行われた実験は果物における群集構造解析です。
群集構造解析によって果物にどの細菌がどのくらい存在するか調べることができます。そして、実際にグルコノバクター が存在しているかどうかを確認していきます。
では、行った実験について説明します!
群集構造解析実験の概要図
図2
1.果物仕入れ
写真1
今回用いた果物はいちご、さくらんぼ、そしてピオーネです。文献調査などを経て、これらの果物を選択しスーパーや八百屋で購入しました。本来はピオーネではなくブドウにしたかったのですが、時期などの問題もあり国産のものが売っていなかったためピオーネを使用しました。
写真2
また、「ぶどうにおいては腐らせたものの方が酵母と酢酸菌(グルコノバクター は酢酸菌の1種)の数が増加した」※1という文献があったので、各果物を腐らせたものに関しても実験を行いました。
2.切り出し
写真3
まず仕入れた果物を切っていきます。表面と内側(果肉)をそれぞれ140㎠ほど切り出します。
3.食塩水で洗浄→フィルタリング
写真4(食塩水で洗浄)
写真5(フィルタリング)
切り出したものを食塩水で洗浄します。その後、フィルターを通して細菌体のみが液体に入っているという状態にします。
4.菌体回収
写真6
「3.食塩水で洗浄→フィルタリング」の工程で得られた液体を遠心分離します。(写真6) 容器の下に見える⭕️で囲まれているものが菌体です。
そして細菌体を破砕し、どの細菌であるかを示す指標となるDNAという物質を抽出します。
DNAとは生物が生命活動に必要なタンパク質を作るための設計図です。A,T,G,Cという4つの文字の配列で示されます。
例:AGTCGTAGCTAGCTAGCTAGCTAGCGTAGT
このような配列の組み合わせの違いにより異なるタンパク質が作られます。また、この配列からどの生物種であるのかも判断することができます。
腐った果物に関して
1~4の工程を腐った果物の表面と内側を切り出したものに関しても行いました。イチゴはかびてしまっていたので、腐ったものに関してはブドウとサクランボの表面だけを調べることにしました。
5.DNA配列を調べる予定でしたが、、、
本来1~4の工程ののち、DNAの配列を調べる予定でした。そこで、どの細菌がどのくらい存在しているのか明らかになります。
しかし、「4.菌体回収」において、「菌体を破砕しDNAを抽出する」という作業で不備がありました…
よって本実験は失敗となり、DNA配列を調べるに至りませんでした。
最後に
今回の実験は失敗に終わってしまいました。
しかし、今回の失敗から学び反省し、次の実験に向けて万全の準備をしたいと思います!
失敗は成功のもと!!!
どうか応援のほどよろしくお願いします!
参考文献
※1.https://www.yeastgenome.org/reference/S000148137