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牡蠣の視察《大分県佐伯市大入島》

牡蠣活動家Facebook2018年5月11日 · 大分県 佐伯市 ·
【牡蠣の視察】#生産者と行くグレートオイスターを巡る旅。

4月末から長期に渡り、次世代を担う若き北海道の生産者と、今なにかと熱い九州にグレートオイスターを巡る旅に出て参りました。

同行下さったのは世界的牡蠣パイオニアの梅津さん。
数年に一度の大雨に見舞われたり、インフルエンザにかかったのも気づかなかったり。。
10年先、いや100年先を見据え、北海道から世界基準のグレートオイスターを発信するプロジェクト。
とても濃い内容なので、数回に分けてご報告いたします。

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第二回 大入島 https://goo.gl/maps/XVzS8ExySdm

かつてこれほど少年に戻れた視察があっただろうか。
マーク・トウェインか。それとも宮崎駿か。。

この物語は車ごとフェリーに乗り込み島に渡るところから始まる。
主人公は温厚で物静かな新栄丸。フェリーが島に近づくとその大柄な彼は大きく手を振って出迎えてくれた......。

※続きはマニア向けなのでご興味あるかたは写真をご覧ください。
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生産者と巡るグレートオイスターの旅。
第二弾は大分県、佐伯市大入島。

ここは本土からフェリーで10分。
島に上陸したとたん、誰もがワクワクする世界が広がっていた。

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佐伯市は戦後臨海型の工業都市として早くから栄え、現在も大型船の造船場が目を見張る。
これだけでも非現実的な感覚を覚えワクワクするのは私だけだろうか。
なんとなくシチュエーションと地形がポニョを思い出させる。。

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こちらが大入島!
本土側とは対照的に民家も少なく、自然が多く残る島。ここへ行くには.....

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この生活船で渡るしかない。
フェリーと言えどもとても優れており、船の両側から乗り降りができるので、車を乗せても前進あるのみ(笑)

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上陸して初めに衝撃を受けるのがこれ!
水のきれいさΣ(・□・;)
そしてそこに自生している牡蠣の群れ。
この付き方がとても興味深い。

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もちろん岸壁にもたくさんついている。

そしてこれが牡蠣の養殖現場です!
一瞬しか見えませんが、わかります?
ただ延縄とフロートでやっているだけではなく、この中でたくさんの養殖形態が試されているのです。

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それを見ていると「あっちで種作ってるのでみますか?」というので行っていた。

なんだか手造り感満載の筏に無造作にカルチが乗せられている(笑)

まだこの地でどの牡蠣養殖の形が良いか模索中との事。いろんなことを自らの手で即実践しているのが新栄丸の凄さ。

これがわかる方は牡蠣マニア卒業して一緒に牡蠣活動家になるのをお勧め致します。

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これ干圧といって、採種した牡蠣の中から強い種を間引いている工程。
この筏の下にも何本もカルチ連が下げられている

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自生している種も取って籠入れして実験している。
なかなかよさそうな牡蠣!

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そして謎の物体も沈んでいる。。
聞けば牡蠣に悪さをする魚を捕まえて閉じ込めて懲らしめてるらしいw

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「あっちに牡蠣が自生しているところがあるので行ってみます?」というのでついていった。
??どんどん山の中に入っていく。。どこに行くのだろ??

手振れ注意。
取り敢えず置いて行かれないように一生懸命ついていくとΣ(・□・;)
なっ、なんなんだここは!!!

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トンネルをけるとそこは入江だったw
だれもいない。とてもきれいな入り江。

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その綺麗さわかりますか?
水の中にある白い点は全て牡蠣です。
深いところで水深14mある。

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そこにはこんな牡蠣がたくさん自生している!

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更に進んでいくと、人ひとりが歩ける程度の石橋があり、その先に何やら怪しげが建物が。。

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建物手前で振り返ったらこんなこんな感じです。

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カリスマがその中からおもむろに一個を手にして開け始めた。その辺に落ちていた釘?か何かで器用に開けているw

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これが自生している牡蠣レベル!

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ここに何時間いただろうか。。
帰りもこのトンネルを抜けて戻っていくw
このなんとも言えないワクワク感伝わってますかー?w

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大入島には本当にたくさんのトンネルがある。
トンネルを抜けると島の反対側に出たり、船でしか行けなかっただろう入り江に出たり。トンネルと共に発展した島なのだろうか。。

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新栄丸のアジトもトンネルを抜けた入り江にある。

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反対側もトンネル。
そう、ここは新栄丸の為だけにある入り江で、新栄丸だけの為のトンネルなのだ。
このアジト感がなんともたまらない。。

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これが集出荷場。保冷車もユニックもある。。
他にもナマコなどもやっているが、それにしても機材が揃いすぎているΣ(・□・;)

自動選別機も既にあるし。。

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浄化装置もしっかりしてる。

そしてこれ!
北海道ではカキクリーナー!として同じもの機械だが、驚くのがこのサイズと仕組み。
上ノズルだが、それが動くのは初めて見た。
これも知り合いの特注だとか。

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人口採苗する為の施設も整え始めている。
これも知り合いから譲ってもらったといっていたっけ??

新栄丸は本当に人に恵まれている。これはお逢いするとわかるが、お人柄と行動力と地道な努力によるもの。

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採種するカルチも暇を見てお手製。
ユニークなのがヒオウギ貝のカルチ連があるのが、自分でなんでも試しているのが現れていておもしろい(笑)

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アジト前の海では伊勢海老やタイなのどが採れる。

お気付きの方もいるかと思いますが、島全体がかなり整備されているが、それを使う漁師さん減っていく一方だと言っていた。

実際牡蠣養殖は新栄丸一軒で、島の至るところでやりたいことができる反面、全てを一軒でやることになる。

今度キャンプしながら伊勢海老とって、牡蠣の就労体験するツアーでもやりたい。

その中からきっと漁師として永住する人が出てくるだろう。大入島にはそう思わせる魅力があった。

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4人ともグレートオイスター生産者!
海が似合いますねーw

この四人の会話に私が入る余地はなかった(笑)

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本土に戻ってきました。
4/28から新栄丸の牡蠣小屋がオープンしております。

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岩牡蠣の牡蠣小屋なんてあまり聞いたことないですよね!
皆さん期間中に是非!

札幌でも新栄丸の岩牡蠣イベントやります!
離島キッチンという最適な場所も見つけたので交渉してみますw
一緒に企画して下さる実行委員募集しておりますm(__)m

あとがき。。
島の暮らしはとてものどかで憧れるものだろう。だが、新栄丸の宮本さんと接していると、全てを一人で行い、全てを島の外から情報を得て、そして島で即実践する。これは都会の波に乗って生活するよりかなり大変なことだと思う。ただ毎日の暮らしをするのも良い。情報が多いだけでなんとなく進んでいる気になっているが、ここでは自分と自然をよく知り、自分を保たなければならない。
色んな発見ができる大入島。一度は足を運ぶのをお勧めです。
宮本さん。ありがとうございました。

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あれから2年。
昨年伺った時には地種の天然採苗を大量に行っていたし。
そして2020。日本初となる自動反転装置を導入しようとしている。
間違いなく進化は日本でトップクラス。

この様子は、かきフォーラム2020inTOKYO 第一部かきフォーラムDVDの中でもご紹介いたしますのでお楽しみに!

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