ふりだしに戻る
僕はどうして書くのか。
とうとうそのようなことを考え出してしまった。
書く理由なんて、最初はもっとなんでもないようなことが始まりだった。
なんとなくとか、そういう気分とか、自分の考えるきっかけにとか。そんな単純なことを理由に、体と心のどこにも力が入ることなく書けていた。
でもいつからか、僕は何かを書くことに対して自らプレッシャーをかけていた。
プロでもないのにそれっぽい文章を書こうとしたり、専門家でもないのにそれっぽい分析をしようとしたり。素人の僕にはあまりにもハードルが高すぎた。自分が書くことの素人であることを自負しながらも、勝手に難しくしていたのである。
僕は何をどうしたくてそのようなことをやり始めたのだろうか。
何か完璧に近いものを書こうとした結果、僕は書くことが全く楽しくなくなった。
書くことが億劫になって、何も頭に書きたいことが降ってこなくなって、しまいには友人の批判をするようになってしまった。
この世に書かなくてもいいことなんていくらでもある。その中でも一番書かなくていいことを、僕は書いてしまった。
その本人が知らないところで、である。
人して終わっている。
***
そのアカウントは、僕にはもう使えない。
なぜなら自分自身の手で汚してしまったからだ。すでに記事は消したとは言え、
どうも僕は使う気にはなれない。でも、それでいいと思う。
再出発。
間違った心を正して、僕は純粋にまた書きたい。
なんでもいい。
所詮どこまでいっても素人。考えたこと、感じたことを、今を生きるために、自分のために書いていきたい。
神様はそのようなことを許してくれるだろうか。
2020.5.8
書きかけの手帳