風の時代に9期目突入。左手で「実感」、右手で「資本」を握りしめて、ブンブン振りまわして真ん中に立ち続けます
毎度恒例。7月末に決算をしている株式会社Huuuuの年度始まり宣言noteです。毎年書いていて偉いぞ、おれ。
2024年8月から9期目に突入しました。今期もおかげさまで黒字決算。前期から売上は8%増ぐらい。ぼちぼち成長しています。会社HPリニューアル、新卒採用(ふろめぐみ!)、シンカイ完全撤退(古民家の限界!)、借金プロジェクト(次世代のロータリークラブ運動!)などなど、昨年度は守備力を高めて、来る変化の時代に対応するのがテーマでした。
実際、守備力が上がったのかどうかは怪しい。兄弟会社のパカーン展開含めて、むしろ攻めの姿勢が際立ってきた感覚すらあります。
トントンビジネスポンポンポンの癖も、新たにコーヒースタンドを立ち上げて三本柱(MADO、夜風、パカーンコーヒー)になる予定です。トントンどころか普通に赤字だったりするんですけどね。
攻撃こそ最大の防御とも言えるので、思いついたアイデアの衝動をひとつひとつ形にする力はチームに根付いてきていますし、割と若手多めだった会社組織もみんないい感じに歳を重ねて脂が乗ってきているのは喜ばしいことです。当たり前だけど、人って育つんだよなぁ。
前期で重要だったのは、会社のメッセージを練り直したことです。小さな会社ながら、社内文化の言語化と議論は割としっかりめにやっていて、日頃思想をぶん投げるとともに経営者の葛藤を自己開示しているのが特徴といえるかもしれません。
編集の力で、今に風穴を。
時代の変化に立ち向かう企業相手に我々が編集の手段をもってどんな価値を提供できるのか。人生のわからないを増やし、泥臭く足を使って築いた全国の関係値は年々磨かれてきている自信があります。
現時点で取締役4名、社員3名。小さなチームながら毎年全国取材の記事を200本以上作り続けて、ウェブメディアをいくつも運用しながら、リアル店舗も経営しつつ、紙の出版物まで取り扱っています。
費用対効果を度外視した”目先の損を無視して、遠くに徳のセンタリングを上げ続けるプレースタイル”も板についてきました。ノールック。目に見えない信用、経済価値がようやく手元に還元されつつあります。忘れた頃にやってくるなら、それはもうただのラッキー。よくわかんない利益はどんどん先送りにして、配られた手札で必死に食らいついている時間が大事かもしれません。
そんなラッキーで生まれた2024年新規のお仕事がこちら
●404 NOT FOUND | SHIBUYA SAKURA STAGE 記事制作
●松田医薬品オウンドメディア「おふろタイムズ」
●LION note 記事制作
●YAMAHA発動機 「リジェネラティブラボ(ティザー)」
もうオウンドメディアの時代ではなくなったのかな…と、少ししょげていたんですが、全然そんなことはなかったです。
あまりにも初期状態のオウンドメディア市場に関わりすぎて、世の中に浸透して形になる速度に身体が馴染んでいないだけでした。むしろステージが大きくなってきていて、目先のPV/KPIの螺旋から少し距離を置ける仕事が増えてきている印象です。
まだ発表できませんが、もうひとつメディアを仕込んでいます。ジモコロは9年目、Yahoo! JAPAN SDG`sは「サストモ」に進化してGyoppy!時代から数えたら7年目、國學院大學noteとSuuHaaは4年目ですかね。長いお付き合いの仕事が続いてるからこそ、会社経営は安定します。そこで生まれた売上を後先考えずに、ローカルに贈与するのがHuuuuの姿勢です。MADO、夜風、パカーンコーヒーは完全にその気持ちでやっています。
ひとつのハイライトは、freeeさんと一緒に作った究極のフリーマガジン『Pathports』かな。國學院大學note含めて、日向くんの成長を感じ取れた重要なお仕事でした。振り返りの記事を作るのも大事!
https://note.com/freee_kojin/n/na7913c44d21b
https://biz.note.com/n/n863460a6fe98?from=notice
面倒くさいことをやりすぎた結果の「無敵」
気づいてる人は気づいてると思うんですが、私が経営者として生存戦略の大きな柱にしているのは「誰もやらないような、面倒くさいことを主体的に引き受けること」に尽きます。左手で「現場」、右手で「資本」を握りしめる。一方に偏らず、行き来する姿勢はこれからも変わりません。
まず全国47都道府県をフィールドにした取材・記事制作は数字だけで見たらコスパもタイパも圧倒的に悪い。利益にならないトントンビジネスも関わる人が増えて人間関係のコストが増大する一方です。
思いつきのイベント主催も、イカれたフェス出店も採算度外視が当たり前。もちろん利益を出そうと頑張るんですが、実力不足もあいまって、そんな簡単に稼げる世界じゃないんですよね。
さらに田舎暮らしを始めて、草刈り、畑いじり、除雪など、経営者としてのリソースはどんどん削られていきます。犬の散歩も欠かせないし、急な集落のお誘いもできるだけ顔を出す。単純に思いつく限りのことをぜんぶやりたい性分なんですが、これって最高な状態なんですよ。やること多すぎ。日々の用事に追われて、選択肢と役割が無限。デジタルとネイチャーを反復横跳びするインフィニティおじさんとは私のことです。
この社員数でしっかり売上を立てて、全国を旅しながら遊びながら、地方都市に本社を構えて税金を収めて、リアルな場をいくつも運営する。出版レーベルを立ち上げて自分たちで営業、配送、販売まで全部やる。社長自身は田舎暮らしを40歳のタイミングでイチから飛び込んで、何もできない住人レベル1からスタートして集落ゲームを楽しんでいる。
普通に考えたら段階を経て、「落ち着いてからやろう」と決断をあと送りにするはず。でも、”落ち着く”なんてことはありえないんですよね。
死に向かう生き急ぐ性質は人間の性としか思えないし、それでも好奇心をむき出しにしてやりたいことを全部やろうとして全然やりきれなくて「やりきれなかったーー!でも最高だったから、息止めま〜す」が理想な死です。簡単なことではないが、このエネルギー装置を体内に埋め込めるかどうかで40代以降の元気が変わってくる。
「元気があれば、なんでもできる」
この名言を残したアントニオ猪木は、エネルギー事業に手を出して借金しまくったり、政治家になって北朝鮮外交を進めたり、余計で面倒そうなことにどんどん首を突っ込むんです。結果は関係なく、思いつきに対して五感を働かせることの喜びを脳髄で理解していたんでしょうね。
そのレベルでは全然ないんですが、思いつきを形にする気持ちよさだけでHuuuuは9年続いています。不思議。誰か分析してほしい。
結果、このやり方をしているライバルが見当りません。ここまで無謀に事業を広げないと思う。まともな社員がいたら止められて終了。さらに新しい会社「パカーン」の立ち上げによって、この掛け算軸が2倍になる可能性がある。恐ろしい手札を揃えてしまったなぁ……と自分でも少し狼狽えているぐらいです。
だからこそ周りに敵がいない”無敵状態”を自分の中に作れる。己にとっての無敵を育てる感覚といえばいいのかな。他者評価の土俵から距離を置いて、自分自身が納得できる仕事を生み出しながら、クライアントと共同で成果物をゴリラのうんこみたいにぶん投げたい。敵は怠惰の鬼を飼った自分自身です。働き続けたら顔をあまり出さなくなる。
無限にタスクを増やして、言い出しっぺの種をばら撒いたら、責任を取って回収するぐらいの責任力はあります。そのせいで身体がバラバラになりそうな時もあるんですけど、良い塩梅で追い込んで休む術も身につけてきているので、風邪やなんやで寝込むこともほぼありません。結果、怒りやトゲみたいなものがいい感じに抜けてきたので、より自分が決断して選んだ道を好きな歩き方で進められる気がしてなりません。
こんな意味わかんない会社ですが、おかげさまで9期目は忙しくなりそうです。昨日よりも今日が一番いい感じ。明日はもっといい感じになる。編集者、ディレクター、アシスタントの採用活動を今後していく予定なので、ピンときた方はどっかの”リアルな場”で会いましょう。
過去の新卒採用条件がベースで、実力者はもう少し待遇頑張ります。しかし、いつまでたっても経営はめんどくさいな。なのに新しい会社「パカーン」を立ち上げます!どうしよう!!