柿次郎38歳、会社6期目でPodcast採用で1名内定出したら創業期に入った
会社6期目にして創業期に入りました!
本気で会社って仕組みに向き合わないといけない!
「そんなことあるの?」って思われるかもしれませんが、Huuuuは私の思うがままの自由奔放な経営スタイルを長らくとってきていて、それは一般的な会社経営と比較したら甘々のぬるぬるだったのかもしれません。
直感的な攻守兼ね備えた打ち手は多めで、利益主義ではなく過程主義。遠い場所へ徳のセンタリングをバンバン打ち上げていれば、いつか自分の元に戻ってくるであろう……そんな考え方でなんとかなってきました。
二年前に友光だんごを取締役に迎えて、日向コイケを社員に。これまでのギルド的な組織は良いことも悪いこともありましたが、『弱いチーム』を一生懸命転がしてきた結果、Huuuuのことをおもしろがってくれる沢山の大人たちが”ナナメの関係性”として手伝ってくれています。最初から強いチームを作っていたら、こんなにも仕事筋がムキムキな手練れたちは集まっていなかったでしょう。
さらに今年に入って『風のバイト』を3名(タケバハルナ、荒田もも、さりとて)迎え入れたことで、広義的な編集チームの幅がグンと広がりました。もっと早く求人しとけばよかった〜〜〜!と後悔するぐらいに、みんな好奇心をむき出しにして仕事に取り組んでくれています。
ウェブメディアを日常的に読み込んでいる影響なのか、「え、そんなスムーズにできちゃうの??」と毎度驚くほどに優秀です。みんな最高。もっと東京でコミュニケーションとりたいけれど、私は相変わらず長野を拠点にしながら、全国あちこちに出現する現場宝石タラバガニなのでそれもなかなか叶いません。
2021年8月から6期目へ突入。昨年はコロナによる経済的な影響で不安に苛まされたりもしましたが、なんとかかんとか黒字経営を維持できています。これも寛大なクライアントの皆さまといつもお仕事を快く受けてくれるパートナーたちのおかげです。ありがとうございます。
Podcast採用で正社員求人
今年6月には『Podcast採用』と銘打って、関係性のない状態から真面目な正社員求人に挑みました。いやー、世の中に人事と総務の役割があるのって必然ですね。ご応募いただいた方々に誠心誠意尽くすのはもちろんのこと、日常業務にくわえて慣れない求人対応で四苦八苦していました。
雇用契約書や就業規則など、社労士さんに相談しながら、関わる人たちの働きやすい環境づくり、条件面を整える。当たり前に会社として準備しなければいけない領域に向き合えたのは、とても良い機会だったと思います。
親交の深いメンバーでの経営は、曖昧なルールのなかで都度話せばなんとかなっていましたが、今回の採用はそこに甘えることもできません。まだまだ至らない部分も多いにあると自覚していますが、会社らしい会社の環境と自由度の高いHuuuuらしさの共存。ここを少しずつ良い塩梅に育てていけたらいいなと考えています。
そして、ご縁があって一名の採用が決定しました!
うお〜〜〜〜。内定を出すのも人生初だし、そもそも内定もらったことのない縁故採用マンだったので、めちゃめちゃ緊張しました。なにが正しくて、なにが正しくないのか。「やってこ!」と叫びながら、疲労困憊の全国行脚スタイルの果てに”わからないの種”を蒔き散らし、結果的に芽が出ればいいんでないの?とゴールなき世界を横歩きしてきましたが、今回ばかりは目に見える線引きを提示しなければなりません。
心理的安全性っていうんですかね。こんな会社に興味を持ってもらえるのならば、やはりお互いに気持ちよく働きたいじゃないですか。もちろん合う合わないはあって当然。クセの強い会社であることは間違いはないし、以前から掲げている中動態的に”真ん中を捉え続ける仕事”は、精神的にハードでダイナミックです。だからこそクライアントと仕事に恵まれています。非効率を目指すからこそ、結果的に効率の循環が生まれる。この価値観は理解されにくいでしょうし、言語化も容易ではありません。
でも、そこがHuuuuのおもしろさなんです。
好奇心を第一に、答えなき世界に挑み続けた人たちの言葉を預かる。ライターや編集といった技能ではなく、人間として対話を繰り返し、自分自身に+1の補正をつけていく。世の中の流行りごとや無限ループのノウハウをただただ無機質にまとめるような記事作りでは、自分に矢印が向きません。自分に矢印を向けた上で、読者にとって新しい発見がある。そのために編集の手段を用いて、間口をつくりながら話し手の価値観を深いところまで届けたいと思っています。
長野オフィスを立ち上げてかき混ぜる
これまで自宅兼オフィスとして長野で細々と働いてきましたが、いい加減に飽きてきました。ああ、出社したい。家からオフィスまでの移動を楽しみたい。オフィスに私物の本を置きたい。町をぶらぶらしながら知らない飲食店のランチを開拓したい。「よっしゃ!仕事はもう終了!飲みに行こう!」なんて掛け声、数年やってない気がします。
あんなにも嫌だった出社という概念…。
こんな時代だからこそオフィスの価値が再定義されてきていますが、自由度の高い働き方にも限界がある。仲間を増やして、リアルなコミュニケーションの場を作らないと、セレンディピティといわれる偶然性の出会いや発想が生まれません。だから、2021年11月に長野市内にオフィスを構えます。場所は善光寺の表参道から一本横道に逸れた場所で立地は抜群です。
Huuuu界隈の人たちだけではなく、小さなコワーキングスペース的な場所を提供できたらいいなと計画中です。地方都市だからこそ編集を軸としたオフィスがあったらおもしろい。いっそ紙やパッケージなどのデザイン事業を立ち上げた方が、地域の課題に入れるんじゃないか。
実際のところどんな状態に着地するのかわかりませんが、東京⇔長野を行き来したいクリエイターの人たちや長野市周辺のフリーランスの人たちが「こんな場所待ってました!」と言ってもらえたら嬉しいですし、我々も新たな仲間をずっと探し続けています。そして「Huuuuってどんな風に仕事頼めばいいの?」と言われ続けている課題に対しても、とりあえず面と向かって話しましょうや〜の精神をシェアできる場にしたいです。
久しぶりのnoteなので長くなってしまいましたが、いま仕込んでいるプロジェクトはどれもいい感じです。小出しにしながら報告していきたいと思っているので、よしなにやっていきましょう。
新メンバーのヤマグチナナコさん。イラスト、ライティング、編集ができます。入社初日、下北沢のボーナストラックで一輪の花を渡してもらいました。集合写真の横分け欠席社長状態に。
そのころ私は青木湖のほとりでテントサウナに興じていました。すれ違いの純情。瞬間のかけらを追いかけても、季節はそうまわる。