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【小中学生のための鎌倉ガイド】01.杉本寺

鎌倉最古の寺 杉本寺すぎもとでら


宗  派:天台宗てんだいしゅう
山号寺号:大蔵山だいぞうざん杉本寺すぎもとでら
建  立:8世紀
開  山:行基ぎょうき
開  基:光明皇后こうみょうこうごう
・鎌倉最古の寺
・坂東三十三観音霊場の第一番札所


長い歴史を伝える元の石段は摩耗と苔のため通行できない。左脇に階段が作られている

 杉本寺は鎌倉最古の寺で、奈良の大仏を造るときに中心となった僧の行基ぎょうきが開いたと言われている。本堂は、光明皇后こうみょうこうごう聖武天皇しょうむてんのう皇后こうごう。701~760年)の寄付で建てられたと言われている。
 本尊の十一面観音像じゅういちめんかんのんぞう三体は、国または市指定の重要文化財。三体のうち一体は行基の作とされている。次に仁寿にんじゅ元(851)年に僧円仁えんにんが杉本寺にこもって十一面観世音をきざんで安置した。さらに寛和かんな2年(986)年に僧源信げんしん花山法皇かざんほうおうの命令により十一面観世音を刻んで安置した。
 寺の言い伝えでは、文治ぶんじ5年11月23日(1190年)の夜、隣の家から火災が起こり、寺に火が移ると、本尊三体が自ら庭の大杉の下に火をさけられたので、それより杉の本の観音と呼ばれたと伝えている。
 建久2(1191)年9月18日に源頼朝が御堂を再興し、本尊三体を堂内に安置し、運慶うんけい作の御前立十一面観音おまえだちじゅういちめんかんのんを寄付した。
 昔より、信心がなくて御堂の前を馬に乗る者は必ず落馬するというので、当時は下馬観音といわれた。
 建長寺の開山大覚禅師だいかくぜんじ蘭渓道隆らんけいどうりゅう)がこの観音堂にこもり、尊像を拝して祈願し、禅師がもっていた袈裟けさで行基の作った菩薩の眼をおおい、それより覆面観音ふくめんかんのんと名づけられた。


地図(杉本寺)




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