休職の隠蔽は重要な経歴の詐称になるの?
こんにちは!ぴーなっつです。
ぼくは普段、美容クリニックに転職したい看護師を専門にキャリアサポートをしています。
前回から引き続き、求職者さんからのご質問に回答していきたいと思います。
ご質問内容はこちら。
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前回のやつはこちらです。
企業が従業員を解雇する事由の一つに「重要な経歴の詐称」というのがあるので今回の論点は、「休職したことを言わなかった」のがそれに該当するかどうか?という感じですね。
それでは考察を続けてみたいと思います。
条文としてはこんな感じ
「重要な経歴の詐称」ってどんなもの?ってことだと思うんですけど、まず「重要」とはどんなことかというと、裁判所の判例では、
その経歴詐称が契約前に発覚していたとしたら、会社が労働契約を締結していなかったと認められる場合、もしくは、少なくとも同一条件で契約を締結しなかったと考えられるケース
ということらしいです。
具体的にどんなこと?
もっと具体的には、
・最終学歴
・職歴
・犯罪歴
というのが「重要な経歴」にあたります。
「休職の事実」は含まれてないので、重要ではないってことですね。
じゃあ、重要ではない経歴詐称は?
重要とまでは言えないけど、経歴詐称に該当することも一緒に紹介しておきますと、こんな感じです。
・学歴の詐称
・転職回数
・在籍期間の詐称(退職した)
・年収の詐称(年収を盛る)
・資格の詐称(看護師免許ないのにあるっていう)
・業務内容(やってない業務をやったという)
・職位の詐称(役職ないのに主任っていうとか)
・雇用形態(アルバイトだったのに正社員っていうとか)
どうやらここにも「休職を伝えなかった」という内容は入ってないみたいです。
重要じゃないので解雇にならない
ここまでの話をまとめると、企業が独自に定めてる「就業規則」は厚労省のサンプルが元になるので、それによると「重要な経歴を詐称をしたら解雇するよ」となってますが、休職期間があったことは重要なことではないと言うのが過去の判例に基づいた結論みたいです。
なので、「解雇される可能性は低い」というのが今回のご相談への回答になりますね。
あと、「退職願を出した方がいいか?」という質問については別に出さなくていいと思う。という感じです。
一旦このぐらいで終わりますが、もし追加で何かあればまたおっしゃってください。
以上、参考になれば幸いです。それではまた!