「ずっと求人出てるクリニックはやばい」っていうのは、半分間違ってる。
こんにちは！ぴーなっつです。
ぼくは普段、美容クリニックで働きたい看護師を専門にキャリアサポートをしています。
市場調査でよくSNSを徘徊しているぼくですが、こんな（感じの）tweetを発見しました。
『永遠に求人が出続けてるクリニックって、それだけ人が集まらない、もしくは入ってもすぐに辞めてるってことだからやばいと思う』
この考え方ついて、「完全に間違ってるとまでは言えないけど、別にそう言うことでもはないな。」みたいな感覚を抱きました。
なので、正しい解釈の仕方について解説というか、訂正しておこうと思います。
解説しようと思った理由
これに言及しておこうと思った理由は、この手の「ネガティブな印象を受ける情報」って、SNSの構造上バズりやすいのでとってもよく目立つんですけど、「必ずしも正しいわけではない」からです。
でもバズってると「信用していい情報」に見えちゃいますよね？
そこが厄介なポイントでもあって、そういうのを目にすると不必要に不安感を覚えて行動しに聞く区なったり、間違った選択に誘導されたり、いろいろ「よくないな」と思うことがあります。
今回のもそういうやつだと思ったので、正しく情報を提供した上で、転職活動の参考にしていただきたいです。
それでは、内容の方に行ってみましょう。
正しいと思う点
先に「その可能性もあるかな」という点についてお話しすると、クリニックが「①人が全然集まらない」「②入ってもすぐに辞める」っていう課題を抱えていれば、その結果の現象として「ずっと求人出てる」”場合もある”。ってことです。
ニュアンスむずいですよね。別の表現をすると・・
「ずっと求人出てる」の結果に対して、ほんとはいろんな理由があり得るはずなのに「ずっと求人出てる＝①&②」と曲解しちゃってる、って感じです。
なので、「あくまでそういう可能性もあるよね」とは言えると思います。
それ以外の理由
とは言え、前述したように「ずっと求人出てる」理由としてあり得るのは、それだけじゃないので、他にどんなケースがあるのか知っていただければと思います。大きく３つに分けて説明します。
①公式サイトの採用情報は基本下げない
まず、公式サイトの採用ページは人員が充足していても「基本下げない」クリニックの方が多いです。というか、大半のクリニックがいちいち下げません。
理由は、下げる意味があんまりないから。
人員の充足状況なんて数ヶ月後には変更になる可能性もあるので、都度掲載したりしなかったりをするのも手間です。
そもそも公式サイトからのエントリーってそんなにたくさんは来ないし、来たら来たで選考してみればいいし、その結果よさそうだったら採用してしまえばいいだけだからです。
②事業計画に全然よる
クリニックの事業フェーズによっても、結果的に「ずっと求人出てる」場合があります。
よくあるのが、「オープン時点から数ヶ月おきのスパンで段階的に人員を増員してく」というケース。
例えば、オープン時点は3名→2ヶ月後に追加で1名→更に2ヶ月後、追加で1名。このペースで最終的には10名を目指す。
こんな感じで採用計画を立てることがあって、ぼくは毎回これをやってました。
これをやる理由は、売り上げ規模に応じて少しづつ人件費も増やしていくことでをコストバランスの無駄を極力おさえるためです。売り上げが立ってないのに、いきなり人件費を増やしすぎるのはリスクだからですね。
この方法で採用していると、結果的に「ずっと求人してる」ことになります。
③規模によっても話が違う
求職者目線では、わりと「美容クリニック」というひとつの単語で語られがちなんですけど、実際には規模によって運営の方法は全く違います。
極端にいえば、全国に10院＋事務局みたいなバックフィスもあるクリニックが、院長の名義で運営している単院のクリニックとおんなじ仕組みでうまく運営できるわけないですよね。
それは「雇用」に関してももちろんそうで、単院と全国規模のクリニックでは、例えば「今月2人退職しました」の意味が全く違います。
なので「ずっと求人出てるクリニック」の規模によっても解釈は異なるよね、ということで、具体的には（計画も含めて）規模が大きくなるほど②とかのような事情があり得ます。
正しい求人情報の見方
まとめになりますが、「ずっと求人出てる＝やばい」と短絡的に判断するんじゃなくて、複数の情報から複合的に判断しましょう。
「求人概要をみたら開示されてる情報が少ないし、実際質問しても明確な回答をもらうことができなかった。事業拡大の話もない。それに合わせてずっと求人出てるってことは、競合と比べて労働環境が整ってないかもしれな。」
例えばこんな感じですね。
大事なのは自分なりの判断根拠を持って、キャッチーな情報に翻弄されないようになることです。
以上、参考になれば幸いです。それではまた！
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