Re:Incarnation 2.0を終えて(感想、解説、伏線のネタバラシなど)
2022年7月30日、秋葉原のMOGRAというクラブにて、「Re:Incarnation 2.0」というイベントが開催されました。
このイベントは、主にVRSNSサービス「VRChat」内でDJ/VJとして活躍する人々が中心となっているクラブイベントで、2月に初回となる1.0(早稲田の茶箱というクラブにて開催)、VRChat内で1.5と題しバーチャル回の初回が開催され、今回の2.0は現場回の第2回でした。
※主催は安藤竜(ANDREW)さんとSOLFEGGIOさんです。
1.0のときも今回の2.0もそうでしたが、新型コロナウイルスが猛威を振るう中での開催で、急な演者の変更などを余儀なくされながらでしたが、結果として非常に多くのお客さん(大半がVRChatプレイヤー)にお越しいただくことができました。
Twitchでの配信、VRChat内の視聴インスタンスでも多くの方々に見ていただけたようで、いち参加者として大変嬉しく思います。
さて、この記事では、いち参加者たる私が今回のRe:Incarnation 2.0に参加するにあたって、行っていたことや考えていたこと、セットリストの公開や解説なども含めて、いろいろ書いていこうかなと思います。
noteはおろかブログもほとんどやっていないので文章が拙いかもしれませんが、よろしければお付き合いください。
きっかけはRe:Incarnation 1.5
2月のRe:Incarnation 1.0を終えて、VRChat内で1.0参加メンバーで打ち上げを行ったのですが、その際、
「次はもっと大きなクラブでもいけるんじゃないか」
「MOGRA…とか?」
という話で盛り上がり、
”次回はMOGRAでやる”
というのが決まりました。
僕は石川県に住んでいて、元々現場のクラブイベントに遊びに行っている人ではなかったので、MOGRAという場所がどんなとこでどういうイベントが開催されているのか、噂程度にしか知りませんでした。
Twitchでイベントを配信していると知り、ちょくちょくMOGRAの配信を見るようになり、アニソンのイベントが沢山開催されていることやかなり著名なトラックメイカーなどがパフォーマンスをしている場所だと知りました。
4月、演者の数と持ち時間が決まり、一人30分という連絡が入りました。
30分というのは少し短めで(基本30分~1時間程度ですが、40~45分が主流です)、展開を作るのが少し難しい時間だと言われています(ジャンルにもよりますが)。
「現場、それもMOGRAで、30分で、いったいどんなDJをやりたいか」
当時の自分は全くアイデアが思いつきませんでした。
5月11日、バーチャル回となる「Re:Incarnation 1.5」がVRChat内で開催されます。
既に4月時点で2.0のメンバーも決まっており、
現場出演メンバーからは主催のSOLFEGGIOさん、れみぃちゃん、VJのSainaさん。
バーチャル回のゲストとしてmisokaさん、海外からroxwindyさん、VJにSELDOさんを迎えての開催でした。
どのメンバーのパフォーマンスも被っていない上で素晴らしかったのですが、お客さんも演者も含め一番反響があったのは、後に2.0に出演することになるmisokaさんだったかなと思います。
僕もmisokaさんのプレイに感銘を受け、それまでのライブラリから2.0に向けてセットリストを作ろうとしていたのを止めてsoundcloudを中心に曲のDigを行い始めました。(これまではあまりsoundcloudから曲をDLしていませんでした)
misokaさんの得意なelectro houseやhyperpopから、electronica、ambient、experimental、dubstepなどの曲をFavoriteにひたすら突っ込み、フリーならDL、販売サイトに売っていれば使う使わないを考えずに購入しまくりました。
ネット上のフリーレーベルなどからも大量に曲をDLし続けました。
結果としてFavorite数は2週間で1000曲以上増え、rekordboxのライブラリ数は2万曲以上増えました。使った金額は考えたくないです
その中で使いたいなと思った曲の1つに、Skybreak - Goodbye [Dani Demand Remix]がありました。
セットの〆としていい雰囲気だなと思い、候補に入れて何度も聴いていたのですが、この曲の中でドロップの前にある歌詞
「I don't wanna say goodbye......」
に対し、Re:Incarnation 1.0で解散するときにみんなで言っていた、
「またVRで!」
というメッセージを加えるのはどうだろう、というアイデアを思いつきます。(この挨拶VRChatプレイヤーらしくて大好きなんです)
この段階でセットリストのオチである「Skybreak - Goodbye [Dani Demand Remix]」と「Passing Through(VRChatのローディング音)」のマッシュアップを思いつき、セットリストの方向性をかため始めます。
思えば1.5を見に行ってなかったら、後述するセットも2.0のセットも全く違うものになっていたと思います。
バーチャル回があってよかったなと、見に行けてよかったと、そう思います。
Prologue of Re:Incarnation 2.0 @ DJなんもわからん EP.21(6/30)
2.0のセットリストを組んでいる最中、とある衝撃的な曲に出逢います。
シン・ウルトラマン主題歌、米津玄師「M八七」のシングルに収録されていたカップリング曲、「ETA」。
アルバム「STRAY SHEEP」に収録予定だったがボツにした、というこの曲に対し、ハチ名義のボカロ曲「花束と水葬」の幻影を見た僕は、かねてからずっとやりたいと思っていたとあるテーマのセットを別に完成させます。
そしてそのセットを、DJ歴1周年になる前の最後の出演となった初心者DJイベント「DJなんもわからん」でかけます。
このセットを作ったとき、テーマ性がRe:Incarnationのテーマに近いなと思い、2つのセットでストーリーを作ることを思いつきます。
そのテーマとは「死と生」です。
死。
4月に開催した誕生日イベントにお越しいただいた方々にはお話しましたが、僕は2018年に、双子の兄を亡くしました。
そのときから自分の中での死生観というものがあって、VRでDJを始めたとき、いつか「死」をテーマとしたDJをやりたいと、ずっと考えていました。
「Reincarnation」という単語には、次の意味があります。
この「輪廻転生」という言葉を軸にして、死をテーマにしたセットを作ることにしました。
「DJなんもわからん」でかけようと思った理由は、DJ歴1年になる前の最後の出演だったこと(1年を過ぎると初心者枠としての出演不可)、「DJなんもわからん」というタイトルにかけて、誰も理解できないようなセットをかけられるかもしれないという思いがありました。
そうして、あのカオスなセットが完成します。
本番に向けて、Re:Incarnation 2.0でやる自分のセットとの関連性を示すため、Twitterでもそれっぽい謎ツイートを展開し始めたり、本番で使う新しいアバターを購入したりして準備を始めました。
(あたらしいアバター、ルギネアちゃんをアップロードしました
わたしはいきていますか?
それともしんでいますか?)
※この頃には8割方セットは完成していました
新しく買ったアバター、ルギネア
目のテクスチャに一目惚れして、今回使用することに決めました
!!!以下、DJなんもわからん EP.21のセット解説です!!!
!!!もしまだMixをお聴きいただけていないなら、先に聴くことをおすすめします!!!
(#VRC_DJなんもわからん、終わりました
主催、共演者、お越しいただいた皆さんありがとうございました)
セットの解説
Theme: [Death⇔Birth/The Prologue of Re:incarnation 2.0]
(Death⇔Live、としなかったのは、「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH AND REBIRTH シト新生」のオマージュです)
冒頭と最後に使ったEchochamberさんの曲は、アニメ「Serial Experiments Lain」のセリフがサンプリングされた曲です。
Lainの解説はあまりに長くなるので割愛しますが、この作品も「現実とバーチャル」、「生と死」などがテーマとなっており(特にゲーム版は壮絶)、どうしても使用したかった曲でした。
元々ビートをキープした繋ぎをするつもりは一切なく、むしろ「どれだけカオスにさせつつストーリー性を作るか」に重点を置きました。
一応、rekordboxの解析に従い前半はBPM160(80)、12曲目中盤からは120(60)でBeatsyncを使って繋げられるような構成にしてあります。
冒頭は心電図音(サンプラーを使いました)に合わせLainのセリフのみを再生、セリフの途中から2曲目が始まります。
そこからの展開は以下の通りです。
・最初はできる限り激しく壊れた曲から→死への恐怖、痛みなど
・ビート感のある曲とない曲を交互にかける→死と生の境界を行ったり来たりする、走馬灯などの表現
・展開が進むにつれ、曲のエネルギーとBPMを落としていく→死に近づいていくことで、痛みや生への執着が薄れていく
・15曲目「I still think about y%#'()*{¥¥"'&36)%("'$&''&(15y!!!??*`~"」→とうとう死を覚悟、生(=明るい曲、ビート感のある曲)へ戻れなくなる
・15曲目の終盤で心電図音、BPMを落とし心肺停止音→死(Lain的表現をするならば”Wiredへ行く”=RealからVirtualへ)
・「花束と水葬」「ETA」のマッシュアップ→”遺された人の思い”とも”遺書”ともとれるように(ボカロ曲なのも人じゃなくなったことの表現)
・「仮想空間oz」冒頭電子音ループ+「I'M REAL,I'M HERE」セリフマッシュアップ→心電図音から電子音へ変わった+セリフの内容で、有機的なものから無機的なもの(RealからVirtual)に変わったことへの表現
既にこのセットを作る段階で、2.0のセットは最初に仮想空間oz(サマーウォーズ劇伴曲)から始めることは決めていたので、最後はそれで〆る構成にしました。
ただ曲を連ねるだけでは伝わらないテーマに一貫性を作るのが非常に難しく、何度も何度も作り直しました。
本番1週間前、上記のテーマをVJ担当のSCOさんにお伝えしたところ、本番にはとんでもない表現力でVJをつけていただきました。
(いただいた録画見てびっくりした)
とはいえ、結果的にできたものもなんもわからん気がするし、グルーヴ感もへったくれもないので、「これは誰にも受け入れてもらえないだろう」と覚悟はしていました。
ところが予想に反し、このセットは今までで一番の反響をいただき、Mixcloudでの再生回数は自身初の100再生をいただきます。
なぜなのか、未だに自分でもよくわかりません。物珍しさだったのかな、と思っています。
それでも、2.0のプロローグとしての役割以上のものを果たしたセットでした。
もう一度同じようなセットを作ることは、二度とできないんじゃないかなと思っています。
また、このセットをかけるにあたって「他の共演者がバチバチに踊らせてくれたら」という期待もありました(自分のセットじゃ踊れないので)
改めて共演者がNAKUMOさん、ちゃけもにあさん、Iceyさんで本当に良かったなと思っています。
Epilogue of Re:Incarnation 2.0 @ Quest Danceparty Club No.74(7/19)
DJなんもわからんが終わり、本格的に2.0のセットを考えていた頃、のんびりと集まっていたAromerican Dinerの地下で、とあるDJさんから
「ぜろさんと世界観のあるセットリストで共演したいです」
と言われたことがありました。
QDCのゲスト候補として名前の上がっていた、N4NAさんでした。
ありがたい言葉にぜひ応えたいと思い、7月のゲストにN4NAさんが確定したタイミングで共演を志願。
世界観を重視したセットを作れるもうひとりのクルーとしてれみぃちゃんを推薦し、「QDCでストーリー性を重視したセットがかかる異色の回」が決まります。
ここで、「プロローグがあるならエピローグがあるのも面白いかも」という発想にいたり、2.0のエピローグを作ることにしました。
しかし、プロローグと同じようなセットでは踊ることができません。
QDCは踊りに来るお客さんも多いため、ビート感を残せるセットを作らなければならず、どういうテーマ性のものにしようか非常に悩みました。
なんとかセットの方向性を決め、なんもわからん終了後のツイートにQDCへ続くことを示唆する内容を載せます。
そしてプロローグと同じように、含みをもたせたツイートをしました。
!!!以下、Quest Danceparty Club No.74のセット解説です!!!
!!!もしまだMixをお聴きいただけていないなら、先に聴くことをおすすめします!!!
(#QDC_VRC
MEMORY ARCHIVED COMPLETE.
.
I LOVE EVERYONE.
GOOD BYE TO A WORLD.
.
A CRITICAL ERROR HAS OCCURRED.
.
)
セットの解説
Theme:[Nature⇔Human⇔Machinery/The Epilogue of Re:Incarnation 2.0]
今回はエピローグのため、2.0のセットの〆である「Passing Through」から始めなければなりません。
そこからテーマ性を考え、テーマを
「全人類がバーチャルへ移行してしまい、人類がいなくなった後の世界」
としました。
(ニーアオートマタやCytusなどの世界観を想像してもらえると近いかも?
VRChat内にも人の痕跡が残る廃墟ワールドとかあると思います)
また、登場キャラクターも設定し、
「誰もいない世界で、誰かが遺した音声メモリーを再生する機械」
を主人公としました。
上記の含みツイートがPC起動時などに出るログになっているのはそのためです。
(表記の形式はBeatmaniaIIDX起動時のログを参考にしました)
以下はセットの構成です。
・冒頭、VRChatのローディング音を3つのデッキを使って輪唱のように再生→次々とバーチャルへ人類が移行してしまう
・カセットテープを読み込む音と同時に停止→音声メモリーの再生開始を表現
・以降は退廃的な雰囲気を表現する曲や、自然の音、機械の声(ボカロなど)を使った曲、エモーショナルな曲で構成(Electronica、Hyperpopなど)
・19曲目「Goodbye」は最後の人類からのメッセージ(さようなら)
終盤、ノイズやフィルター、ピッチなどでバグが起きたような表現→音声メモリーを聴くことによって、再生していた機械に心が芽生える設定
・心が芽生えたと同時に、もう人類が誰もいなくなってしまったことを知る→20曲目「Goodbye To A World」で機械も世界に別れを告げ、心が芽生えたことによる負荷で停止
ね、みんな好きでしょこういう設定
映画やアニメ、ドラマ、楽曲などでよくある設定ですが、こちらもプロローグ同様直接的な歌詞による表現などはしないようにセットを構成しました。
結果的に3拍子や6/8拍子の曲も混じってしまい、踊れるセットになっていたかはわかりません。
それでも、なかなか面白いセットにはなったんじゃないかなと思います。
ElectronicaをDigっていると、透明感や温かみを感じさせるような曲が多く、
そういった曲をメインにしたセットもいつかやってみたいと思っていたので、個人的に大好きな雰囲気の曲がいっぱい詰まったセットです。
QDCでかける不安はありましたが、れみぃちゃんの方が踊れない激ヤバセットをかけてくれたので、改めて凄いDJだなと思いました。
最後にはN4NAさんにきれいなFreeformでまとめていただき、クルーや主催からも良い反応をもらえたので良かったです。
改めて、声をかけてくれたN4NAさん、OKを出してくれたねこたん、やっとQDCで共演できたれみぃちゃんに、感謝申し上げます。
Re:Incarnation 2.0 @ 秋葉原MOGRA(7/30)
QDCでの本番を迎える頃には、 もうMOGRAでのセットは完成していました。
「またVRで!」のメッセージを伝えるには、どうしてもトリでなければ意味がないと思い、主催両名に打診。
メンバーの協力もあり、トリをさせていただくことになりました。
緊張と不安が高まる中、もう一つ高まったものがありました。
新型コロナウイルスの感染者数です。
VRChatのフレンドも次々感染や濃厚接触者になる中、イベントの開催はする、との連絡をいただきます。
安心したのもつかの間、
DJ/VJとして共演する予定だったWarabimocchiさんが、濃厚接触者扱いにより出演できなくなりました。
主催の迅速な対応により、VJにTatsuさん、DJにmisokaさんの急遽出演が決まります。
misokaさん出演決定については特に反響も大きく、みんな楽しみにしていました。
僕も同じ気持ちでした。
それでも、
それでも、
「また全員で出演できなかった」と、
自分の中の悔しい思いを無視することはできませんでした。
1.0はdeadlineの2名が出演不可となり、P.I.G.さんはVRからのリモート出演でした。
リモートは新しい形の出演として注目を浴びはしましたが、それでも1.0が終わったときに
「次こそは全員で出たい」
と、ずっとずっと考えながら2.0のセットを作っていました。
だからこそ、悔しかった。
何かできることはないのかと、考え、考え、考え、
とっておきのネタを思いつきます。
そうして、人生で一番多くの人の前に立って、
一番緊張して、
一番疲れて、
一番楽しかった、7/30を迎えました。
!!!以下、Re:Incarnation 2.0のセット解説です!!!
!!!もしまだMixをお聴きいただけていないなら、先に聴くことをおすすめします!!!
セットの解説
Theme:[Virtual⇔Real/Re:Incarnation 2.0]
セットのテーマは「Virtual⇔Real」。Re:Incarnation 2.0のテーマそのものを引用しました。
MOGRAという場所がアニソンイベント中心の場所だったため、アニソンやゲーソンを入れようと思い、
「Virtual⇔Real」に合致するようなテーマの作品の曲を入れました。
・仮想都市oz→サマーウォーズ
・MAKING OF CYBORG→攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL
・Rise→攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG
・Simple And Clean→KINGDOM HEARTS
・Crossing Field→ソードアート・オンライン
その後はVsingerの2組、AMOKAとYSS。
この2組の曲も絶対に入れると決めていました。
VirtualにあってRealの声で音楽を届けているからです。
「PLANET」は、MOGRAとTaku Inoueへのリスペクトを込めて。
誰かとネタがかぶるかもと思っていたのですが、被らなくてよかった。
「B Who I Want 2 B」は、安室奈美恵と初音ミクの曲(使用したのはBootleg)。
まさに「Virtual⇔Real」だと思い選出しました。
「do-re-mi-fa-so-la-ti-do」以降は、エモーショナルなFuture BassやDubstepの構成。
これにはとある理由があります。
ラストのネタへどう持っていくか悩んでいたとき、ふと
「徹底的に終わりそうで終わらないセット」というネタを思いつきます。
これはMusicStellarLake x RUINSのイベントで見たmarupopさんのセットや、IJUSで見たPONYOさんのセットが印象的だったためです。
2.0のトリとして、「何度も終わりそうで終わらない」構成にすることで、
お客さんに「ああもうすぐ終わっちゃうんだな」という名残惜しさをたっぷり感じてもらいたいと思いました。
そうすることで、ラストのネタも活きるかなと。
通常のセットならまずラストに使いそうな曲を、中盤以降徹底的に盛り込みました。
そしてラスト。
2回目の「I don't wanna say goodbye……」から、Passing Throughとのマッシュアップ。
これもMCを入れる前提の仕込みでした。
身体のパフォーマンスと同じく、MCのパフォーマンスもラグなくできるのはリアルだけです。
どうしてもやりたかった。
全体的に激しすぎないセットにしたのも、このメンツなら最後の方はみんな酔っ払ってるし体力も消費してるだろうと思い、ハーフテンポっぽい感じなら乗れるかなと思ったためです。実際は僕が一番疲れてましたが。
そして、最後のB2Bタイム。
とっておきとして持ち込んだ曲、
NIGHT RUNNING (Vanille Altzy + Warabimocchi BTLG)
をかけました。
Warabimocchiさんの曲はいくつか持っていたんですが、この曲を選んだ理由は3つあります。
1つは単純に好みだったから。
もう1つはBPMが130だったので、B2Bの最初の曲として後の人が続きやすいと思ったから。
そしてあと1つは歌詞です。
”突然にもUpside down
世界は変わり出す
祈りも届かない
僕が変わり出す”
”いつかまたこの場所に立って
何度でも立ち上がるきっと”
コロナ禍のこの状況とか、
この状況だからこそVRに入ってきたみんなのこととか、
次のリンカネでは一緒に立ちたい、ここに来れなかった人も次は来てほしいって思いとか、
そういう僕の思いを全部伝えてくれてるような気がしたこの歌詞を見て、
この曲にしようと決めました。
イベント後、喜んでくれてるWarabimocchiさんとVanille Altzyさんのツイートを見て、本当にかけてよかったなと、そう思います。
改めて、主催両名、
共演のDJ/VJ陣(Sainaさん本当にありがとう)、
MOGRAのスタッフの皆さん、
MOGRAに来てくれた皆さん、
配信で見てくれた皆さん、
VRインスタンスを管理してくれたMINAGIさん、
VRで見てくれた皆さん、
本当に、ありがとうございました。
最後に
大変長くなってしまいましたが、これで僕がRe:Incarnation 2.0に対してやった全てのセットの解説が終わりました。
ここまで読んでくれた皆さん、本当にありがとうございます。
僕のやってることはかなり変わってるよなという自覚はあるし、各セットに対しての批判的な声も見聞きしました。
それでも、やったことに対する後悔はありません。
自分にできる全てをやったと、そう思っています。
(でもMOGRAのミスはマジで悔しいので大反省点です、現場機材慣れたい!)
MOGRAリンカネ後の秋HUB打ち上げで、僕がDJをやるきっかけになった恩人であるP.I.G.さん(めちゃくちゃ酔ってた)が声をかけてくれました。
「正直、やってることも俺と違うし、ぜろくんのDJは今までわからなかったけど、
今日聴いて思った。お前はDJうまいよ。」
いろんなことが報われたなーと思います。
僕は現場出身のDJではありません。
繋ぎももっと綺麗にやりたいし、楽曲やアーティストの知識ももっと深めなきゃいけないし、まだ経験も1年ちょっと、これから学ぶこともいっぱいあると思います。
でも、今まで自分がVRでやってきたことも、別に間違ってはいなかったのかなと、そう思うことができています。
何より、VRChatのフレンドが大勢いたMOGRAで、本当にたくさんの人に声をかけてもらえたこと、
「楽しみにしてます」って言ってもらえたこと、
「良かった」って言ってもらえたこと、
それだけでDJやってて本当に良かったって思います。
僕のDJとしての一番の強みは、皆さんと出会えたことだと思います。
もっともっと精進します。
これからも、よろしくお願いします。
それではまた、
VRで。
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