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私の大好きな人
キーコーンーカーコーン🏫
七:はぁ、やっと昼休みだ
麻:なぁちゃん、行くよ〜!
七:はーい!
いつものように麻衣ちゃんに誘われて
屋上でお昼ご飯を食べるのが日課です
麻:も〜お腹ペコペコ
七:私も!
2人:それじゃ、いただいます!
私たちは世間話をしながらお昼を楽しんでいた。
麻:あっ、それでどうなの?
七:なっ何が?
麻:も〜、とぼけちゃって!
○○とどうなのよ
七:ど、どうもこうも何の進展もないというか…
やっぱ、ななには無理だよ。
麻:あっ、また弱気になってる!
そんなんじゃいつまで経っても○○を彼氏に出来ないよ!
七:そんな事言われても…
なな人見知りやから話すなんてとても…
麻:何言ってんの!
○○とは何回も会ってるし話してるでしょ!
七:それは、麻衣が居てくれてるからまだ喋る事も出来るけど、
ななだけじゃ無理だよぉ。
そう私、西野七瀬は○○くんに恋をしています。
一目惚れって言ったら良いのかな?
○○くんは麻衣ちゃんの幼馴染でたまに遊んだり、
一緒に帰ったりしています。
○○くんはとてもモテ男で毎日告白されてるとか噂で聞いた事あります。
でも、彼女が出来たという噂は1度も聞いた事はありません。
恋愛に興味無いのかなぁ💦
私には勇気が出ずにズルズル今の関係になっています。
麻:ともかく、今日も○○と一緒に帰るからね!
七:あっ、うん。
麻:まあ、徐々に喋れるようになろ!
何か手伝う事あれば何でもするからさ!
七:麻衣、ありがと
それから午後の授業とホームルームが終わり
私と麻衣は学校の入口で○○くんを待っていた。
ピロン📱
麻:ん?はぁ、今日も呼び出されてるから先に帰っといてだってさ
七:そっか、仕方ないよ。
先に帰ろ。
麻:いや、待って。
こっそり○○の所に行ってみよ!
七:い、いや、止めといた方が…
麻:もう、そんなこと言わずにさ!
麻衣は私の手を掴んで○○の所に向かって行く。
七:○○くんの所に行くって言ってもどこにいるかって分からないんじゃ…
麻:大体は分かるでしょ笑
そう言って、屋上へと続く階段を上がっていく。
ガチャ🚪
ドアを少し開けて覗くように見ていた。
が、私は来なきゃ良かったと後悔はした。
2人が目にしたのは○○と女子が抱き合っていたのだ。
私は現実逃避するようにその場を後にした。
その後を麻衣も追いかけて行った。
それから私は体調不良と嘘をつき数日間学校を休んでいた。
その休んで居る間は麻衣からメールが来ていたけど、
見る気がなく放ったらかしにしていた。
数日後、
私は気持ちを切り替え、学校へと向かう。
だが、いつもの待ち合わせに麻衣はいなかった。
数十分待っても来る気配がなかったので先に学校に向かった。
その日は1日麻衣が来ることはなかった。
その日の夜、一通のメールが届いた。
メールの宛名は麻衣からだった。
麻📲:なぁちゃん、今からこの住所まで来れる?
っと言う内容だった。
私は「うん、今から行くね」と返信して
送られてきた住所まで向かった。
数十分後、
私が着いたのは病院だった。
病院の入口には麻衣待っていた。
七:麻衣、お待たせ。
麻:うん、じゃあ行こっか。
七:う、うん。
私は麻衣の顔を一瞬見たのだが、
目元は少し腫れてたい事は目に見えていた。
その時その瞬間冷や汗と嫌な予感が溢れた。
私は麻衣の後ろを着いて行った。
数分後、一室に着いた。
そして嫌な予感が的中した。
部屋の番号の下には○○くんの名前が書いてあった。
七:えっ、ま、麻衣。
嘘っだよ、ね?
麻:…
麻衣は何も言わず首を横に振る。
私は目頭が熱くなるのがわかった。
麻衣は部屋の扉を開けて中へ入っていく。
私もその後ろを着いて行った。
そしてそのベッドの上では○○が横になっている。
顔には白い布が被されていた。
麻衣は話し始めた。
麻:○○、車に轢かれたんだって。
小さい子を、助けるために。
七:…
麻:一緒に帰ってなかったから後から聞いたんだ。
七:そう…なんだ…
私は必死で現実を受け止めていた。
麻:幸せになって欲しかった…
○○となぁちゃんには…
そう言って麻衣は部屋から出て行った。
七:…
私は1人部屋に残された。
そして、ベッド横のイスに座った。
何故だろう、私は1人話し始めていた。
七:ねぇ○○くん、なな好きやったんよ。
○○くんの事、一目惚れやで?
って、今言ったって聞こえないか…
この時私は涙が止まらなかった。
七:ずっと大好きな人…
○○以外の人好きになられへん…
ななのこの気持ちはどうしたらいいん…
私は○○くんの手を握り、言った。
七…○○くんは私の最初で最後の大好きな人
いつの日かまた会えるのであれば、その時は…な?
私はその後、部屋出て麻衣の元へと向かった。
Fin.