愛称が決まった気象庁「危険度分布(キキクル)」の特徴と効果的な利用法
「危険度分布?」
聞き慣れない言葉かもしれませんが、下のイメージを大雨の時のテレビニュースなどで見たことがあるのではないでしょうか。
出典:気象庁ホームページ
その「危険度分布」の愛称が気象庁から発表されました。
その愛称は「キキクル」です。
気象庁が愛称を募集した背景は、多くの方々に「危険度分布」の情報を知ってほしい、活用してほしいというところにあります。
今回は災害のおそれを事前に把握できる、「危険度分布」の概要を解説します。
1.「危険度分布(キキクル)」とは
「危険度分布(キキクル)」は、雨による災害の危険度を5段階で色分けして地図上にリアルタイム表示するもので、活用することにより災害から自分自身や大切な人の命を守ることができる情報です。
出典:気象庁ホームページ
2.「危険度分布(キキクル)」が対象とする災害の種類
「危険度分布(キキクル)」が対象とする災害の種類は「土砂災害」、「浸水害」、「洪水害」です。いずれも雨による災害ですが、特徴や発生のメカニズムは以下のとおりです。
・土砂災害
すさまじい破壊力をもつ土砂が、一瞬にして多くの人命や住宅などの財産を奪ってしまう災害
・浸水害
大雨等による地表水の増加に排水が追いつかず、用水路、下水溝などがあふれて氾濫したり、河川の増水や高潮によって排水が阻まれたりして、住宅や田畑が水につかる災害
・洪水害
河川の流量が異常に増加することによって堤防の浸食や決壊、橋の流出等が起こる災害
出典:気象庁ホームページ
3.「危険度分布(キキクル)」の効果的な活用方法と注意点
まず、大雨が降った場合に、お住まいの地域にどのような災害の恐れがあるかを確認しましょう。
※自治体が公表しているハザードマップにてご確認ください。
ここでは、地域の特徴と災害リスクの関係を簡単に説明すると、
・山の上や崖の近くに住んでいる→土砂災害のリスクがある
・比較的低い地域で冠水しやすい地域に住んでいる→浸水害のリスクがある
・川の近くに住んでいる→洪水害のリスクがある
となります。
次に、災害の種別に応じた「危険度分布(キキクル)」を気象庁のホームページでご確認ください。
「危険度分布(キキクル)」を見ることで、
「住んでいる地域に大雨注意報(または大雨警報)が出ているけど具体的にどのあたりが災害の危険性が高まっているかが知りたい」
といった時には非常に参考になります。
他にも、危険度の高まりをプッシュ型で通知するサービスがありますので参考にされてはいかがでしょうか。
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/ame_push.html
なお、注意していただきたいのは「マップに色分けされている部分、そうでない部分を細かく見すぎないこと」です。
つまり、「自宅のすぐ近くが色塗りされているけれど、自宅の場所は塗られていないから安心」とはならないということです。
マップの色分けはあくまでも「地域における災害の傾向を示している」といったやや広い視野でみることが必要だと思います。
以上、「危険度分布(キキクル)」について解説してきましたが、特に雨の災害のリスクがある地域にお住まいの方は、活用されてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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