12年目となる「ヨコハマアコフェス」主催者が大事にしていること
2021年12月。Twitterを中心としてコミュニティやオンラインサロン運営を行い活躍されている5人の先駆者の方にご協力いただき、「応援され、愛され、長く売れ続けるコミュニティ術」は何か、インタビューさせていただいた内容をTwitter企画として発信したところ多くの方に手にしていただきました。
大変ご好評いただいたので、未公開のこぼれ話などを少しだけご紹介させていただきます。ビジネスにも人生にも活かせる内容!
ぜひ、あなたの可能性がさらに広がっていきますようお役立て頂けたら嬉しいです。
今回はヨコハマアコフェス主催者が大事にしていることをお届けします。
2022年5月7日 ヨコハマアコフェスVol.12 開催
※このインタビューは、開催される前の2021年12月にお話を伺った内容です。
ヨコハマアコフェス
『横浜に笑顔を。子どもたちに笑顔を。音楽で笑顔を!』 横浜で活動するフォークデュオ「N.U.(エヌユー)」を中心に、観覧無料アコースティックスタイルの音楽フェス。 2010年10月、みなとみらいからスタートし、今年で12年目。毎回4000名以上の観客を動員。 認定NPO法人「神奈川子ども未来ファンド」と協働し、子ども達が生きていることに誇りと喜びをもてる地域づくりの貢献活動も行っている。
音楽フェス開催のきっかけ
開催するきっかけは2つありました。
音楽活動をする中で、メジャー時代からフェスに出れたらいいなって思っていました。でも、横浜にはJAZZフェスやレゲエ祭など各音楽分野のフェスはあったのですが、アコースティックのフェスがなかったんです。でも、無いなら自分たちで作ってしまおうか。と思ったのがひとつです。
もうひとつは、CDが何枚売れるとか、お客さんが何人来てくれるかとかを大事に活動してきた10年を踏まえて、音楽で社会貢献できることってないのかなって思うことが増えてきて、子ども支援ができるような音楽フェスができたら素敵だな。と思ったのがきっかけになります。
12年目
イベントは、1回だけならある程度形にできると思うんです。
でも、継続するのはとても大変。
なぜなら、どうしても熱量が下がっていくんですよね。
自分たちもそうだし、来てくれる人も慣れてくるから、毎回新鮮な気持ちになってもらいながら進めていくのは本当に難しい。
だから、一回できたことを焼き直すのではなく、次回はどんなテーマでやろうか?と開催を終えたらすぐに反省会をしています。
「音楽フェス」と「子ども支援」の2つの軸を持ちながら、新たな取り組みとして何ができるか?をチームで議論する事で新しいチャレンジが生まれて、熱量高いまま加速することができるんではないかな?と思っています。
具体的には、
子ども支援ってチャリティアクションをするだけでいいの?子ども支援のブースはどうする?など、回を重ねるごとに新しいもの生みだすようにしています。どういう支援団体とお付き合いして、会場をどうするのか?毎年少しずつブラッシュアップして行きたいと思っています。
運営していく中での変化
当初は1万人が集まるような大規模イベントにしたいという想いがありました。
今も多くの人に来てもらいたい想いはあります。が、人数が集まればいいわけでもないと思うようになりました。かといって人が集まらないということはイベントとして魅力が発信出来てないということでもあるので継続ができなくなる。このバランスは大事にしています。
縦展開と横展開のバランスだと思ってます。
縦展開は例えば有名な人に出演してもらい一発で集客させるとか、出演者に依存するかたち。高額な広告費をかけて人を集めるなども縦展開って思ってます。その時はいいかもしれないですが、その時だけの影響にしかならなくて、持続できるものでないんですよね。前半5年くらいは縦展開に終始していたのですが、「ヨコハマアコフェスって他のイベントと何が違うんだっけ?」という観点で話し合った際に、縦展開はヨコハマアコフェスには合わないのかも?って思い始めました。
自分たちのビジョンに共感してくれる人が当日を楽しみに集まってくれる!
それが一番嬉しい!と思った時に1万人の濃度が薄いイベントより、1000人の濃度が濃いイベントの方がやりがいがあるな〜、と思って子ども支援の団体さんや興味を持ってくれる企業さまの数を増やしていく横展開に注力するようにしました。
出店協賛金も例えば1社20万円を5社集めよう!で動くのではなく、1社1万円で100社集める方がやりがいあるな〜って思うようになりました。
事務局としては労力的に間違いなく大変になるんですが、参加してくれる人の出資額も少なくて済むし、関わる人が増えてくれるので結果として集客も増えてイベントの趣旨を多くの人に届けられる。そして、人が人を繋げていく。また輪が広がるという連鎖が何よりも嬉しい。
人が繋がっていくフェスにしたくてこの数年は横展開に力を入れています。
運営で大事にしていること
多くの人に共感してもらうには、趣旨説明がとっても大事だと思っています。
このイベントは大きいイベントです!と風呂敷を広げることよりも、内容や想いを明確に伝えることの方が大事になってきます。フェスのビジョンがより問われると感じています。そのためには、仕組みやいろいろなことを「見える化」しておかないと伝えられない。
そして、その内容を出演者に告知してもらったり、メディアに取り上げてもらえるよう工夫したり、街のイベントとして認知されるよう地域に強い媒体の方々を探したりして発信しています。運営費集め、当日までの運営や出演者交渉、メディアの告知もチームでやってきました。中には、ラジオ(FM横浜)、テレビ(TVK)でも告知させてもらっています。N.Uとして音楽活動をしてきていたからこそ生まれた人との繋がりが今も変わらずあって、ヨコハマアコフェスも応援頂けるって本当に有難いです。
そのありがたさを感じる中で思ったのは「誠実にちゃんと日々を頑張らねば」という事。普段力が問われる事を痛感します。日々をどう大切に積み重ねていくかが12年を継続していく中で一番大事な気がしています。
子ども支援活動
「子ども支援をやっています!」と声を大にして発信する事におこがましい気持ちがずっとありました。ヨコハマアコフェスは「子ども支援をされている団体さまの活動」に関して啓蒙活動をさせて頂いてるので、自分達が実際に現場で支援できてるわけではない、、、という負い目や引け目がありました。
だとしたら、実際に現場にお邪魔して生の声を聞き、伝える活動も始めよう!と思い、ここ数年は現場にお邪魔してインタビューし、その内容を啓蒙していく活動も始めました。そのお陰で自分達の言葉にも変化があり、始めて良かったなぁって思ってます。
各団体の皆さんは「発信の場を頂きありがとうございます」って感謝の言葉をくださるんです。「現状を知ってもらえるだけでもとっても嬉しいんです。」とも言って下さる。このような活動でもお役に立てるんだと思えて、自分達に出来る「子ども支援」とは何なのか?何が出来るのか?が見えて来た気がしました。
今、神奈川県のエリアを軸に行っていますが、全国に子ども支援を行っている団体さまや個人さまは沢山いらっしゃいます。その方々のプラットフォームのようになって横展開が県を超えてできるようになったら素敵だな〜と今は思っています。
横のつながりから情報交換の場となったり、現状を沢山の人達に知ってもらう機会を創出していく事もお役にたてるのかな〜と思っています。自分たちが大切にしている音楽活動を通して、ヨコハマアコフェスを通して、子ども支援ができたら素敵だなぁ〜って思っています。
大切にしていきたいこと
ビジョンや想いを軸に動かないと、こっちで言っていることと、あっちで言ったことがぶれて表面上の上辺がいい方に引っ張られてしまう。運営費の面、集客の面など目先の利に走ってしまうと本来やりたかったことを見失ってしまう可能性がある。
関わって下さる方々にちゃんと自分達の想いを伝えて軸はぶれないようにしていく。成功に焦るとお金や集客などの近道を考えてしまい甘えたくなる時もありますが、きちんと見定めないと結局自分達がやりたかったことを果たせなくなったり、方向性間違ってしまう事もあるのかなって思っています。
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☆ここから初公開:おまけ☆
人の繋がりで特に大切にしていることはなんですか?
傾聴です。
話をきくことはとても大事に丁寧に意識しています。言葉は取り繕えてしまうからいい事だけ言う人もいるし、核心に迫るようなことばかり言う人もいたり、いろんな人がいる。
それも全部含めてしっかり聞くことでその人が見える気がしているんです。一冊の本を読んでいる感覚で背景を想像しながら話を聞いています。なので常に相手の言葉、「きくこと」を意識しています。
【インタビューを受けてくださった方】
ヨコハマアコフェス主催者 アコースティックデュオ「N.U.」リーダー
庭瀬幸一郎さん
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