ロボアドバイザーは今のところコストで決めよう
こんにちは。谷口です。
今日はロボアドについて書いていきたいと思います。
構成はこちら
1、ロボアドバイザーとは?
2、ロボアドバイザーの選び方
3、おすすめロボアドバイザーランキング上位5社
こんな感じで、書いていきます。
ではまず「1、ロボアドバイザーとは?」からいきましょう。
1、ロボアドバイザーとは?
ロボアドとは、「資産運用に必要な全ての作業(どんな商品でどのように運用するのか、買付、売却など」をAIの診断のもと、全自動で行ってくれる投資初心者向けの資産運用サービスです。(※「投資一任型」の説明)
利用者に必要なのは、投資資金と簡単な質問に答えることです。
スマホで手軽に少額から始められることから、近年若者を中心に利用者が増えています。
そのため参入企業が増えており、どれを選べば良いか迷ってしまう方が増えているのも事実です。
今回は初心者の方でもわかるように、選び方をシンプルにお伝え致します。
2、ロボアドバイザーの選び方
ロボアドバイザーの選び方については大きく2点あります。
1、「投資一任型」か「アドバイス型」か?
2、コストがどれくらいかかるのか?
最低限この2点について押さえることで、間違えたロボアドバイザー選びはしなくて済みます。そのため今回はこの2点について詳しく説明していきます。
1、「投資一任型」か「アドバイス型」か?
・これはロボアドを選ぶ際に一番気をつけたいポイントです。それぞれ解説致します。
「投資一任型」
⇨はじめに書いたように、「資産運用に必要な全ての作業(どんな商品でどのように運用するのか、買付、売却など」を自動で行ってくれるサービスとなっています。
利用開始時に簡単なアンケートに答えることで、AIが利用者自身に合った投資スタイルを診断してくれます。
その後、何で運用するか?も決めてくれて運用商品の買付も行い、運用開始まで全て自動で行ってくれるのです。
さらに定期的に必要となる資産配分の調整(リバランスと言います)も行ってくれるため、利用者がやることは投資資金を用意することと、最初に簡単な質問に答えることだけです。
投資初心者の中には資産運用をはじめるのに何から手をつけたら良いのかわからないという状態の方も少なくありません。そんな時にロボアドを利用することで、手続きなどの面倒な手間を省けて資産運用の知識も特に必要ないため、手軽に資産運用をスタートすることができます。
ロボアド利用を考える多くの方がこの「投資一任型」を想定しているものだと思います。
「アドバイス型」
⇨こちらはAIによるアドバイスが貰えるサービスとなっています。「投資一任型」との違いは、最終的な売買の判断は自分で行うという点です。
利用者が簡単な質問に答えるとAIが診断し、なにでどう運用したらどうなるのか?を教えてくれます。
その先の実際の運用開始については利用者自身がAIのアドバイスを参考に買付等を行う必要があります。
そのため、「投資一任型」ほどの全自動サービスとは言えないため、投資初心者向けではありません。既に資産運用を始めていて、なにで運用したら良いか?などを参考にしたい方に向いているサービスとなっています。
「アドバイス型」の多くは金融機関が提供しているサービスが多く、AIによる診断をしてくれてもその金融機関で買付できる投資信託から選ばれるため、コストが高くなる可能性については注意が必要です。
ただし、NISAを利用したいと考えている場合は「投資一任型」では利用できないため、「アドバイス型」の結果を参考にNISAで買付を行う必要があります。
2、コストがどれくらいかかるのか?
ロボアドを利用する際は、コストがかかることも知っておいて下さい。
長期運用の場合、少しのコストの違いで将来の資産運用成果が大きく変わります。そのため既にロボアドを利用している人も、コストを知らずに利用している場合はすぐに確認することをおすすめ致します。
コストについて、ほとんどの「アドバイス型」はコストがかかりませんが、「投資一任型」はコストがかかります。
これはAIを駆使して資産運用に必要な全てを全自動で行ってくれるシステムを利用する利用料だと考えて貰えば良いと思います。
では「投資一任型」のコスト内訳をみていきます。
内訳はこちらです。
1、「ロボアドサービス利用手数料」
2、「投資する投資信託に係る手数料」
1、「ロボアドサービス利用手数料」は、利用するロボアドによって変わります。
運用金額によって変わるロボアドサービスもありますが、おおむね預かり資産の0.55%〜1.1%(税込)/年率となっています。
例えば10万円でロボアドサービスを利用して年率1.1%のコストがかかる場合、1年間に1,100円のコストが取られる(10万円×1.1%=1,100円)ことになります。
予め運用資産が決まっている人は、それをもとにどれくらいコストがかかっているか確認しておきましょう。
ロボアドでは利用者自身がなにでどう運用するかを選ぶことはできませんが、コストについては利用者自身が選ぶことができます。利用者自身が唯一コントロールできるのがコストであるため、ここはしっかり確認することをおすすめ致します。
2、「投資する投資信託に係る手数料」は、どの投資信託(ETFを含む)で運用するかによって変わります。実際にロボアドサービスで簡単な質問に答え、なにで運用するかが確定したら分かります。
この時の手数料は「信託報酬」と言われる、どんな投資信託にもかかる管理費のようなものとお考え下さい。
そしてこの「信託報酬」は、運用資産の中に組み込まれているものになりますので、改めて別途お支払いする必要はありません。
最近は投資信託の「信託報酬」そのものがかなり低下しているため、ロボアドを利用しなくても自分で手数料の安い投資信託を買付することも可能です。
3、おすすめロボアドバイザーランキング上位5社
では最後におすすめのロボアドバイザーをランキング形式で発表していきます。
第1位
・楽ラップ(楽天証券)
楽ラップの特徴は、他のロボアドサービスがETFを使って運用するところが多い中、投資信託を利用した運用を行う点です。
・第1位の理由は?
こちらは手数料の低さで選ばせて頂きました。楽ラップのコストは2種類あり、「固定報酬型=0.715%」「成功報酬併用型=0.605%+運用益の5.5%」となっています。どちらも手数料は低くなっており、組み入れる投資信託の手数料も最大0.248%であるため、総コストでみても業界最低水準となっています。
ロボアドはまだ歴史が短く、運用実績について評価を行うことが難しくなっています。そのため今回のランキングでは、総コストの低い楽ラップを第1位に選ばせて頂きました。
第2位
・THEO(お金のデザイン)
THEOの特徴は、世界のETFを組み入れ年齢や金融資産に応じた231のポートフォリオを構築し、投資の王道でもある国際分散投資を行ってくれることです。
・第2位の理由は?
THEOは2019年4月から新手数料体系「THEO Color Palette(テオ カラーパレット)」をスタートさせ、利用状況に応じて段階的に手数料が割引かれるサービスを始めました。割引後の手数料は、0.65%〜1.0%(税別)となっています。他のロボアドでは3,000万円を超えた部分について手数料が引き下がるものがありますが、THEOならもっと少ない預かり資産でも手数料が安くなります。最低投資単位は1万円で、はじめやすさも考慮して第2位とさせて頂きました。
第3位
・ON COMPASS(マネックス証券)
ON COMPASSとは、リスク管理に徹底的にこだわり、資産運用プランの作成からゴール達成まで全てサポートしてくれるおまかせ運用サービスです。
リスクが気になる方や初めて投資をする方にもピッタリのサービスです。
・第3位の理由は?
ON COMPASSの利用手数料は業界最低水準となっており、運用資産残高に対し年間1.0075%程度(税込)+組み入れETFの平均経費率0.1%程度です。最低投資額も1,000円と、他のサービスに比べ断トツに低くなっており、はじめやすさとコストの安さで第3位に選ばせて頂きました。
第4位
・WealthNavi(ウェルスナビ)
WealthNaviは預かり資産・利用者数がロボアド業界No.1のロボアドサービスです。預かり資産は2,600億円を突破しています(2020年7月10日時点)。
・第4位の理由は?
手数料については、3,000万円を超える預かり残高については0.55%(税込)ですが、3,000万円までは1.1%(税込)がかかります。手数料が割引かれるハードルが少し高めになっており、最低投資額も10万円からと、業界では高めに設定されていることから4位とさせて頂きました。業界最大手という安心感が欲しい方はWealthNaviがおすすめです。
第5位
・FOLIO ROBO PRO(FOLIO)
FOLIO ROBO PROは、テーマ投資でお馴染みのFOLIOが2020年から始めたロボアドバイザーです。
・第5位の理由は?
ロボアド利用手数料は、WealthNavi同様3,000万円以下の部分は1.1%(税込)、3,000万円を超える部分については0.55%(税込)です。その他にETFの手数料がかかるところも他のロボアドと変わりませんが、出金の際に手数料がかかる等の細かい手数料が設定されています。コストが細かくかかる可能性がある点を考慮し、第5位とさせて頂きました。
4、最後に
みなさまいかがでしたでしょうか?ロボアドサービスはまだ日本では歴史が浅く、どれを利用するのが良いか?を明確に決めることは難しくなっています。運用については各社が自社サービスの運用成績をアピールしていますが、実際の成績はまだ年数が浅く判断しにくいのが現状です。文中にも書きましたが、投資家としてコントロールできるのはまだコスト面だけだと思いますので、そちらを気にしながら良いロボアドを探していくと良いと思います。