現金がデジタルマネーに勝つ機能
お金好きですか
「お金、好きですか?」と聞けば、嫌いと答える人はまずいないことでしょう。いきなり、自由に使っていいよと100万円を渡されれば顔は自然とにやけてしまいますよね。
しかし、私たちはお金そのものが好きなわけではありません。
空腹で仕方がないのに、愛するお札と別れがたくて使えない。なんてことはありませんよね。
私たちは、モノやサービスと交換できるアイテムだと知っているからお金が好きなのです。
お金の役割は、3つあると言われます。
・貯蓄機能
・価値決定機能
・交換機能
です。
肉や魚を大量に持っていても腐ってしまいますが、お金であればストックしておくことができますよね。これが貯蓄機能です。
価値決定機能というのは、物の値段を決めることができるということ。リンゴ一個と交換できるのは、小さい魚5匹、大きな魚半身、肉片手くらいなど曖昧じゃ困っちゃいますからね。
交換機能はすでに出ましたが、物やサービスと交換できることです。
お金を持っていると、いろいろな物やサービスが手に入って、さらに余ったお金を貯めておくことができるので大変便利です。こんな使い勝手の良いアイテムだから、お金が好きなわけです。
だとしたら、たくさん欲しいと思うのは人情です。
無いよりあった方がいい。
しかし、お金が好きと言いつつも、お金に愛される行動をしているかと言えばこれは疑問になります。
4つ目のお金の機能
お金の持つ機能を3つ紹介しましたが、私はもう一つ機能を足して4つあるとお伝えしています。
それは、感謝の心を伝える機能です。
お金は心と心の交換機能があるのです。例えば飲食店に行って食事を提供してもらいますよね。お金を出しているお客なのだから、快適なサービスを受けるのは当たり前だと思いますか? 自分で買い物に行って作る手間を変わってくれて、美味しい食事を提供してくれる。
これは「ありがとう」という感謝ですよね。
お店側は、来店してくれてありがとう。
お客側は、美味しい食事をありがとう。
双方のありがとうの交換をお金の受け渡しを通して表現しているのです。とても良いエネルギーの交換が出来上がります。もちろん、全てがその通りになるわけではなく、がっかりするケースもありますけどね。
良いエネルギーの交換にお金を使うと、お金の循環が不思議と良くなります。お金巡りのいい人って、お店などでとってもたくさん感謝を口にして、店員さんに丁寧な態度で接している傾向にありますよね。
お金は回りまわって自分に戻ってくるとよく言いますが、それは、お金で交換した色々なありがとうが、自分の労働に対して今度は逆に感謝され支給されることなのかなと。
ありがとうが大きければ大きいほど、たくさん戻ってきますよね。
お金は感謝のエネルギー循環
慣れないと「ありがとう」が口から出ないかもしれませんが、始めてみるとエネルギーの回りが変わってくるのを感じます。
このように、ありがとうという感謝の気持ちを伝えるアイテムに使うのがお金ですから、しわくちゃのお札を渡して気持ちが伝わるでしょうか。自分が受け取る側だとしたら、どう感じるでしょうか。
身近な例では、くたびれたお札をご祝儀に渡しませんよね。新しい門出を祝う形式と捉えるのではなく、やはり心ですよね。晴れの門出にきれいなお札を渡したいというお祝いの気持ち。あらかじめこの日を楽しみにしてお札も準備しておいたんですよという気持ち。伝わるし、伝えられます。お金を通じて。
逆に、どのようにお金を扱うかによって人と成が見えてしまう怖いアイテムでもありますね。
実は、私が新券を意識したのは、私のご相談者さんたちが皆さん封筒に新券を用意して相談料の支払いをしてくれたからです。わざわざご準備されて、お持ちいただくその気持ち。背筋が伸びる想いをしました。なんだか申し訳ないので、新券のご準備の心遣い、お手間をおかけしないように現金でのお受け取りは、いまはやめにしています。
お金は払えばいい?
さて、お財布の中でレシートに場所をとられて窮屈そうに入っているお札は、愛情を伝えるエネルギーの交換アイテムとして最適でしょうか。大事な役割が担えるでしょうか。
私のお財布は2種類のお札が入っています。
新券とそうでないお札。
別々のゾーンに収納していて、特にありがとうと強く感じた場面では新券で支払い、最寄り品購入のお店や機械などで支払う時は新券以外のお札と使い分けています。
面白いもので、新券で払いたいと感じたお店の店員さんって、両手で大事に受け取ってくれます。もちろんこちらも両手でお渡ししますけどね。良いエネルギーの交換ができたと嬉しくなります。
そんな感謝の気持ちを表せる素晴らしいアイテムがお金ですから、気持ちよく過ごしてもらえるようにお財布の中もきれいにしておきたいものですね。
レシートの整理しなきゃなんて思うと億劫ですが、感謝を伝える大事なアイテムに出番が来るまで気持ちよく過ごしてもらい、よいエネルギーを相手に渡したいということを目的とすれば、意外と整理整頓するようになります。
なお、余談ですが、お店によって新券はお釣り間違いが生じたりするので好まれないケースもあります。
そんなお金。最近はデジタルに変わってきていて、払えばいいよねという感覚がなんだか寂しく感じてしまうのは、私だけでしょうか。