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複業起業家として考える #私と副業
はじめに
副業・複業・パラレルキャリア・スラッシュキャリアと、たくさんの言葉で「新しい働き方」が語られるようになりました。
働くなら複業OKの会社がいい、何か複業初めてみたい。
そんな声を聞く機会が、たくさんあります。
そんな中、全員複業型スタートアップとして、プロジェクトワークという新しい働き方を推進するインフラをつくろうと起業している僕は、世間的な立場では、もちろん「複業推進派」です。
僕自身がなぜ複業起業家として働いているのかは、以下にまとめてあります。
会社の立場としても、個人の立場としても、それぞれが活躍できる複数のフィールドを持つ複業は、とても良い影響を与えてくれます。ここに関しては既に多くの方が論じているように、もはや疑う余地はないのではないでしょうか。
今回は #私と複業 というお題目ということで、社会人人生のほとんどを(まだほんの数年ですが)複業実践者として歩んできた、僕個人の考えていることをお話していきたいと思います。
私の"複業"とその定義
私自身は今まで、とてもたくさんの働き方を詰め込んできました。
基本的に「本業(メイン)」と「副業(サブ)」という表現は好まないのですが、便宜上表現を借りると、以下のようなカタチです。
① 会社員メイン期(本業+副業+副業)
会社員+フリーフォトグラファー/デザイナー+社団法人理事
② 起業型複業期(本業+本業+副業+副業)
会社員+起業家+フリーフォトグラファー+社団法人理事
③ 複業起業家期(本業+本業+本業)※現在
起業家+フリー事業企画+フリーフォトグラファー
ここであえて「本業(メイン)」と「副業(サブ)」と切り分けている基準としては、かけている時間やコストの比重ではなく、ひとえに「本気度」です。
よく時間配分を聞かれることも多いのですが、個人的には、そこはあまり重要ではないと考えています。当たり前な話ですが、それぞれ目的を達する為に要する時間は違うからです。
そんなことよりも「どれだけ”自分が”本気でやってるのか」ということが最も重要なことだと考えます。
複業を始めるとき(結果的に始めていたと気づいたとき)には、ほとんどの人がこの「本業(メイン)」と「副業(サブ)」という切り分けで考えていると思います。
最初のうちは恐らく、この切り分けの中で、どこにどれだけの「瞬間本気度」を注入していくのか、その本気度コントロールが大変なのではないでしょうか。実際に私自身も、初めて「副業」でお金を稼ぎはじめたくらいの時は、かなりこの本気度コントロールができていなかった覚えがあります。
もちろん今でも、しっかりとコントロールしきれない時もあります。しかし、複数の仕事を同時進行で行う「複業」スタイルをとるのであれば、ここのコントロールが一番大切になるのではないかと思います。
今では自分が取り組む仕事は、時期によって時間の傾斜はありつつも、全て「好きなこと」だし「やりたいから」やるし「本気」です。そうなってようやく、複業家になれつつあるのかな、と感じ始めたところです。
自分のチカラで、10,000円を稼ぐこと
せっかく複業にチャレンジするのであれば、僕は何か「自分のチカラだけで、お客様からお金を頂けること」を見つけてみることをオススメします。
会社員として「お給料」を頂く日々を送っていると、正直、何もしない日でも日割りの給料は発生します。加えて営業職の方や管理職の方は、毎日○百万円、○千万円、○億円という金額を目にすると思います。
「 予算〇千万円で新規事業を任された 」
「 業務改善で年間○百万円をコストカットした 」
「 年間売上○億円で営業MVPを獲得した 」
どれも、とても素晴らしいことです。
しかし、誤解を恐れず言うのなら、この金銭感覚を一度壊すことから、自力で稼ぐことは始まるのだと思います。
なぜなら上のようなものは全て”自分の”チカラで稼いだものではないからです。
会社のロゴが入った名刺を使い、会社が用意した商材を売り、会社が設計した業務フローに乗って受注まで進む。
そう言うものを文字通り”すべて”自分で試行錯誤し作りながら、自分のチカラで稼いでみることを経験してみること。それは会社機能に当てはめるなら、マーケ・商品企画・開発・営業・CS・経理・総務、とおおよそ全てのことを一人でなぞることに他なりません。
そこまで一人でやる前提で、自分が稼げるのは顧客単価いくらなのか。
それがつまり、個人としての稼ぐチカラなのだろうと思います。
僕はまずここで 10,000円 を稼いでみることから始めることをオススメします。
なぜ 10,000円 なのか。
理由は大きく2つです。
まずひとつめは、単価10,000円を稼げるようになれば、それを30日回せば 月収300,000円 を確保できるから。
あくまでわかりやすく日給単価に換算していますが、少なくとも東京都内でまともな暮らしをする上で必要十分な収入が”自分ひとりのチカラで”確保できることが証明できます。
ふたつめは、10,000円 は本当に良いモノでしか稼げないから。
3,000円〜5,000円くらいまでなら、お情けや関係性でお金を支払ってくれる人もいるかもしれません。しかし"10,000円"となると多くの人は慎重になります。
今まで○千万円を売り上げていた自分が、名刺を奪われるとたったの10,000円も稼げない。
それを乗り越えることから、初めてみることをオススメします。
さいごに
私は、働き方は限りなく自由であっていいと思っています。例えば今日何を食べようかな、というくらいに。
ハンバーグも食べたいし、唐揚げも食べたい。ああ、もうどっちも食べちゃおう!というくらい自由なものでいいんじゃないでしょうか。営業やってるけど、ライターもやりたいし、海外ボランティアもやりたい!くらいのものでいいじゃない。
会社や他人から頂いた「○○部○○課○○チームの私」という肩書だけではなく、自分自身、どう在りたいか。どうなりたいか。
結局のところ、複業するもしないも、この「自分がどう在りたいのか」が全てだと思います。やりたいこと、挑戦したいことが2つ3つとあるなら、全部やってしまえばいい。とりあえず複業したい!と言う複業目的論も、間違ってはいないと思います。そうしたいなら、そうすればいいでしょう。今とは違うことを始めたいなら。間違いなく、すぐに始めるべきです。
働き方をどうつくるかは、どこまでいっても自分次第。
自分の基準で、自分の判断で、でも自分で責任を取る覚悟はもって。
自分のやりたいように、やりたいかたちで、挑戦できる社会をつくっていきたいです。
気になるプロジェクト、興味のあるプロジェクトに、まずは少し関わってみる。そんな新しい一歩を踏み出せる場所として、私たちの tomoshibi もぜひ覗いてみてくださいね。