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【開業するために必要なこと9】開業届の書き方を教えて!

Question
税務署に提出する「開業届」の書類を見ましたが、使われている言葉が独特で、どこをチェックすればよいのかわかりません。具体的な書き方を教えてください。
Answer
開業届は、A4で1枚の簡単な書類です。ポイントさえつかめば、5分程度で記載できます。以下の書き方を参考に、税務署に用意されている用紙にその場で記載して、提出してしまいましょう。

下の「開業届」について間違えやすい項目に絞って、記載上のポイントを解説します。

「開業届」の記載例

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①税務署名、提出日付

お住まいの地域を管轄する税務署名を記入します。管轄の税務署はネットで探すことができます。ウェブで「税務署の所在地」と検索すると、国税庁の該当ページが見つかります。また、提出日は、税務署に郵送した日付、または窓口で提出する日付を記入します。

②納税地

個人事業主では、一般的には自宅の住所地を記入します。納税地を自宅にすると、自宅の住所を所轄する税務署が申告窓口となり、税務署からの郵送物が自宅宛に送られてくることになります。自宅とは別に事務所がある方は、事務所の住所を納税地とすることもできます。

③個人番号

12桁の個人番号(マイナンバー)を記入します。税務署では、①マイナンバーが正しいかどうかの確認(番号確認)と、②提出者がマイナンバーの持ち主であることの確認(身元確認)を行います。

そのため、窓口で提出する際には、マイナンバーカードの提示が求められます。まだマイナンバーカードを持っていない方は、マイナンバーが記載された通知カードや住民票の写しなどの番号確認書類と、運転免許証やパスポートなどの身元確認書類の両方を持参して、窓口で提示する必要があります。

また、郵送で提出する場合には、「本人確認書類(写)添付台紙」(国税庁のホームページでダウンロードできます)という紙に、前記の必要な確認書類のコピーを添付して、届出書と一緒に提出する必要がありますので、忘れないように注意しましょう。

④職業

フォトグラファーやデザイナー、イラストレーター、文筆業など、これから始める仕事の内容を表す職業を記載します。この職業欄は、「個人事業税」という都道府県に払う税金に関係があります。

個人事業税は、1年間の事業所得(もうけ)が290万円を超えると課税されるのですが、対象となる業種が法律で決められています。これを「法定業種」といい、70種類の業種が決められています。各都道府県のウェブサイトの個人事業税のページで確認できます(法定業種は全国一律です)ので、自分の職業が該当するかどうか、確認するといいでしょう。

⑤屋号

「屋号ってどう決めるの?」で説明した屋号ですが、開業時から屋号を使う場合には記入します。まだ決まっていない、または使わないという方は空欄でOKです。

⑥開業・廃業等日

開業した日については、厳密な定義はないので、あなたが開業したと考えた日で結構です。事務所を借りた日や、ウェブサイトを立ち上げた日、個人として初めて仕事を受注した日など、開業日としてふさわしい日を自分で決めましょう。①の提出日とは異なっても構いません。

⑦開業・廃業に伴う届出書の提出の有無

開業届と同時に「青色申告承認申請書」を提出する場合は「有」に、提出しない場合は「無」に〇をします。また、消費税に関する届出の有無は、通常「無」に〇をつけます。

⑧事業の概要

あなたの仕事の概要を、簡単でいいので、1行程度で記入しましょう。

⑨給与等の支払の状況

開業当初から従業員を雇う(親族を事業専従者とする場合も含む)予定がなければ、空欄で結構です。

▼出典
『駆け出しクリエイターのためのお金と独立準備Q&A』
(桑原清幸・玄光社)
キャラクターデザイン=山内庸資


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