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【アメコミ解説】ultimate X-MEN #1

今回は現在刊行中の最新作、桃桃子氏が手がけるultimate X-MEN #1 を紹介していきます。

日本人の作家である桃桃子氏の独特で綺麗な絵が特徴の本作。なんと舞台は日本です。日本人が書いているので海外特有のなんか違うJapanではありません。作家は海外の方でしょうけども。で、多分ですがペンシーラーやカラーリスト、インカーなどの仕事を桃桃子氏1人で兼任してると思われます…


アメリカの人達に人気が出るのかと疑問になりかもしれませんが、なんとめちゃくちゃ人気です。売り上げも常に刊行中のアメコミ売り上げTOP10に入っているほど爆受けしてます。

そんな本作、桐ヶ谷中学校の卒業式から始まります。主人公は市来久子(中学3年生)です。

そうです、今回はあのX-MENのメンバーである市来久子、通称アーマーが主人公になります。

そんな主人公、ただの中学生でまだなんの能力もありません。

市来久子はこの3年間ほとんど中学校には通っていなかったがなぜか来るべきだと思い、登校することにしました。

すると女子生徒が久子の元に走ってきます。


生徒「久子!はいこれ第二ボタン。男子が第二ボタンを渡す意味って知ってる?彼があなたのことを大好きってこと!そこの彼から…、あれ、もう言っちゃった。」

と第二ボタンを謎の人物から受け取ります。やたら説明口調なのは海外の人にも伝わるようにしてるんでしょうね。

しかしこの生徒、友達ではなくほかの連れの友達に「不気味だからあの子の鬱が感染っちゃう!2人きりにしないでよ!」と笑いながら去っていきます。

悲しいこと…

久子は「こなきゃよかった…」と受け取った第二ボタンを見つめます。するとなにやらメモが挟まっていることに気がつきます。それを広げると…


「学校の裏山で君を待つ同士よ、時が来た」

との記載がありました。

久子は素直に裏山にいきます。
久子自身もなぜ素直に裏山来たのわからず、学校に行ったことなど今日のことを1人で全て後悔し始めます。

ふと横を見るとそこには


謎の少年の姿が。

久子はいやいや、幻覚だともう一度確認し直します。

すると…

なんかもっとヤバそうなのが現れました。
しかし久子、さっきより驚きはなく、冷静に誰かと尋ねます。

聞くと、この影は久子が学校にいて会えないため、第二ボタンを渡しここに呼んだと話します。

そしてなにやら渡したいものがあると


なんかかわいいキーホルダーをもらいます。

完全にアーマーですね。力を手に入れるフラグきました。

そして影は語り出します。

影「翼のことを覚えている?実は僕も翼とは仲が良かったんだ。君と彼ほどじゃないけどね。」


翼とはかつて久子と仲が良かった少年のことのようですね。そしてこのキーホルダー?も最初は翼からお土産として受け取ったものだということがわかります。

そして影は続けます。

影「翼はいつも優しかった、いつも幸せそうに微笑んでいた。 ーー彼が死ぬまでは。私達は彼の助けを求める声に気付けなかった、いや、彼に耳を傾けようともしなかった。もし気付くことができたら彼を助けることができたかもしれないのに。そして私たちは背を向けてしまった。認めるんだ私達が翼を殺した。」

影「あなたもそれはわかっているだろう?ただ責任を取りたくないだけなんだ。だから学校にも行けなかったんだろう?」

久々「やめて!私は努力した、私のせいじゃない…」

回想では翼に「彼らにやめるように伝えよう、逃げるのは無理だよ。大丈夫、きっとうまくいくよ。」とアドバイスする久子の姿が。

影「僕は自分の問題からにげることをやめた。悲しみの時間は終わりだ、今こそ復讐しよう。」

久子は強く目を閉じ、再び目を開けると影は消えていました。安心したのも束の間、上を見上げると…

翼の姿が…

なんか表情のせいでシリアス感がでない…

久子は驚き裏山から降り急いで自転車漕ぎ、自宅へと向かいます。

久子「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、でも私のせいじゃなかったの…」

キーホルダーを握りしめながら翼に謝ります。

すると背後から…


影「どうして逃げるの?逃げるなっていったのは君だろう?」

久子が翼に言った言葉ですね…
すると飛び出したところに横から車が…


サイキックパワー発動!!

絵がまじでめちゃくちゃ良い。

久子はなんと無傷。逆に車がぺしゃこんに…

そして久子は「これが私の人生を変えた瞬間。私はもう普通の生活に戻ることはできないんだろうな」とナレーションで綴ります。

そして後日。
ニュース番組「昨夜発生した交通事故で運転手が重症です。目撃者によると車が何かに衝突したのを見たとのことです。運転手は女の子を避けるために急ハンドルを切ったと言っていますがそのような人物は未だ見つかっていません」

運転手が重症らしいです、そりゃ車大破してたもんね…、これは可哀想。

久子「私のせいだ…私のせいだ…」
と部屋に引きこもってます。

そしてキーホルダーを見つめると昨日の裏山に向かいます。

そして裏山に着くと再び影が現れます。

影「罪悪感かい?久子。それとも昨日落としたこの卒業証書を探しにきたのかい?証拠は残したくないもんね。」

と久子の卒業証書を片手に持ち話し始めます。

そして影は「来るんだ久子」と誘いますが、久子は拒否します。

影「僕は君がトラウマを乗り越えられるように手助けしたいだけなんだ。君は被害者を演じ殻に篭っている!もうダメだ、君の殻を破るしかない!この裏切り者め!」

とだんだんと影が豹変していきます。

すると鎧が久子を守るかのように出現します。

影「君のせいだ!翼は君を頼るべきじゃなかった!」
と久子を攻撃しますが、鎧がそれから守ります。

そして雑巾のように絞ってしまいます。

久子「夢だ!これは夢だ!」

影「翼の死もただの夢だというのかい?最後にちょっとした秘密を一つ教えてあげる。僕の呪いはもう始まっている。最初の犠牲者は君も知っている人だよ。」

久子「黙れ!」

そういうと久子はキーホルダーを投げます。

顔を上げるとそこに鎧と影の姿はなく、そこには翼の姿。

すると久子の携帯がなり始めます。

翼は久子に電話に出た方がいいよと伝えます。

そして電話に出る久子。

電話「久子?久しぶり。翼と仲が良かったよね。それで翼のコーチを覚えてる?あの人、今朝首を吊ったんだって。で、翼をいじめてたって噂も聞いた。久子にも知ってほしくて。」

なんといきなり犠牲者が。

しかもそれはかつて翼をいじめていたコーチ。

そして

「なにかが起こっている…」

「私たちが隠してしまっていた罪や秘密の蓋を残酷な力で剥がそうとしている。」

「あの影はなんなのだろうか。そしてこのエネルギーはなぜ私を守り続けるのか。」

「あなたは私に一体なにを求めているの?」 

と久子のナレーションが入り#1は終わりとなります。

やっぱり絵が良すぎる。そして少し毛色が違うアメコミですが、とても展開の気になる1話でした。

これは人気が出ているのも納得ですね。

現在も絶賛刊行中なので是非読んでみてください。

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