作文「男らしさ女らしさについて日頃から思っていること」
カラオケとジェンダーについての気づきをつぶやいたら、まとまりのないものだったにもかかわらず、思いの外反響をいただいた。驚いたけれど、たまには心の内を吐露するのもいいのかと思ったので、調子に乗って昔のネタを引っ張り出してみた。
・きっかけ
昨年度いっぱいで仕事を辞めると決めて、4月から何をするか考えていたとき、市の広報紙で「男女共同参画」の冊子の編集委員を募集しているのを知った。
任期は4月からの1年間。
応募の条件は
・Word等を使ってパソコンで原稿を作成することができる。
・電子メールを使用して連絡を取り合うことができる。
という2点。
加えて「男らしさ、女らしさについて日頃から思っていること」を400字程度で提出するということだった。
文章を書くのは割と好きだし、パソコンを使った編集作業は仕事でさんざんやってきた。なにより「男女共同参画」という内容に興味があり、編集会議も年に数回ということだったので、応募してみることにした。
・自己PR
応募用紙にあった【自己PR】の項目に書いたこと
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3月末で38年間勤めた特別支援学校教員の仕事を退職します。もともと文章を書くのが好きで、仕事でも執筆や編集、配布文書の校正等を日常的に行ってきました。
障害のある子どもたちやそのご家族、たくさんの教職員とかかわる中で得た気づきや疑問を、何かの形で社会に還し、少しでも役に立てたらと思っているところです。誰もが豊かに幸せに生きられる世の中になることを願っています。
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本音でした。
・作文
書くことは最初から決まっていた。普段思っていることを書くだけでよかった。
が、400字程度というのが曲者だった。普通に書いたら優に800字を超え、削りに削っても600字余り。このまま出してしまおうかと思ったが、意地でさらに削った。476字まで削ってギブアップ。これで許してもらうことにした。
提出した作文がこれ。
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小学生の頃、生まれ変わったら男になりたかった。「女のくせに」と言われることなく、堂々とリーダーシップを発揮したかったから。
中学生の時、生徒会副会長になった。翌年、後輩女子が生徒会長になった時、「女子が会長?」と驚く自分に戸惑った。自分自身のジェンダーバイアスに気づいた瞬間だった。
「女性も男性と同じ待遇でずっと働ける」と母に勧められた教員になった。実際、教員の仕事に男女の違いはなかったし、産休や育休も保障されていた。が、家庭と仕事の両立に苦慮しながら働く先輩や、やむなく職場を去る同僚をたくさん見てきた。
今は、制度上の男女間格差はなくなり、男女共に育休もとれる。男性が家事や育児を担うこともごく普通になった。嬉しい素晴らしい進歩だと思う。だが、妊娠や出産、育児により、キャリア上の不利益を被ることが多いのも現実だ。
生物学的な男女の違いはもちろんあるが、仕事の能力に性差はない。適性や役割分担は、性別で固定されるべきではないと思う。「男らしさ」「女らしさ」でなく、誰もが「自分らしさ」を大切にし、「その人らしさ」が認められ尊重される社会にしていきたい。(476字)
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字数制限で書きたいことをずいぶん削らなければならなかったが、とりあえずこれで提出した。
・ずっと正しいと思ってしてきたこととそのことの後悔
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