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フランス人留学生に家事をインタビューしてみた!~家事ってなんだろう~

日本人のお母さんと、フランス人のお父さんをもつフランス在住のKさん。(20歳)
フランスと日本の二つの文化のもと育ったKさんだからこその視点と、Kさんの柔軟な考え方でお話して下さいました。
同世代でもあるKさんとのインタビューはとても話が盛り上がり、私にとっても新たな発見もありました!

一気にまとめて洗濯すると、

家族のコミュニケーションの場が出来る?


私ー早速ですが、Kさんの家では誰が一番家事を担っていますか?

Kさんー専業主婦の母がしています。

私ーお父さんは、家事しますか?

Kさんー日用大工や買い出しに付き合ったり、手伝っています。
でも仕事をしているので、多くは母がやっていますね。

私ー子どもであるKさんは、家事を手伝ったりすることはありましたか?

Kさんー家事をすると、お小遣いも貰える制度だったので、手伝いましたね。
あと、家族みんなで家事をすることもありました。

私ーどんな時ですか?

Kさんー日本のように毎日洗濯をするのではなく、フランスでは、まとめて一気に洗濯をすることが多いんです。
なので必然的に洗濯物も凄く多くなるため、みんなで畳みます

私ーそうなんですね!
みんなで囲んで洗濯物を畳むのって、一つのコミュニケーションの場になりそう!


「料理」っていう家事も作るだけじゃないんだ!

私ーKさんは、日本に留学して「家事・生活」の面で苦労することはありましたか?

Kさんー食器洗いが、面倒だと感じることはあります。(笑)
最初は炒飯とか作っていたんですけど、火を通す料理が「手間」とだんだん感じ、サラダとかばかりになってしまいました。

私ー一人でも炒飯を作ったりと、自炊できたのはなんでですか?

Kさんー小さい頃、ケーキなどを母と姉と作ったりしていたんです。
作るのが楽しくて、ケーキ以外にもどんどん作るようになっていきました。
そんな感じで、ちょっとずつ覚えていきましたね。

私ー楽しいから他を挑戦していくって、凄くいいですね!


Kさんー自分が大人になって、料理って作るだけじゃないということを知りました。
ご飯作りをする時、まず献立を考えて買い出しにいく。ご飯を作り、テーブルセッティングをする。ご飯を食べたら、片付けをしてテーブルを拭く。
本当にずっと考えてないといけないし、家事って頭を使うなと思いました。

私ー確かに、料理って言っても作るだけじゃないですよね…
「料理」「洗濯」一つの家事の中にもたくさんの過程がありますね。

Kさんー小さい頃、気付いたら綺麗になっていたりと、いつのまにかママは家事をしていて、その家事も名前が「料理」「掃除」だけで終わっているけど、一つ一つの家事が大変で、ママは凄いなと最近思います。

私ー本当に、主婦って偉大ですね!

男軍団に言いたい。家事は、好きだからやってるだけじゃない!


私ー家事の大変さを知った上で、思うことはありますか?

Kさんー男の人より、女の人の方が(家事の面で)働いているなと思いますね。
よくパパと兄VSママと姉と私(以下、男軍団VS女軍団とする)になることがあるのです。
例えば、おうちにお客さんが来た時、女軍団の方が気を使うことが多いように感じます。
お客さんのお茶がなくなってることを察して、動くのはいつも女軍団。男軍団は動いている私たちに代わって、ずっとおしゃべりをしているんです。
いつも私たちが動いているのっておかしくないか?って思いますね。

私ー確かに!面白い、ふとした気付きですね!
普段家事をしていたりするのは女軍団のほうが多いから、実際人が来た時にさっと出来るのはKさんの家では女軍団なんですかね。

Kさんー男軍団は、たぶん女軍団が色々家事をしているのは、「好きだから」だと思っているんです。料理も趣味だと思っていて
食べないといけないからだったり、生きていくために家事をしているのに、男軍団は「好きだからやっている」と思い過ぎているんです。


私ーなるほど。

Kさんー家事っていうのは、「趣味だからやる」というレベルじゃなくて、男軍団が思っている何倍もあるということを分かって欲しいですね。

私ー分かるだけでも、家事への見方変わりますよね。

Kさんー日用大工とかはやってくれるけど、キッチン周りとかは母がやることが多くて、
明らかに女の人の方が家事の負担が大きいですよね。

私ー女の人の方が、家事の負担が多いことに関して、Kさんはどう思いますか?

Kさんー共働きが凄く増えているのに、平等じゃないですよね。
家事を仕事として考えられていないから、女の人の方が負担が多くて、犠牲者意識を感じますね。
悔しいです。(笑)
その気持ちを証明することが難しいのも悔しいです。

家事の参加率の差は、意識の差

私ー男の人には、どうあって欲しいですか?

Kさんー手伝ってと声をかけたらやってくれますが、本当は自らやって欲しいです。
買い出しも、母と一緒に行きますが、「たまごがない」とか気付くのは、いつもママ。
自ら気付いて欲しいですよね。

私ー気付くか、気付かないか、に意識の差を感じますね。


Kさんー育児の面でも、子どもについてわからないのは男の人の方が多いように感じます。

私ーなるほど、家事・育児への参加率っていうのは、ふとした気遣いや関心度にも出てきそうですね。
面白い!

私ー小さい頃から、家事はするべきだと思いますか?

Kさんーやるべきだと思いますね。
小さい頃に習慣にしておけば、すんなり自立できると思います。

Kさんーあと、家事って、頭を使う事が多いじゃないですか。
片付けもどこからやればいいか難しいですし、工夫や順序立てをしないといけない。
でも、それって家事をやらないと気がつかないので、気付くためにも、家事の価値を知るためにも家事はやるべきですね。

私ー最後に。ずばり!!家事とはなんですか?

Kさんー生きていくためのものだと思います。
その中でも、私は料理が一番大事だと思いますね。
食べなきゃ生きていけないし、一番自分の好みの味を作れるのは自分だから、家事の中でも特に料理を大事にしたいです。

私ー家事は生きていく力!ですね!Kさんとお話していて改めてそう感じました!


〈インタビューを終えて〉

世界の男性家事育児参加率のデータをみた際、日本は18%であるのに対してフランスは38%と高かったため、フランス在住のKさんにインタビューをお願いした。Kさんは母親が日本人であるため完全なフランスではないと言っていたものの、色んな話を伺っていると、少しは日本より進んでいるかもしれないが、あまり変わらないようにも感じた。
また、最初にインタビューをKさんにお願いした際、私の研究は社会学にも繋がると呟いていてハッとした。
色んな方にインタビューをしていく中で、その時代の社会の様子や共働きなどの労働状態について自然と質問することが多く、私は家事を社会的にも認められる一つの仕事となって欲しいと思っているのかもしれないと感じた。
Kさんはお母さんは凄いと、家事も一つの仕事であると思っているからこそ、今の社会は「平等じゃない」と言っていた。
専業主婦でなくても、家事の価値を知っているとお母さんのことを尊敬出来るんだなと改めて思った。


インタビューありがとございました!
近日、番外編「フランスと日本で比較してみた!」を載せます!



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