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世界各国で生活をしてきた22歳(男性)に聞いてみた。家事ってなんだろう?

   100人居れば100通りの家事の形がある。
そんな家事を世代、性別、職業を超えてインタビューをし色んな視点での家事を考えていく、家事恋インタビュー。

    今回は13歳の頃から親の転勤でアメリカに渡り、その後南米やヨーロッパなど様々な国で生活をしてきたYさんにインタビューをzoomでさせて頂きました。
色んな国を見てきたからこそ分かるそれぞれの地域での家事について、また男性目線での家事についてのお話を伺いました。


環境が、当たり前をつくる

私ーYさんのご家庭では、家事は誰が多く担っていましたか?

Yさんー母がほとんど担っていました。

私ーそれに対して思うことはありますか?

Yさんー専業主婦の母に育てられたので、自分の中では当たり前だと思っていました。
しかし、13歳の時に家族でアメリカに引っ越した際、共働き世帯が多く専業主婦が少なかったんです。そこで、母が担うことが当たり前ではないということを知りました。

私ー違う環境に身を置いて分かったことなんですね!
他にも比較して感じたことなどはありましたか?

Yさんー3年間アメリカ、1年間南米、2年間ヨーロッパにいたのですが、家事の形がそれぞれの地域で違うんです。

私―そうなんですか!

Yさんー南米は女性が家にいることが多く、意識という面でも男性が「女性は家にいるべき」という考え方を持っている人をよく見かけました。

私ー日本と若干似てそうですね…。

Yさんーまたアフリカなどは最低賃金が低く、貧富の差が大きい地域では、家に住み込みでお手伝いさんを雇うことが主流でしたね。
実際にお手伝いさんを雇っている家庭のホストブラザーたちは、家事はお金を払って人にやってもらうものだと思っていました。

私ーホストブラザーの姿を見て、どう思いましたか?

Yさんーその家の子どもたちは服も畳めないし、掃除もできないのが当たり前でした。
自分は、母親が家事をする姿を見ている中で少し覚えていったのもありますし、
1人の人が全ての家事を担う必要はないですが、家事ができる人が家庭にいることは大切なんだと思いましたね。

私ーなるほど。

Yさんー色んな地域を見てきて、「これが当たり前で、家族の形はこうでなくてはならない。」というような正解はないんだなと感じました。

意識の高い国はそもそも「男女」を主語にして議論をしない?

私ーそんな沢山の国を見てきたYさん。いいなと感じる家事の形はありますか?

Yさんー家事は決して苦なわけではないので、将来結婚をしたら、自分が専業主夫になってもいいなと思っています。

私ーなるほど!専業主夫もいいですね!
「せんぎょうしゅふ」と聞くと、「専業主婦」を真っ先に思い浮かべる人も少なくない気がするのですが…
専業主婦に関して、世界を見てきて思うことはありますか?

Yさんーヨーロッパでは、同性カップルも多く見かけます。
男性だから、女性だから、と役割を分けるのは違うかなと。

私ー未だに性別役割分業が根強く残っている日本ですが、近年「男女平等」を良く耳にするようになりました。どう思いますか?

Yさんーヨーロッパなど意識が進んでいる国では、そもそも「男女」を主語にして話すことがそもそも少ないです。夫婦が必ずしも「男女」だけではないですし。

私ーそうなんですか!

Yさんー日本はまだ固定概念が残っていて、男女で考えるという常識があるからこそ、男女を主語にした議論が生まれるのではないでしょうか。
その主語を取っ払って、話を出来るということが意識の上では大切になると思います。

私ーそうなんですね!
確かに言われてみると男女を主語にして話すことに、現代の常識が伺えます。
そんなヨーロッパは家事の分担どうでしたか?

Yさんーアメリカを含め、一世代前までは、多くの家庭で女性が家にいることが多かったと思いますが、意識は浸透してきてるのではないかと思います。
共働きも多く、自然と分担することが多いように感じました。

私ー沢山の国を見てきて、日本は進んでいないなと思う点はありますか?

Yさんー女性の家事の負担が多いように感じますね。
一概には言えませんが、日本人の家にお邪魔すると、家の中も綺麗で凝った料理が多く並びます。色んな家庭・地域を見て親元に戻ってきた時、改めて専業主婦って凄いんだなと感じました。

衣住も重視できるって豊かな証拠

私ーYさんにとって家事とはなんですか?

Yさんー衣食住に関わるものですかね。生きていくためのものだと思います。

私ーでも、食は食べないと死んでしまいますが、なぜ衣住までもするんですかね。

Yさんー暮らしに余裕があるからじゃないですかね。
貧しい国に行った際に、食べるものを確保することに苦労している方も見かけました。必死に生き抜くことを考えている場合は、家の中をデコレーションしようとまでの余裕はない。
必ずしも生きていく上では、必要ではないことをしようと思えるというのは、今の生活に余裕があるということなんだと凄く感じます。

私ーなるほど。日本では、「綺麗好き」「片付けが好き」っていう方もたくさんいますが、それって凄い豊かな環境である証なんですね。
改めて、私も感謝をして生きたいです。


〈インタビューを終えて〉

今回は、世界各国をまわっているYさんだからこそ見える視点でのお話を伺うことが出来た。
世界の様々な家事事情だけでなく、外の世界を実際に見たことによって「当たり前」と感じていた「専業主婦」という価値のある仕事の素晴らしさを再確認したという内容は興味深い。

物事は小さな世界だけでなく、大きく見つめて考えることによって、新しい柔軟な考えを持つことができるのだと感じた。
Yさんは海外を飛び回って見えた世界だが、そんなに簡単に海外に飛び回ることはできない。とはいえら今置かれた環境でも何か発見出来るかもしれない。
私も今ある環境で起こる色んな出来事から、柔軟に学びを見つけたいと思った取材であった。

気さくに私の質問を答えてくださり、学び多き時間でした。
今回はインタビューを引き受けてくださり、ありがとうございました!



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