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<新規事業立ち上げ編> 経営者/事業責任者のための本当に使える生成AIの活用大全 |推奨AIツール&プロンプトリスト
世の中にはビジネスパーソン向けの「"凄い"と喧伝する生成AIテクニック」に溢れています。
その中には経営者や事業責任者向けのテクニックも多く存在しますが、率直に言うと「実際に経営や事業運営をしたことはないんだろうな」という実態にそぐわないテクニックがほとんどです。
自分は過去にスタートアップを経営していたり、企業向けに新規事業の立ち上げや成長のアドバイザーを行っていたりと、一般の人よりは経営や事業運営の知見がある方だと思います。
そんな自分が、「これは本当に使える」と思った生成AI活用テクニックを具体的な選定ツールとプロンプトとともにご紹介します。
まず初回となる今回は「新規事業立ち上げ」にフォーカスして、以下のような内容について解説をしていきます。
【このnoteで得られること】
・AIを使って消費者の課題や悩みをリサーチする方法
・特定条件でフィルタリングして先行する海外事業の事例を見つける方法
・AIを使って競合分析を速く深く行う方法
・ラフな仮説から新規事業フォーマットシートを効率的に埋める方法
・AIを使ってマーケティング上必須のSTPを設計する方法
・AIを使って事業の収益構造を可視化する方法
・デザインスキルがなくてもデザインモックアップをつくる方法
・エンジニアスキルがなくてもファンクショナルプロトタイプをつくる方法
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Xや知恵袋を使っての消費者課題リサーチ
使用AIサービス:Felo、ChatGPT Deep Research
前提として、99%のプロダクトは「課題解決型」であり「誰の/どんな問題を/どうやって解決するか」、すなわち「顧客/課題/解決法」という構造になっています。
そして、ほとんどのプロダクトが失敗する要因は、そもそも課題が存在しない、もしくは弱い課題の解決を目指すプロダクトになってしまっているためです。
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そのため、新規事業アイデア創出の第一歩は、ユーザーが感じている課題を把握することです。
以下のようなプロンプトで、X(旧Twitter)や、Yahoo!知恵袋などの口コミサイトを調査対象サイトとして指定した上でリサーチAIに調査させることで、顧客が抱える不満やニーズを生の声から発見できます。
▼ 推奨プロンプトフォーマット
あなたは優秀なマーケットリサーチャーです。
以下のテーマに関して、ソーシャルメディア上でユーザーが語る課題や不満をリサーチし、主要なペインポイントをまとめてください。
# テーマ: **{リサーチしたい領域や製品ジャンル}**
# 調査対象サイト:
site:x.com 関連投稿
site:chiebukuro.yahoo.co.jp 質問の調査
site:okwave.jp 質問の調査
site:onayamifree.com 質問の調査
# 指示:
1. テーマに関してユーザーが投稿している不満・課題をできるだけ多くグルーピングし、箇条書きで列挙してください。
2. 可能であれば各課題について、具体的な投稿例や質問内容を引用してください。
3. 最後に、上記の課題がどれほど多くの人に共通しそうかやどれほど深い課題かについて推測し、コメントを付けてください。
# 出力形式
## 消費者の不満や課題
### 詳細
### 具体的な投稿例や質問内容の引用
### 課題の幅や深さに関する考察
実際に、上記のテーマを「自動車の購入」に設定して調査させた結果が以下になります。
何もないところから新規事業を考えるよりも、こうした消費者の生の声を分析したレポートを起点にすることで、新規事業の精度を高められるはずです。
▼ Feloの出力結果
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▼ 実際のスレッド
Feloを使う際には、入力欄の「Pro」と「ディープ」をONにしてリサーチをかけましょう。こちらの機能も回数制限はありますが無料で使えます。
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▼ ChatGPT Deep Researchの出力結果
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▼ 実際のスレッド
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