見出し画像

水産業体験で感じた阿久根のポテンシャルと新たな視点:クリエイターのためのワーケーションレポート

こんにちは、かじかじです。
普段はアプリやゲーム開発の仕事をしています。(開発〜UI/UXデザイン〜マネジメント、広く浅く…)
日々の業務の中で、課題への新たな視点やインスピレーションを求めることが多いのですが、その一環として「阿久根市のワークに繋がるワーケーション」に参加しました。

この記事では、私が阿久根市で体験した水産業の現場や人との交流を通じて感じたことをお伝えします。ワーケーションや地方への移住に興味のある方にとって、少しでも参考になれば幸いです。


水産業の職業体験を希望した理由

阿久根市 武宮鮮魚店の刺盛り

私は魚を食べることが大好きです!特に新鮮な魚介類を使った料理は、幸せな気持ちになります^ ^
しかし、おいしい魚がどのようにして私たちの元に届くのか、実際にはあまり知りませんでした。

  • 漁師さんたちがどのようにして魚を取るのか

  • 仲買人がどのように市場と消費者をつなぐのか

  • 魚がどのように加工されて私たちの食卓に届くのか

魚を取って届けてくれる人々や、その現場を直接見てみたいと思いました。

職業体験では、漁港の水揚げと競り見学、魚加工の体験、魚料理屋さんのバックヤード見学・スーパーに並んでいる魚リサーチをしました。

阿久根の海から食卓へ、水産業の舞台裏

早朝の長島

朝日を拝みながら2つの漁港を見学しました。

長島の東町漁協

養殖鯛と天然魚

海峡の早潮と安定した水温に恵まれている長島はまさにお魚天国!?
20種以上の天然魚と養殖魚(鰤王鯛王など)・が漁港に並びます。

株式会社さるがく水産の逸人さんに東町漁協を案内していただきました。

見学後の記念写真

鮮度と美味しさを保つ秘訣!魚の神経締め

神経絞めしている様子

東町漁協では、新鮮で美味しい魚を届けるためのひと手間「神経締め」がおこなわれていました。魚の神経系を迅速に処理し、魚のストレス反応を最小限に抑えることで肉質が劣化しにくくなるそうです。
たくさんの鯛が的確に素早く締められていく様は、まさに職人技でした!

競りの熱気を体感

(左)競り開始の鐘を鳴らすセリ人、(右)魚を吟味する仲買人
(左)セリ人に見せる小さな黒板、(右)競りの様子

鐘の音と共に競りがスタート!威勢のいい声が響き渡ります。
仲買人が小さな黒板に希望価格を書いて、セリ人が判断し、あっという間に取引成立です。一発勝負のクリエイティブな空気が漂っていました。

東町漁協の皆様

気さくに声をかけていただきありがとうございました!
元気に楽しそうにお仕事をされているのが印象的でした^ ^

北さつま漁協

魚群をまるっと捕る棒受網漁による、イワシ(ウルメイワシ・カタクチイワシ)、キビナゴ、マアジ、マサバ、タカエビなどの水揚げが多く、長島とはまた違った雰囲気でした!

水揚げされた魚を選別の機械に投入する

有限会社濱崎魚類の濱崎さんに市場と魚の管理・配送までの様子を案内していただきました。

これいい写真ですね〜!

イワシ!キビナゴ!青魚のダイナミックな水揚げ

たくさんのイワシがベルトコンベアで流れてくる

まず目に飛び込んできたのは、大量に水揚げされる魚とずらーっと並ぶ選別機械、人手による仕分け作業の様子。
適切な魚種とサイズに仕分けて流通することは、品質と市場価値の向上、流通の効率化に繋がるそうです。

朝捕れの魚、キラキラしていてきれい!

魚の仕分けと配送

仕入れた魚を仕分け中

仕入れた魚は取引先ごとに出荷できる状態へ整理されます。
皆様メモを見ずに魚種と数が頭に入っているようですごいなと思いました。

(左)生け簀、(右)タカエビ

大きな生け簀も見学させていただきました!
こちらで一時的に保管し必要に応じて出荷することもあるそうです。

初めての魚捌き体験

(左)さるがく水産さんのお魚加工施設、(右)きれいに捌かれた鯛

私はまともに魚を捌いたことがありませんでした(汗)
不器用ながらも小さな鯛から最終的にはブリまで捌かせていただき…本当にいい経験になりました。根気強く教えてくださった誠人さん、ありがとうございました。

そして私達の食卓へ

さるがく水産さんにて

自ら捌いたお刺身…感無量!
魚づくしの料理、女将さんありがとうございました
(左)まな板のシロサメ、(右)湯引き後のシロサメ

偶然 網にかかったシロサメは、ぷりっとして独特な風味。
誠人さんの包丁捌き、神技でした!!見ていて気持ちい〜(合掌)

海盛水産うずしお館海盛丸食堂にて

(左)刺身定食、(右)バックヤードで見せていただいたイトヒキ

↑漁師さん自ら獲った魚を神経締めして提供する「海盛水産うずしお館海盛丸食堂」さんの刺身定食、魚の食感がコリコリしていて新鮮でしたよ!

海盛丸食堂の皆様とパシャリ、看板は丸ちゃんの手書き

魚を食べる度に阿久根の皆様を思い出してしまいます^ ^
一生ものの体験をありがとうございました!!

阿久根ならでは!ユニークな観光体験

佐潟の海

透明度がすごい!

とにかく海がきれいで映えるスポット!
沖縄に行かないでも、阿久根に行けばきれいな海がのんびり楽しめますね。

鹿児島県阿久根市西目

わらべ工房

(左)粘土をこねる私、(中央)かわいい「お口あーんはしおき」、(右)ギャラリー

初めての陶芸、とても楽しく作ることができたのは、みきさん、みわさんのおかげです。毎年、夏休みに来られるご家族もいらっしゃるのだとか♪

鹿児島県阿久根市鶴川内9402−1
Webサイト
Instagram

wagテイル

(左)サップ、(中央)ふぐを手にしてご満悦のももちゃん、(右)シュノーケル

こちらも人生初のサップ!夕暮れ時で穏やかな海でした。
波に身を任せる感覚を味わえて、本当にトライしてみてよかったです!

来春、ペットと泊まれる宿泊施設オープン予定!!
Instagram

PUZZULE

(左)大川のほとり、(右)潜ってエビ、カニ、魚を採集中

川歩きがこんなに楽しいなんて!童心に返りました。
雑談も充実だったなぁ。しのさんのリーダシップに惚れました←

鹿児島県阿久根市折口2397の3
ウェブサイト
Instagram

flat home〜ヨガと呼吸で自分らしく〜

明信寺の観音堂

観音様に見守られながらお寺でヨガ、有り難や…。
呼吸を意識すると自然と自分にフォーカスできていいですね!終了後はとってもスッキリ!

Instagram
お寺ヨガ@明信寺:毎週水曜日18:45〜

寺島宗則記念館

電信の父、寺島宗則の記念館

島津斉彬の側近として活躍した寺島宗則の生涯に触れ、魂が震える場所です。
また少し日本が好きになりました。歴史好きの方は必見です。

阿久根市脇本8978-1
ウェブサイト

日本三大急潮、黒之瀬戸

潮の流れ、早かったです!

うずしお見れました〜!この表情豊かな海が阿久根の宝ですね〜。
めちゃめちゃ魚が釣れそうでした^ ^

ウェブサイト

おすすめワーケーションスポット

ともまち珈琲

すてきなウッドデッキ、至福のコーヒータイムが過ごせる

脇本の海を眺めながら、おいしいコーヒーはいかが?
ご近所の社交場にもなっていて、自然とローカルコミュニティに馴染める雰囲気でした。

鹿児島県阿久根市脇本13955−4 塘町バス停前
Instagram

港町珈琲焙煎所

白と青基調の店内、チーズケーキもおいしかった

ミュージアムカフェのようなおしゃカフェです!
ランチは要予約。武宮鮮魚店の魚でフィッシュバーガーも作ってくれるのだとか。

鹿児島県阿久根市琴平町148
Instagram

イワシビル

ショップとホステルの朝食

阿久根、おしゃれだね〜、のホットスポット。
1階はカフェ・ショップ、2階は丸干しイワシなどの加工工場、3階はホステル。イワシビルでクリエイティブ合宿なんてどうでしょう。

鹿児島県阿久根市鶴見町76
ウェブサイト

より処 “きてん”

祖父の家に遊びに行ったような懐かしさを感じる空間

古民家をリノベーションした一棟貸しのお宿。
コミュニティースペースにもなっているそうです。

鹿児島県阿久根市大川8201
ウェブサイト

塩屋ホステル

Booking.comよりスクリーンショットを引用

個室と共有スペースとあり、他の宿泊者と交流できたのがよい思い出になりました。こういうケミストリーいいですよねぇ。

鹿児島県阿久根市本町118
予約サイト

お宿みどこい

「みどこい」とは、阿久根の方言で、中心のよいところ

和風で木のぬくもりがある空間がすてき。
部屋数が多いので企業研修やサークルの合宿などにもおすすめです◎

鹿児島県阿久根市赤瀬川1188番5
ウェブサイト

道の駅阿久根

待合室でコーヒーをいただいた

オーシャンビューが素晴らしい!(この日は台風が来てましたが^ ^;)
波の音を聞きながらコンセプトワークとかしたいなぁ。

鹿児島県阿久根市大川4816−6
ウェブサイト

阿久根駅

ストリートピアノもありました♪

デザインは「ななつ星㏌九州」や「おれんじ食堂」を手がけた水戸岡鋭治氏。
図書スペースがあり、電車が来るまで学生さんはお勉強されているのだとか。

鹿児島県阿久根市栄町
ウェブサイト

今後の阿久根との関わり方

私自身のことを少しお話すると…

  • フルリモート勤務

  • 福岡市在住

  • 実家は鹿児島市

↑こんなライフスタイルなので、リアルでのコミュニケーションは少なめです。お互いに思いやりを持って繋がっている阿久根コミュニティの中に入ってみて、対面でのコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。
今後も阿久根には家族や友人と遊びに行ったり、故郷でも勤務先でもないサードプレイスとして、個人的にワーケーションでゆっくり滞在したいです。

新しい目標

水産業のゲームを作ろう!
ワーケーションを通して、たくさんの人の尽力によって魚が私達に届けられていることを目の当たりにしました。同時に担い手の高齢化や人手不足、漁獲量の減少なども知ることになりました。
ゲームのおもしろさを通して水産業に興味を持つ人が増えたら嬉しいです。
今は釣りをしながら企画を温めて、水産業や魚に対する解析度をさらに上げていきたいです。

最後に…やっぱり「ありがとう」

一緒にワーケーションを駆け抜けたメンバーと運営の福崎さん、最終日の1枚

無意識に求めていた人生のヒントや出会いが不思議と阿久根にはありました。
「何があっても大丈夫、自分でもできる、何だってできる」という感覚が不思議と高まっていきました。
また、普段とは異なる環境でリフレッシュしながらのアウトプットは、いつも以上に手応えを感じることができました。

「行きたい!」と思っても、行かない理由は簡単にたくさん作ることができます。それでも「阿久根に行きたい!」気持ちを大切にして、私は心底よかったです。
そう思わせていただいたのは、関わってくださった阿久根の皆様のおかげです。ありがとうございました。(本当は各々もっと書きたい思い出がありましたが…泣く泣くカット!)

阿久根には落ち着いて仕事ができる空間やリフレッシュ要素が揃っています。
クリエイターのみなさん、阿久根でいいもの創りに行きましょう!

いいなと思ったら応援しよう!