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ドイツから60万円がきた! - 『今夜もウェブで会おう』 (第九通目)

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梶さん! スクープだ!

前のメールで、外国人はコロナの助成金がもらえないって書いたけど、あれは間違いだった。
たった今、ウチの口座に5000€が入った。

日本円で60万円。
信じられん。

先日、ウチと同じスタジオのイギリス人デザイナーが「申請したらもらえたよ」ってメッセージを送ってきた。
そもそもドイツ国民しかもらえないもんだと思ってたから、そのニュースには驚いた。
「応募してみなよ」と言われるがまま、ダメ元でやってみることにした。

手続きは簡単だった。
「新規クレジットカード申し込み用紙」なんかよりもずっとシンプルなWebフォームに、自分のビジネスに関する情報や登録住所、TAX IDを入力したりするだけ。3月14日以降どれだけお金が減ったとか、これまでどれだけ稼いでいたかとかは一切入力聞かれない。

待つこと数日、ぽいっと振り込まれた5000€。

最初はまったく実感がなかったけど、滞納していた2ヶ月分の保険料とスタジオ代、支払い期日まであと数日のウェブサーバー代、コロナマネーを受け取った翌日に焦げた匂いを出してぶっ壊れたMacBookProの修理代を払っていくうち、それが本物のお金なんだと頭が追いついてきた。

コロナの一件でウチらのワークショップが中止になったり、飼い主の留守に住み込みで猫ちゃんのお世話をするハウスシティッティングもみんなキャンセルになったせいで、二桁万台しかない貯金を切り崩していたところだった。それでも、自分がコロナウイルスのキャリアの可能性がある状況下で、おばあちゃんも住んでいる実家に帰省はできなかった。うちのパパとママは今年定年したから、お金をねだるのはすごく心苦しい。それに仕送りを受け取ったが最期、ウチもしくは親両方の一方がこの世を去るまで、このお金のことはずっとチクチク言われ続けるんだと思う。
だから本当に、このタイミングでのコロナ助成金に救われた。特に胃が。

数日後、こんな記事を見つけた。


国民から署名に応えてすぐに行動してくれるドイツに感動した。
今まで、ドイツは税金はクソ高いって不満に思ってたけど、今なら現地の人が税金の多さに納得している理由がわかる気がする。
最初はコロナがパンデミってる時にあたっちゃうなんて、ツイてないなって思ってた。
だけど今なら、こんな時だからこそドイツに住んでいてよかったと思える。アーティストは宝だと言ってくれる国に住めて、ここでアートを始めることができて、ツイてるかも。
消費税19%でも所得税30%でも、ドイツでなら払バッチコイだぜ!
少なくとも今のところはそんな気持ち。

将軍川

(執筆:2020/04/07 時点)




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📧梶→将軍川

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やっほ。
ドイツ政府から60万円が振り込まれたって?
かなりすごいね。

こっちはイベント関係で50万円の損失に2件の契約打ち切りでしゅんとしてる。カーテンのすそにくるまって泣きたい。

というのはさておき、ドイツ政府は「アーティストを守る」と言ったし、即座にアーティストたちの口座に金を振り込んだ。それは信頼に足る行動だと思う。素晴らしい。こういうのは政権からのメッセージだよね。

こっちでは、約17兆円の予算が決まった瞬間から、既得利権を持つ人たちがぶん取り合戦をはじめて、政治家は「(需要喚起のために)和牛券を配布する」とか言いだした。おいおいそれは見当違いだぞ、と思っていたら撤回になったけれど、今度は「誰にいくら払うのか」が決められなくて、行ったり来たりしている。たぶんドイツとは政府そのものの成り立ちが違うんだな。


さて、こっちでは布製マスク2枚の配布が始まった!マスクは確実にもらえる(なんか、ロブスターを食べる映画を見ながら、ザリガニを食べてるみたいな気持ちでこれを書いている)。

......らしいのだが、まだ届いてない。

わたしの家は東京23区の中でも感染者が多いエリアだから、マスクは優先配布されるはずなのだけれど、1週間たってもまだ届かない。隣の家のおじいさんが心臓病を患っているのに、マスクなしでヨロヨロ歩き回っているから、気の毒になってうちにある紙のマスクをあげた。政府より早かったぞ。


まあ、わたしはもう、2週間前から手製の布マスクを使っているから、マスクが来なくても困りはしないんだけど、そういうことではなくて、くれると言ったのに、一向に送られてこないから心配になるじゃない。
メインの感染症対策の方もこの調子なのかなぁ。

とはいえ、こちらでも全国民へ10万円支給することは決まったし、個人事業主のための補助金も、来週くらいに具体的に決まるらしい。

身の回りには、店舗があって、従業員を抱えているような経営者が何人かいるんだけれど、自粛が始まってからは、自分だけが店に出て営業し、従業員には給料を支払って休んでもらっているらしい。みんな休業や廃業を検討している。

平時には、とても楽しませてもらったお店もあるから、そういうことを聞くと悲しくなる。早く補償してあげてほしい。

なんだか、しっかり書いちゃったな。

現場からは以上です。

(執筆:2020/04/24 時点)




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🍬おまけ

かじ

タピオカの容器に、みかんの缶詰を盛ってみた。ダブル好物。

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