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「お金と生き方」について - 『今夜もウェブで会おう』 (第四通目)

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やっほ、梶さん

最近仕事はどうかな?
梶さんは自分に負荷をかけまくるタイプだと思う。
確か、貯金目標も結構高めに設定していたもんね。でも、あまり無理しないようにね。

ウチはというと、逆に自分に負荷をかけたくないから、なるべく仕事を詰めすぎないようにしているんだ。そのせいか、全然儲かってなくて貧乏なんだけどね。

貯金なんて、Macbook Proが壊れた時にパッと新しいのが買えるように貯めてるくらいだよ。巨大なPhotoshopドキュメントや3Dデータ、ビデオなどを扱うんで鬼スペックが必要なんだよね。目標金額は、ざっと50万くらい。今の調子でもう一年ちょっと頑張れば、目標額の半分くらいは貯めらそうだ。ガンバ、自分!

がん保険とか老後に備えた保険なんかも、今のところは一切加入してないな。加入する余裕がこれからできるような気も全然しないし。だから将来的には、スイスかどこかの安楽死団体に登録しようと思ってる。何千万単位で治療費が必要になったら、もがき苦しむ前に楽にしてもらう予定なんだ。でも、登録料に80万必要らしくて。まあ、少なくとも何千万単位じゃないから、ウチレベルの収入でも実現可能な金額だよね。

そういった小金を貯めるために、生活費は10万前後に抑えているよ。
ここベルリンでそこまでやれる秘訣は「家賃をなるべく払わない」から。あ、もちろん踏み倒すとかじゃ全然ないんで、安心して。
ハウスシィッテングって知ってるかな? ペットの飼い主さんが留守の間、そこの家に居座ってお世話をする仕事。こっちの人は、一週間以上ぶち抜きでいなくなることはしょっちゅうだから、旅行シーズンなどは住むところに困らないよ。だから、よほどのことがなければスタジオ代の150ユーロ(18000円)以上払うことはないかな。

もし家賃を払わなくていいなら、出費はもうちょっと少ないはずって思うでしょ?
ウチってどういうわけか、食費が高いんだよね。東京にいる時も4〜5万、多い時には6万かかってたっけ。
たぶん、外食の頻度が多いってのもある。一度東京で生活していた時にベジタリアン食事処めぐりにはまってしまって、その生活水準だけは、なぜか下げることができなくて。
自炊しても1食400円〜600円かかることがしょっちゅうで、ほとんどベルリンの外食費と変わらない。体にいいものだったり、レストランで食べたメニューの(耳コピならぬ)味コピしようとすると、自然とこうなっちゃってさ。
色々試してみたものの、どうやら食費だけは譲れないところみたい。
となるとまあ、目下の目標は月収プラス月5万ってとこかな。


梶さんはお金のこと、どうしてる?

将軍川



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📧梶→将軍川

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最近調子どう?

そうだね。
わたしは、驚くほど1つのことしかできないから、ストイックに見えているんだと思うよ。そう言うふうに生まれちゃったんだと思う。部屋すら片付けられなくなるもん。何かに夢中になって、時間を忘れたい、って、いつも思ってるね。そこは、将軍川くんと違う方向性かもしれない。

ただ、自分にはそんなに厳しくしてない…...仕事の環境も甘めかも。
取引先の人には、遠慮なく思ったことを言う(一般的には失礼だと言われるレベルでも)し、きつい納期の仕事はやったことがない。これは、取引先がきちんと、わたしのことをプロジェクトのパートナーとして扱ってくれからで、世の中はこんなにフラットなんだ、と驚いている。カワイイ自分に若干、つよめに言い聞かせたいのは「もうちょっと仕事に早く取りかかれ」ということかな…

ただね!
確かに、フリーになる際に、自分の死にざまは想像してるね。お金がジャブジャブあったら、いろんな医療が受けられるけれど、もし、そうじゃない場合に自分はどうするのか、ということは考えた。「福利厚生」っていう後ろ盾からぽいっと飛び出すわけだしね。

でも、まあ、死にかたについては、「決めない」っていう結論で落ち着いたんだ。話が飛んでもいいかな?

小さい頃から「大人っていろいろなことから目をそらしている」と、よく感じていた。子供から見ると、大人は理にかなわない行動や、理解不能な行動をたくさんするわけ。例えば、普通に話してくれ、と何度言っても、妙に甲高い声で話しかけてくる、とかね。

理由を探してみると、だいたい、別の場所で通用しているやりかたを、別のところにも同じように持ち込んでいるから、そういう場違いなことになるんだよね。大人は「自分はうまくやっている」と思い込みたくて、現実から目をそらすんだなーと、その時思った。

特に、彼らは「自分はいつか死ぬ」ということを無視したがる。死って、究極の「うまくいかないもの」で、誤魔化しようがない。だから、多くの人は「死」に直面するのが怖いんじゃないかな。

でも、個人的には「死」なんて直面する必要はないと思ってる。どういう暮らし方がしたいかを考えれば、必然的に終わり方も決まるし、金の稼ぎ方も、使い道も決まる。その程度のことだと思う。「死に方」と「今日何を食べるか」を決めるのは、同じ頭だから。死ぬってことはもう納得した。変な答えかな。

貯金ね。目標額とか語ってたっけ。恥ずかしいなぁ。まあ、ちょっと海外で放浪できるくらいには貯めたいなぁ……。

ってことで、家賃を削ろうと思って、5畳半の狭い部屋に住んでみた。しかも、実家から金魚の水槽を持ってきたせいで、実質、5畳くらい。狭いよ。後悔してる。あぁあぁぁ。引っ越したい。



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🍬おまけ

ある月の梶と将軍川の出費

第4通目おまけ


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