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【掘り起こし】2011年10月18日23:16「咲くやこの花」

息子(小6)が競技かるたをはじめて8ヶ月。
「全て整理してかるたに集中してみたい」
と言って、あれこれやっていた習い事や趣味を全部やめた。

何が楽しいのか、何か良いのかはわたしには解らない。
でも、これほどまでにのめり込むのだから
なにかの魔力があるのだろう。

いつも飽きっぽく、注意散漫、どちらかといえば人の影にいるような息子の性格はがらりと変わり、自分から手を挙げて対戦をお願いする姿や
一回一時間以上かかる試合を、一日五、六試合気力でやり抜く凛々しい一面も見せるようになった。
記憶力、瞬発力、聞こえ、動体視力、反応、反射…何でも良い、一つでも良いので自分が勝負できそうな能力を磨いて勝ち上がっていく。
何度か表彰台にも上がった。かるたに出会って、うすぼんやり小学生男子を脱ぎ捨て、一人の意志ある人間になったように見える。

競技かるたの序歌は王仁の難波津の歌だ。

「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今を春べと 咲くやこの花」

息子の春はまさにこれから。
これから咲き乱れる筈の
まだ少し堅いの花の蕾だ。

「咲くやこの花」 mixi 2011年10月18日23:16

幼い頃から、本人がやりたいと言ったものや、良さそうなものをやらせてみたけれど、全く身に付かずモノにならずだった。本人の希望で始めたくせに、楽しそうなのも最初だけで、そのうち隙あらばサボろうと画策するので、喧嘩になってしまったりした。
今考えれば、小学生の頃など、焦ることなく、遊ばせるだけ遊ばせて放っておけば良かったのだ。
競技かるたは自分で見つけてきた趣味だった。
学校に教えにきた人がいて、その人が格好いい!ということになったようだった。
かるたは、運動が苦手な息子でも参加できる格闘技だった。
大人になった今でも、上の句の決まり字を言うと、反射的に下の句の頭を言う息子だが、びっくりすることに
「意味? 一回も考えたことない。音しか覚えてない」
のだそうw

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