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「Any」ミスチル桜井さんの心のカラーパレット

週末なので、お気に入りの音楽を楽しみながら…曲から色を分析してみよう!

vol.1:Mr.Children「彩り」の「色」をカラー心理カウンセラー的に分析する

vol.2:Superfly「愛を込めて花束を」カラー分析から感じる世界

シリーズvol.3です。私が最初にミスチルの曲の中で、「カラー」との関わりを感じたのが「Any」です。まずは題名の「Any」は、歌詞にはどこにも使われてはいないのですね。「Any」という言葉は「どれか/少しの/だれでも/どれも/どれでも」などと、限定はせずに広がりを感じさます。歌詞の流れからすると、例えば今のボクのいる場所が思い描いていた場所じゃなくても(この場合の場所は、PlaceというよりPositionのニュアンスでだと思います)→答えは一つじゃない。と、「どこでも・どれも」まるっとひっくるめて、受け止めての「Any」。きれいなピアノのイントロも印象的です。

Mr.Childrenの23枚目のシングル:2002年7月10日にトイズファクトリーより発売

Any :作詞・作曲:桜井和寿 編曲:小林武史 & Mr.Children

この曲も人気の曲ですが、特にサビの部分からの展開で、色の表現を使いながら心の色として、とても効果的に心情を想像させ、曲から色を想像させてくれるのです。けれども、注目すべきはここでは、「何色」と色の限定はしていない。そこがまた「Any」でもあり、それぞれ各個人の「色」の可能性を広げていると思うのです。

桜井さんの中には、初期の頃から、と言うよりもきっともっと以前から、「色が語る」ことに気づいていたか?本能的にわかっていたのか?色と心の関わりを、色で心のニュアンスを伝えられることを、曲にのせて物語っているのです。ミスチルのMVは全体的にはトーンが低めの中で、ポイントとして鮮やかな差し色を使ったり、その色からの印象を視界からも感じさせることが多い。そして桜井さんは「白シャツ」の印象も強いですが、爽やかでとってもお似合い!というファッション目線だけでなく、「白」を色として、ニュートラルで純白な…曲の中においては、ご自身を目立たせるのではなく、「主張しすぎない語り手」としてポジショニングとしてあえての「白」。ではないかとも勝手に思っています。

ーーーここから歌詞ーーー

今僕がいる場所が 望んだものと違っても

間違いじゃない いつも答えは一つじゃない

何度も手を加えた 汚れた自画像に ほら

また12色の心で 好きな背景を描き足して行く

その全て真実

ーーーここまでーーー

さて、ここで出てくる色は大きく2種類。

一つ目は、何度も手を加えられて汚れた自画像の色は何色なのだろうか?それが色材の三原色:Y(黄色(Yellow)/M(赤紫(Magenta)/C(青緑(Cyan)からの出発と仮定すると、塗り重ねられて黒色に近づいている色ではないかと考えられます。なぜなら、例えば絵の具のような色材を重ねて混ぜてた経験はありませんか?きれいな色にしたくて混ぜているつもりがどんどん混ぜてしまうと、鈍い黒色っぽくなってしまって…これは「減法混色」:色を混ぜ合わせるにつれて、色が暗くなる(光のエネルギーが減少する)混色。Y(黄色(Yellow)/M(赤紫(Magenta)/C(青緑(Cyan)この3つの色を加えていくと黒になります。減法混色を利用したもので身近なものは、カラー写真や印刷などです。…ということで、この自画像の最終形は黒色かもしれませんが、途中段階では色の織りなす様々な色が個々に存在しているはずなので、ここでも限定はしないAnyでもあります。

二つ目が、12色の心で描きたす背景。「12色の心」!!これぞまさに色と心の結び付きを的確にさらりと表現しているのです。しかもAnyに。12色さえも限定はしないのだけれど、12色という単語は私たちにカラーパレットをカラフルに想像させます。しかも12色ということで、そこにはバリエーションあるカラフルさが伝わってきます。なぜなら、私たちは小さな頃から出発点は12色の色材に慣れ親しんできてるので、たぶん多くの皆さんの想像の12色のうちおよそ8-9色は共通していると考えられます。クレヨンや色鉛筆や絵の具の12色のイメージではないでしょうか?けれどここで言いたいのは、「色」ではなくて「12色の心」なんですね。

では12色の心の色とは、何なのか?どんな心の色なのか?…と分析して仮定することはできることでもありますが、ここはあえて「いたしません」。なぜなら、その心の色は「人それぞれ」のAnyだから。みなさんの感じる思う12色の心のパレットの中で描かれる背景なのだから、自由でカラフルでそれぞれのAny。それで、いいんだよ!それがいいんだよ。と「色」の言葉を限定した「色」にしなくても「色で語る」、(自分は白にした)桜井さんの無限大のカラーパレットを、私は勝手に読み取りカラフルに思い描き、感激してしまうのです。

※歌詞は下記より引用しています


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