マラヤ大学留学記

2017年の9月から2019年の6月まで2年弱、マレーシアのクアラルンプールで留学生活をしていた。留学期間中もちょくちょく東京に戻りブラブラしてたが不思議な巡り合わせで色々と自分の経験を発信できる機会に恵まれ、マラヤ大学に留学検討している方からの質問を受けるようになったので、文章で軽くまとめてみようと思う。

『卒業に掛かる期間の目安』

マラヤ大学の経営大学院コースは決まった単位取得スケジュールというものはない。所定の単位数を所定の期間に履修し終わり、Senate Approvalが得ることが出来ればそれで晴れて卒業である。

マラヤ大学経営大学院HP

上記のリンクによれば3~8セメスターという期間が入学を許可された者に与えられる「制限時間」であり、院生は自分の置かれている状況と相談しながら卒業計画を組み立てていく。

マラヤ大学はもともと、マレーシアという国の基盤を担う人的資源の養成所という意味合いが強かったため、今でも学生の8割はマレーシア人である。そういうわけで経営大学院の中でも同期のクラスメートの8割強はマレーシア人で且つ働いている人達で構成されていた。彼らは働きながら授業を受け、課題をこなし、試験に参加していたので必然的にセメスターあたりに撮れる単位の数も限られてくる。

マラヤ大学の柔軟な姿勢はこういった事情に拠るのだろう。

この記事は日本人留学生向けの記事なので海外からの留学生の一般的な卒業スケジュールを掻い摘んでいく。

『セメスター』

マラヤ大学経営大学院の一年は3つのセメスターで構成されている

第1セメスター(9月~1月)

第2セメスター(2月~6月)

スペシャルセメスター(7月~8月)

欧米の学業スケジュール進行と同様、マラヤ大学は9月入学の方式をとっているのでそこが第1セメスターの開始月となる。ここから明けて6月までの期間は卒業に必要な授業がほぼすべて開講される。

おおざっぱに言うと講義はCore Course とElective Courseに分かれ2回のセメスターを通じて必ずどこかの日程に所定の講義が開講される。

一つのセメスターの中で登録、受講、課題、中間試験、期末試験がワンセットになっている。

スペシャルセメスターは上記のワンセットを2か月に圧縮した形になっている。ただ実際の所は講義は毎日の連続講義になるため実質一か月程の圧縮度合いとなる。

スペシャルセメスターの一番の特徴はその期間中はElective Courseのみの開講となることである。

Elective Courseは自らの経営学修士学位に専門性を付与するためのもので前述のリンクにも例として「IT,金融財政,総合経営,人事,監査,国際事業,マーケティング,イスラム金融,」といったものがある。(ちなみに著者はイスラム金融を専攻したがそれはまた別のお話)

Core Courseと比べると受講者も小規模で教室も小さいため講義は相互的なものになる。マレーシア人はお喋りが好きなのでパワポで進めるよりお喋りで講義が進んでいく。(お喋りが苦手な人にはつらい)

この三つのコースにぎゅうぎゅうに講義を押し込めば(理論上は)3セメスターの内に卒業資格を得ることが出来るが、教務課曰く「見たことない」とのことだった。

通常は一つのセメスターに3つ~4つの授業を取りスペシャルセメスターも利用して4~5セメスター程度で卒業するのが一般的なようだ。

余談だが筆者は卒業の単位の仕組みを上手く理解しておらず、自分の卒業に寄与しない余分な講義を取ってしまったことがある。一つのセメスターに5つの講義が入る形になったのだが周りの人間には「私にはとても出来ない」と尊敬の目で見られた(そいつはフルタイムの学生のくせに講義2個)

ついでに説明すると留学生が経営大学院卒業に必要な要件は

8 Core courses

4 Elective Courses

1 Research Project(いわゆる卒論、大体2セメスター使って書く)

1 Bahasa Malayu(マレー語の講義、すでにマレー語が堪能な人はマレーシアの歴史と文化についての授業)

以上なかなかのボリュームなのでDistinctionを目指すような人はのんびり3年くらいかけて卒業する人もいる。

以上マラヤ大学経営大学院の卒業スケジュールの概要でした。


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