続くケアマネ不足。
どーもカイゾウ(＠kaizo777)です。
今回は2022年度ケアマネ試験が終了した結果を踏まえ、現場の現状と今後の可能性について考えてみたいと思います。
2022年度の受験者数と合格者数はJoint編集部さん独自の集計をお借りすると
受験者数5万4410人
合格者数1万326人
合格率19.0%
2018年度受験資格の変更から受験者数が激減しています…。
私が受験した2009年度の試験では約14万人の受験者がいたので、その頃から比べたら約3分の1以下…。合格率に大きな変化はない印象です。
合格率に変化はないとは言え、14万人の20％なので約3万人のケアマネジャー(以下：ケアマネ)が誕生していたことになります。
しかし今は約1万人…。明らかに少ないですよね。
合格者が明らかに少ない…。では実際現場はどのような状況なのか。
明らかなケアマネ不足
ケアマネの事業所はケアマネの人数が少なければ収益にならない。
※あくまで在宅のケアマネを想定しています。
ここで詳しくは割愛しますが、介護保険の仕組み上少なくとも3人以上のケアマネがいないと事業所単体では収益が出ません。
要するに黒字化するのが難しいということ。
そして単純に多くのケアマネが1つの事業所に集まった方が会社としての収益も高く、ケアマネ一人に掛かる負担も様々な面で少ないです。
ケアマネ事業所の多くは常にケアマネを募集しています。
もちろん私の勤める事業所も絶賛募集中です。
ところがケアマネは集まりません。
人材紹介会社等を通せば採用の可能性は上がりますが、人材紹介を利用するのは会社側の負担が大きい。
なので、規模の小さなケアマネ事業所はハローワーク一択で募集を掛けていると思います。
でもこれでは集まらない。
よほど好条件を提示するか、「つて」などでしかケアマネを採用するのが難しい現状となっています。
ケアマネをやりたいという人が少ない？？
合格してもケアマネをやらない。
そんな合格者も相当数いるのではないかと思います。
少なくとも介護職として長年一つの会社で働いている人は処遇改善加算も相まってそれなりのお給料を頂いている方が多い。
ではケアマネのお給料は？？
処遇改善加算もなければ、夜勤もない。
一昔前は介護系の職種の中でもっともお給料が高い職種でしたが、今では「高くもなく低くもない」。そんな職種になりました。
その割には「地域包括ケアシステムの要」と言われたり、何かと「ケアマネに期待」と言われます…。制度改正時期には特に…。
責任や期待ばかりが掛けられる割にはそれに見合った「待遇」をして貰っていない。傍から見てもそんな印象がある職種でもあると思います。
ケアマネは試験に合格してからが本当の「学び」です。
5年ごとの更新時には都度「56時間」の研修を受ける必要がありますし、管理者になりたいと思えば「主任介護支援専門員」の資格を取得する必要もあります(研修70時間受講)。
日々変わる介護保険制度に対して、知識をアップデートする必要もあります…。
そりゃそほど「熱い気持ち」や「明確な理由」が無い人はわざわざケアマネをやろうとは思わないのかもしれません。
ケアマネという職種の今後
今のままケアマネ不足が続けば、いずれケアマネという職種がなくても回る制度に介護保険が変わるかもしれません。
そうなれば、誰がケアプランを立て給付管理を行うのか？
利用者・家族自らそれらを行うのか？
誰が行うにせよ介護保険制度が全く異なるものに変わるのは間違いありません。
そうなる可能性がゼロではないと私自身思っています。
とは言え、私はケアマネという職種には「大変さ」以上の「楽しさ」があると13年ケアマネをやってみて今なお感じています。
ケアマネ資格を受験し合格した方には一人でも多くケアマネをやってみて欲しいと思っていますし、これまでケアマネをやろうとも思っていなかった方でも受験資格があるのであればぜひ受験して欲しいと思っています。
ケアマネという仕事は決して一人ではできません。
利用者を支援する為には介護サービスだけではなく、医療や地域との関わりも重要になります。
そのような横の繋がりで利用者・家族に「良い支援」を提供できたと感じられた時に私は最も「やりがい」を得られます。
この「楽しさ」はどれだけ文章にしても、言葉で説明しても理解できないと思います。
少なくとも私のようなコミュ障で特に多くの趣味があるタイプでもなく、どちらかと言えばマイナス思考の人間でも仕事が「楽しい」と思えるのはケアマネという仕事だからだと私は思っています。
利用者・家族を通して得られる経験や考える機会が私を人として成長させてくれます。
そんな風に思える仕事に出会えた私は幸せですし、介護を仕事にされている方の中でもケアマネをやることでそのように感じられる方がいるのではないかと思います。
一緒にケアマネやってみませんか？？
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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