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【ケアマネ】新規対応から得る「学び・気づき」

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。

最近は支援終了と新規対応の波が交互にきていて担当件数はさほど増えていないのに忙しさは倍増というループにはまっています。

とはいえ何年ケアマネジャー(以下:ケアマネ)をやっていても新規対応は刺激になりますし、学びになると感じる日々です。

そんな中、新規で支援を開始した利用者・家族から「気づき」を得ることが出来ました。

それは「施設入所」に関すること。

独居で認知症を患った80代後半の女性利用者。その方には子どもがいないので親族が本人の支援に協力してくださっています。

認知症の進行と共に物盗られ妄想や被害妄想、不安感から自分の携帯に入っている連絡先に度々連絡をしている状況。

支援開始に至るまでも紆余曲折あり、やっと親族の方が介入してくださったことで介護サービスが入れる状況に至りました。

ところが、これまで頑なに施設を嫌がっていた本人が主治医から施設を勧められたことで気持ちがコロッと変わり「施設に入りたい」と突然言い始めたと親族から相談を頂きました。

とは言えこれまで施設の「し」の字も出てきていない状況でしかも介護サービスを利用していなかったこともあり介護度も軽度。

状態としては中重度の介護度が出る状態であった為、急いで区分変更をすると共に施設の紹介会社から協力を得ながら急いで施設を探すことに。

「気が変わらないうちに」

親族にもご協力頂き施設入所への段取りを勧めていると再び気持ちがコロッと変わり「施設に入りたい」と言ったこともなかったことに。

親族も本人の気持ちの変化に振り回されてしまい「本人が施設に行かないと言い始めたので、施設探しは一旦中止にしようかと…」と連絡が来ました。

ここからが今回の気づきなのですが「本人の意向」と「家族(親族)の負担」と「着地点」のお話です。

認知症の方の「意向」がコロッと変わることは「あるある」です。

もちろん「その瞬間」の気持ちに嘘はないと思いますが、今日言ったことが明日にはなかったことになり、また別のことを言い始めるのは日常茶飯事。

真面目な家族(親族)や優しい家族(親族)は「瞬間」ごとの本人の意向に右往左往してしまいます。

ケアマネというより「私」個人の意見としては、認知症がある程度進行した方の「方向性の決断」には最終的には「家族(親族)」が主導権を握った方が上手く物事が運ぶと思っています。

今回の利用者は明確に自ら「施設に入りたい」と意向を口にしました。その本人の発言は私も目の前で聞いています。

そして「今日明日で入ることは難しいですが、最短で進められるように段取りしていきますね」と話をしてから1週間足らずで「やっぱり(施設に)行かない」に変わったわけです。

これは正直想定の範疇ですし、ケアマネとして私はそれでも施設の話は進めつつ、段取りが決まり入所の話が具体的になってから本人へ丁寧に説明し最終決断は本人に委ねれば良いと考えています。

しかし真面目で優しい家族は「本人が望むなら」とその都度意見に合わせてしまう。

それが悪い訳ではもちろんありません。寄り添うという意味では最高です。

ですが、結果として家族(親族)が自ら首を絞めるような状況になることだけは避けて欲しい。

だからこそ認知症を患った利用者の方向性の最終決断は「家族(親族)の状況を優先して欲しい」と私は思います。

今回の気づきとして「家族(親族)」へ決断を下して欲しいが「その決断の責任を負わせないようにするには?」を考えることの重要性です。

もちろん物理的な責任は親族に発生するものもあります。

ですが、精神的な責任の負担は軽減したい。

「私(家族・親族)が負担から逃れたいが為に本人を施設に入れた」と思わせない為にはどう話をするのがベターか。

これは家族(親族)の「キャラクター」を理解した上で掛ける言葉も変わると思います。

在宅支援のケアマネとして、ここは最適な声掛けが出来るかが重要な役割であると感じつつも今回の利用者家族(親族)に掛ける最適解が見つかっていません。

この悩みも「新規対応」からの学びであり気づきです。

これもケアマネの楽しさだと私は思います。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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カイゾウ@現役在宅ケアマネ15年×コーチング1年❗
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