介護業界の賃上げについて考える
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は「介護業界の賃上げについて考える」をテーマに書いてみたいと思います。
先日美容院に行き、担当の美容師さんと話をしている時に感じたことです。
散髪をしていると目の前の鏡に「今後はポイントカード平日のみ利用可」の貼り紙が…。美容師さんに聞くと申し訳なさそうに「平日のお客さんが少ないので土日祝以外にも来てもらえるように…。あと値上げ的な面も踏まえてなんです」と。
これまで20000円分散髪等で利用するとポイントカードで1000分割引だった私の通う美容院。実質このポイントを平日以外廃止にすることで値上げは防ぐというものでした。
個人的には値上げをしてもらって構わないと思っています。むしろ物価が軒並み上がっているのに値上げをしないのは働く人の給料が変わらないということ。
給料が変わらなければ、そこで働く人は物価の上昇に耐えられないということになります。
では、介護業界はどのようにして賃上げに対応するのか?
私はこの答えが見えていません。なので頭の整理の為に今日の記事を書いてみたいと思います。
介護業界と他業界が大きく異なる点
美容室であれば、お客さんが離れなければ値上げを行う事でのメリットは大きいですし、値上げを行う事はお店側のさじ加減でいつでもできます。
むしろ物価上昇が起きている今だからこそ「値上げ」をする明確な理由にも繋がるので、今このタイミングで値上げをしないのは逆にリスクとも言えます。
では介護業界は値上げが出来るか??
介護保険が適用されている部分において値上げは困難。あくまで保険内の報酬に関しては国が決めているから。
では他に値上げが出来るところは??
介護保険「外」におけるサービスになりますが、介護保険サービス事業所で出来る「値上げ」は強いて言うなれば通所や入所施設の「食費等」になるかと思います。
でもこれはあくまで「原価」が上がった事による「値上げ」であって、収益を上げる為のものではありません。
収益の大元である「介護保険」から得られる収益が上がらないことには大きな収益増には繋がらないと感じています。
介護業界と一般業界の「値上げ」に対して大きく異なる点は「保険事業」か否かなのだと私は思っています。
たびたび賃上げを行うSOMPOケア株式会社
2019年10月、2022年4月とこれまで2度の賃上げを実施している。そして、2023年10月にも新たに賃上げを行い、全ての役職や職員への賃上げが行われることになった。
介護業界でこれほど率先し賃上げを行っている会社は少ないと思います。
なぜSOMPOケアはこれほど度々賃上げを行えるのか?明確な理由は私には分かりませんが、考えられることはSOMPOケアは業界第2位の売り上げと業界1位の経常利益を誇っています。
業界内で高い売り上げを上げている企業は介護保険サービスだけに留まらず、家事代行サービスや資格取得講座などの事業を行っている印象です。
こうしてみると、介護保険事業にだけ頼っている会社では賃上げを行うことは到底難しい。
では介護業界で賃上げを行うにはどうすれば良いのか??
お金を稼ぐ=善とする意識
介護保険サービス事業所が「保険外サービス」を利用するには、先入観としても難しいと感じる点がいくつかあります。
そもそも「介護・福祉」は以前から「儲ける」ことはタブーのように見られがち。
「介護・福祉」は「善意」から成り立つものでなければならないという考えやボランティアに結び付きやすいことも原因のように感じます。
介護も立派な事業。
収益を上げられなければ事業は続けられません。
1つは「介護で儲ける」ということに対する認識を業界も利用する側も「悪」としない考え方が必要なのだと思います。
その上で何が求められ、適正な価格を持ってどのような価値が提供できるのかを会社単位で考える必要がある。そして収益を上げ社員に還元することが出来れば「賃上げ」に繋がると思います。
とは言え、介護業界は「会社」として改善しやすい中小企業よりも大手の方が率先して時代の波に乗っているように感じます。
どうすれば三方良しの「介護」が出来るのか?考え続ける必要があると個人的には思います。
好きな仕事でお金を儲けられるのが理想。そう考えると私は介護でお金儲けがしたいと心から思います。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。