ケアマネは医療制度にも意識を向けたい
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は「ケアマネジャー(以下:ケアマネ)は医療制度にも意識を向けたい」をテーマに書いてみたいと思います。
最近私が担当させて頂いたケースや勉強会を通して感じたことです。
私もそうですが、ケアマネはどうしても「介護保険制度」にばかり意識が向きがちです。
それが間違いということではなく、もう少し視野を広めるとケアプランをより柔軟に作成できるというお話です。
そんな中、今回は「指定難病」や「自立支援医療」について書いてみたいと思います。
指定難病とは??
国が指定した難病で現在338疾病が対象となっています。
難病に指定されている病気を罹っている方は医療費助成の対象になり、医療費負担の割合が軽くなったり、医療に掛かる金額に上限額が設けられたりします。
例えば「パーキンソン病」を罹っている方であれば、パーキンソン病に関して病院受診をした診察料やお薬代、その他訪問看護等のサービスを利用されている方であればサービスに掛かるお金も助成の対象になります。
疾病によっては訪問看護等が介護保険ではなく、医療保険算定でサービスを受けることも出来ますし介護保険でも訪問看護等の利用料が一部助成される場合もあります。
自立支援医療とは??
自立支援医療(精神通院医療)は、通院による精神医療を続ける必要がある方の通院医療 費の自己負担を軽減するための公費負担医療制度です。
要するに精神的な疾患(統合失調症・うつ病(躁うつ病)・PTSD・知的障害・心理的な発達障害)に対する医療費助成制度です。
疾患の中にはアルツハイマー型認知症や脳血管認知症も含まれます。
例えば若年性認知症で治療が必要な場合、一般的には3割の自己負担が必要なのに対し、自立支援医療の申請を行えば1割負担で医療が受けられます。
また指定難病同様に訪問看護等を医療保険で受けることも出来るので、介護保険の区分支給限度額を超えるサービスを利用する必要がある方には手立ての一つとして検討してみても良いのかもしれません。
間質性肺炎も指定難病になる??
長らくケアマネをしていると時折出会うのが「間質性肺炎」を患っている方。
私はこれまで「間質性肺炎」が指定難病という認識がなく見落としていたのですが、「突発性間質性肺炎」の診断を受けた上で行政へ届出を行うことで条件を満たせば医療費助成を受けられます。
パーキンソン病や多系統萎縮症等であれば訪問看護等のサービスも医療保険で受けることが可能ですが、間質性肺炎は医療保険で訪問看護を受けることは出来ません。
ただし、間質性肺炎に関わる支援で「訪問看護等」の介護保険サービスを受けた場合、訪問看護等に掛かる費用は「医療費に合算」が出来るので実質医療費に掛かる上限額(診察・服薬等を含む)を超えた分は助成されます。
例えば、介護保険で訪問看護を週1回1時間利用されると月額約4000円掛かります。この4000円が医療費やお薬代と合算されるので「低所得者」の場合は実質自己負担なく訪問看護等が受けられる可能性があります。
実際「突発性間質性肺炎」の診断が出来る医師(指定医)に確実な診断をしてもらった上で手続きを行う必要があるので、「間質性肺炎」と診断された方が誰しも該当になるわけではありません。
ただ、これらの情報を知っているか否かで支援の幅も可能性も変わってくると私は思います。
もし介護保険の限度額いっぱいにサービスを利用されている利用者がどうしても訪問看護が必要になった時、これらの情報を知っていれば自己負担を抑えながら訪問看護を利用する方法を探し出せるかもしれません。
「少しでも認識している」ということが大切で、必要になったら深く調べるでも構わないと思います。
まずは「知ること」。
ケアマネは広く浅く「知っていること」が大切だと私は思います。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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