金銭的な訴えには打つ手がない??
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今日は「金銭的な訴えが出たらケアマネジャー(以下:ケアマネ)は打つ手なし」をテーマに書いてみたいと思います。
介護保険サービスにせよ、有償ボランティアにせよ「サービス」を利用する上ではお金が掛かります。
それでも「介護保険」であれば1~3割の自己負担でサービスが利用できるので決して高くはありません。
有償ボランティアも「有償」とは言え「ボランティア」なので良心的なお値段だと私は思います。
ケアマネは利用者のケアマネジメントをする上で「収入」についてもアセスメントを行います。
全ての利用者に事細かに伺う訳ではありませんが独居や高齢者夫婦世帯であれば「大体」月にどの程度の収入があるのかを確認させて頂いています。
「収入」を知ることで、どの程度介護保険サービス等の「支援」を受けるお金を「支出」出来そうかを知っておく為です。
ところが、利用者の中には「サービスを受けている」ことで安定している生活に理解が及ばずに「金銭」を理由に断る方もいらっしゃいます。
目先のお金とサービスを利用することでの未来
サービスを受ける上で「現在」と「未来」はセットだと私は思っています。
「無理をすれば」何とか行えることでも、それを長く続けることで確実に利用者や家族にとってマイナスになるのであればサービスを利用して負担を減らすことは必須です。
ですが「利用者」は時に目先のお金を優先される方がいらっしゃいます。
サービスを利用しているからこそ、明らかに本人ないし家族の負担が軽減されているにも関わらず。
ギリギリのラインで保たれている生活において、目先のお金を取りサービスを削ることにはリスクが大きい場合も多々あります。
とは言え、ケアマネは「金銭面」でサービスを削ることを必要以上に止めることは出来ません。
デメリットを説明して、ケアマネから見た「利用しない」ことで起きうる「未来」をお伝えすることしか出来ません。
年金生活だから
多くの方は「年金生活だから」を理由にされる場合がほとんどですが、果たして収支はどうなのか?
実際問題、最近のように光熱費などの「固定費」が異常に高騰した場合は仕方のないこともあります。
しかし、そのような突発的なことがない場合は、お金が減ることに対する「不安」から来ることがほとんどだと思います。
家族であれば、収支を明らかにして「これだけ余力があるからこのサービスは利用し続けても大丈夫」と伝えることが出来ますが、それは「家族としての責任」が負えるから。
万が一足りなくなれば、一時的に支援することも家族であれば可能でしょう。
しかし、ケアマネが同様のアドバイスをした場合、万が一金銭面で苦慮する出来事が起きても責任は取れません。
サービス利用を拒む理由が「お金」であれば、ケアマネはそれ以上何も出来ません…。
自分の親だったら…
もし私が子どもの立場だったら、金銭を理由にサービス利用を拒む利用者(親)に対して何をするか考えてみました。
私が親にするのであれば、まず収入を細かく確認します。
その上で、毎月掛かる固定費(食費含む)を確認。
結果、いくらの余裕があるのか?
サービスには毎月どの程度お金が掛かっているのかを確認します。
もし、収入よりも支出が下回っているけど「不安」を理由にサービスを拒んでいるのであれば利用することを強く勧めます。
もちろん不要なサービスであれば終了することも大切ですが、サービスを利用する「目的」が明確で、その目的をサービスが補えているのであれば必要性は高いと思います。
分からないからこそ「不安」になっている場合も少なくありません。
であれば、不安を軽減する為に一緒に考え数字を明確にすることから始めます。
もし支出が上回っているのであれば、不足分だけは支援してサービス利用が継続できるようにします。
正直高齢になればなるほど、お金を「余らせる」必要性は低いと私は思います。収支が「トントン」なのであれば、必要なサービスは利用する方が「未来」に向けて有益な投資になります。
しかし、それを利用者に言えるのはケアマネでは難しい。
信頼関係を築いていても、責任を負えないことに対しては意見を言えません。
利用者自身が気づいて頂くのが一番なのですが、それはなかなか難しい。
家族から伝える、もしくは家族と意見を合わせてケアマネと共同で意見を伝えるというのがベターな気がしています。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。