退院後「長く家で過ごせない」ケースとは?
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
最近病院から退院する時に「退院支援」で関わるケースが微増しています。
季節的なものもあるのか、退院時に相談頂くケースってまとまって来ることが少なくありません。
私自身は退院時の調整を数えきれない程行ってきているので、これまで様々なケースを見てきたのですが、正直「この人家に帰っても長く家で過ごせないかもな」と思う利用者も一定数いらっしゃいます。
今日はそんなお話です。
事前にお伝えしておくと「長く家で過ごせない」とはターミナル期ではなく、利用者自身のキャラクターや家族の考え方等で難しいかもと感じるケースです。
退院時の利用者の「状態」は急性期病院を除けば、回復期病棟であろうと地域包括ケア病棟であろうと「リハビリ」を経て帰ってくる状況であれば、その利用者の現時点の「最大値の体調」であると思います。
最大値の体調とは年齢や疾患等を踏まえて一番調子の良い状態。
あとは自宅に帰って如何に現状を維持出来るかに掛かってくると思っています。
ケアマネジャー(以下:ケアマネ)としては退院間近になっている状況で利用者・家族からアセスメントを取らせて頂くのですが、この時に「長く家で過ごせないかも」と思う利用者が一定数いらっしゃるわけです。
利用者からそう感じるポイントを3つ挙げてみます。
入院に繋がった原因を理解していない
現状を理解出来ていない
専門職の話を聞かない
利用者家族から感じるポイントも併せて3つ挙げてみます。
入院中に医師や看護師からほとんど説明を受けていない
利用者の病状や現状を理解していない(する気が無い)
利用者に関わろうとする意識が低い
利用者のポイントから順に説明します。
1.は「なぜ自分が入院したのか」その原因を知らなかったり、知ろうともしていないケース。
例を挙げるならアルコールばかり摂取して食事を摂らなかったが為に脱水や廃用症候群になりかけて入院したケースや持病に対する理解が薄く、医師の指示等を守らず体調を崩したケースなど。
2.は自分がどの程度動けるのか、どのように過ごさなければ現状を維持出来ないのかをまったく理解していないケース。
入院に繋がった原因を理解していない人はほぼ確実に2.のポイントも抑えています。
3.は入院中から病院関係者との関係性を築こうともしていない利用者。もちろん病院関係者の対応が悪い場合もありますが、利用者が医療職への感謝を全くしていない場合がこれに該当します。
利用者家族のポイントとして
1.は医師や看護師から「話がなかった」と言うケースがあるのですが、病状等を全く説明せずに退院させる病院はほとんどないと思うので「理解しようとしていない」と私は捉えています。
例え病院側から説明のアプローチがなかったとしても家族ならば自ら「説明して欲しい」と訴えるべきだと私は思います。
2.も1.と繋がるポイントですが、利用者の病状や予後について全く知らない、もしくは知ろうとしていないケースがあります。
3.はこれらを踏まえ退院後も利用者に関わろうとする意識が低いことが伺えるケースは退院後右肩下がりで利用者の体調が悪くなり自宅での生活が困難になるケースが多いです。
「長く家で過ごせないかも」というケースを利用者・家族それぞれ3つずつポイントを挙げましたが、合わせたポイント6つすべて網羅する利用者・家族は退院後さほど時間が掛からず再入院するケースが多いです。
それでも利用者が再入院することなく自宅で出来る限り長く過ごせるように私がケアマネとして行っていることは1つだけ。
利用者・家族と信頼関係を築き「話を聞いて貰えるように」距離を縮める努力をしています。
上手く信頼関係が築ければ、あとは支援してくださるサービス事業所との間を取り持ち「チーム作り」が出来上がれば、ポイント6つに当てはまる利用者・家族でも利用者自身が長らく自宅で過ごせる可能性が上がります。
何事もコミュニケーションから。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。