ベテランケアマネのADL観察方法！！

どーもカイゾウ(＠kaizo777)です。

今回は先日書いた記事「LIFE(科学的介護情報システム)を簡単解説」に関連してADL(日常生活動作)について書いてみたいと思います。

ADLとLIFEがなぜ関連しているかというと、今後通所などのサービス事業所は加算算定の為にもLIFEへ情報を提供するわけですが、この提供する情報の中に「Barthel Index(バーセルインデックス)」があります。
※横文字連発ですみません。離脱しないでね(笑)

Barthel Index(以下：BI)とはADL評価することを目的に作られた検査方法です。

その他FIM(Functional Independence Measure)と呼ばれる評価方法もありますが、正直私も名前を聞いたことはあるけど内容までは…という感覚。

本来はこれらの評価方法をしっかりと学び、数字を元にADLを考えるのがベストですがあまり堅苦しいのがキライな私が普段どのようにADLをみているのかお伝えしたいと思います。

この記事は
・ケアマネさん
・利用者家族
・介護職員さん
に参考になるように書いていきます。

※ちょっと長いので「どのような視点で見てるのか」だけでも読んで頂ければと思います。

ADL(日常生活動作)って何？

ADL(Activities of Daily Living)は介護を受ける人が「どれだけ他者の力を借りずに生活できるのか」を計る尺度と言われています。

以下のような観点からみていきます。

〇身の回りの動作
・起床、就寝、着替え、整容、食事、排せつ、入浴など
〇移動の動作
・屋内、屋外の歩行など
〇生活関連動作
・家事(掃除、洗濯、調理)など

これらの動作をADLと呼び、動作の１つ１つが一人で出来るかをみていきます。

生活をする上で最低限必要な力と思って頂いても良いと思います。

どのような視点で見てるのか

私はケアマネジャーとして、毎月数十名の高齢者とお会いします。ただ顔を合わせるだけはなく、変化にすぐに気づけるように至るところに意識のアンテナを張り巡らせます。

では、どのような動作の時に何を意識しているのか小分けに書いてみます。

起床・就寝
寝返りは出来る？一人で起き上がれる？何かに掴まってる？時間通りに寝起きしてる？
立ち上がりは一人で出来る？その時何かに掴まる？立ち上がりは低い位置からも出来る？
難しい場合はどのくらいの高さが必要？立ち上がった時のふらつきは？

起床や就寝に関わる話をしている時にはこのような問いを頭に思い浮かべます。そして、話しながら計れるものは記録し動作を見ないと判断できない場合は動作をして頂きます。

移動・移乗
自宅の中は歩いてる？何を使って？ふらつきは？歩くときに何に掴まる？掴まる場所や位置は？
方向転換は出来る？歩く時の重心は前のめり後ろ寄り？車イスの場合は自分で乗り移れる？
屋外はどうしてる？どの程度の距離なら歩ける？歩行時間は？車イスは自分で漕げる？

実際に自宅の中を移動している様子を見る時や外出の話などになった時にはこのような疑問が頭の中に浮かびます。そしてそれを1つ1つ確認します。

着替え・整容
一人で出来る？服は自ら選んでる？ボタンは一人で留められる？毎日整容してる？身だしなみに意識は？

着替えや整容は認知面や意欲の確認にも繋がります。これらを自分でやらなかったり意識が向かなくなってくると意欲低下や認知症状の変化のきっかけにもなると感じます。

排泄
一人で出来る？後片付けも？布パンツ？紙パンツ？回数は？夜間は？感覚はある？
入浴
一人で入れる？浴室内の環境は？湯舟には浸かってる？週に何回入る？

排泄や入浴は一人で出来るか否かが介護負担にも大きく関わってくる項目です。しかし、排泄は特にデリケートな話でもあるので確認の仕方には注意を払います。​

家事
調理は出来る？火の元の管理は？何を食べてる？食事の回数は？掃除・洗濯は自分で出来る？代わりに誰がやってる？

家事も欠かせない確認事項ですが、上記のADLがどの程度出来るかで粗方予測がつく項目でもあります。

まとめ

普段私が担当させて頂いている利用者・家族と面談している時の思考を書き出すようなイメージで書いてみました。

本来ADLを把握するのは冒頭にも書いたようにBI(Barthel Index)やFIM(Functional Independence Measure)が有効だと思います。

ただ普段の会話や様子からざっくりと確認するには書き出した確認事項でADLが見えてきます。

少しでも参考になれば嬉しいです。

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今日はこの辺で。

ではまた！！