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ケアマネの「45件未満担当可」について思うこと
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
4月から改正される介護保険制度でケアマネジャー(以下:ケアマネ)は減算なく担当できる件数の上限が40件未満から45件未満になります。
今日はこの担当件数増に対する私見を現役ケアマネである私がツラツラと書いてみたいと思います。
現状の40件未満の担当すら難しいと感じているケアマネは多くいると思います。
私は40件未満であれば定時の勤務時間で担当できる範囲だと個人的には思っています。
ケアマネの業務範囲を理解し、利用者・家族が出来る点においてはケアマネが手出しをすることなく、周囲の意見に振り回されることなく淡々とするべきことを行っていればクリアできると私は思っています。
では45件未満はどうか?
これはそこそこ工夫をしなければ定時の勤務時間内では難しい場合が出てくるかもしれません。
とは言えさほど難しいことでもない。単純に「ケアマネの仕事」だけであれば少しの工夫でどうとでもなります。
しかし、以下の2点があることで難しいと感じています。
更新研修
地域の役割(地域ケア会議や地域創生など)
これらをこなしながら45件を平均的に担当するのはなかなか骨が折れると思います。
何より45件の利用者が常時落ち着いていることはありません。
何かしらの変化がありサービス担当者会議(以下:サ担)を度々開催する必要のある方や終了する利用者がいれば自ずと新規を獲得しインテークから始める利用者も出てきます。
ケアマネならご理解頂けると思いますが、サ担を行うにも調整や書類作成など諸々の手順を追う必要がありますし、インテークからスタートすれば落ち着くまではより綿密に利用者と関わる必要も出てきます。
この「合間」に更新研修であれば数十時間の研修時間を割き、地域の役割を担当すればそれだけでも毎月数時間持っていかれます。
「合間」に行わなければならない仕事が多くなればなるほど、45件を担当するには相当の工夫が必要です。
これまでは「ICT機器の活用」や「事務員」を配置している事業所が遁減制として45件未満まで担当できたものが、4月からの改正ではこれらの要件がなくても45件未満まで担当できるようになる。
私個人としては諸手を挙げて喜べる改正ではありません。
むしろ「なんでこんなに簡単に45件まで引き上げられるの?それならまずは更新研修無くして、地域の役割も行政が多く担ってからにして」と思う気持ちが強いです。
ケアマネとしての役割だけで45件担当するのはさほど難しいことではありません。
ただ、ケアマネに与えられる義務や期待に応える時間には変化はないまま「稼げる枠は増やしたからどうぞ」と言われているようで腹が立ちます。
更新研修は廃止にして、地域の役割等についても十分なインセンティブを付けた上でケアマネに役割として振って欲しい。
何故「セミナー」ではなく義務化された「研修」に多額を支払い、無償で地域に奉仕しなければならないのか?それこそ福祉の取り違えではないかと個人的には思っています。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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