ケアマネの業務負担軽減について考える
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は「ケアマネジャー(以下:ケアマネ)の業務負担軽減について考える」をテーマに書いてみたいと思います。
私はケアマネ歴13年ですが、ケアマネ業務に対して大きな負担は感じていません。
何故ならそれが「仕事」だから。
そもそも負担の少ない仕事って何なのかなと正直思ってしまいます。
私にとってケアマネという仕事は性に合っているから負担をあまり感じていないだけかもしれませんが、とは言え多くのケアマネが負担に感じているであろうことは分かります。
基本的なケアマネ業務の他に「ケアマネがやるしかない」仕事が多いから。
独居高齢者の緊急訪問や入退院時の手続き、入院中の持ち物を持参させられるなんてこともあるようです。
ゴミ屋敷と呼ばれるような家の片づけであったり、長期入院後のお宅の掃除に関わったケアマネもいるのではないでしょうか?
これらはどれも「ケアマネ業務」ではありませんが、ケアマネの善意であったり、行政含め誰も対応できる人がいないから仕方なくケアマネが行うもしくは主導で動くなんて場合がほとんどだと思います。
ケアマネの業務負担軽減を考える上で重要なことは何なのかを考えてみたいと思います。
ケアマネの役割を他職種が知ること
これはケアマネ自身も含めてですが「ケアマネの役割」を知ること・知ってもらう事が大切なのだと思います。
以前医療法人に勤めていた時に「あるある」だったのが、何かあればすぐに「ケアマネさんに連絡して」が各部署の管理者の部下への指示でした。
私がまだ新人だった頃はこの「ケアマネさんに連絡して」の餌食になり、系列デイのお局管理者やお局相談員から事あるごとに連絡が来ていました。
デイで対応するべきことでも、ケアマネが間に入り調整したり、実際に家に行き利用者・家族と話したりは日常茶飯事。
他にも系列病院の相談員や訪問看護、訪問リハ等からも「それをケアマネに言われてもね」と思う連絡が後を絶ちませんでした。
この場合、法人内のパワーバランスがあるのでケアマネは各部署からの連絡に対応する他ありません。
これに似たようなことが「地域規模」で起きている地域もあるかもしれません。
この原因の根本は「ケアマネの本来の役割」を他職種が理解していないから。
「介護に関わる相談全般はケアマネ」というざっくりとした認識しかないので、このような「無茶ぶり」がまかり通っているのだと私は思っています。
ケアマネに期待して貰うのは大いに結構なんだけど
ケアマネの役割の重要性を前面に押し出されることがあります。
私個人としてはケアマネが介護保険や多職種連携において「要」にされるのはありがたい限りです。
とは言え「期待」ばかりが膨らみ、結果ケアマネの役割がケアマネ自身も分からなくなったり、他職種にも理解されていないのは問題だと思います。
ケアマネの役割は本来何なのか?
まずは、ここを明確にする必要があると思います。
訪問系サービス・通所系サービス、その他すべてのサービスは役割がある程度明確化されていると思います。
例えば訪問看護は利用者の心身の状態や医療処置に関すること、医療面の相談事を担う役割ではありますが入院時の手続きに立ち会うことはありません。
訪問介護は利用者の身体面・生活面のサポートは行いますが、大掃除を担うことは出来ません。
これと同じようにケアマネも利用者のケアに関するマネジメント全般を担う役割ではありますが「どの役割も対応できないことを対応する役割」ではないということを明確にする必要があると私は思います。
「なんとなくケアマネがやるしかないよね」という空気感がケアマネ自身を含めて現れていることがそもそもの問題点です。
業務負担を軽減するには
ケアマネの業務負担を軽減するには「AIに出来る事はやってもらう」「ICT化を進める」「業務効率を図る」だけではなく、役割を明確にして「役割を超えた業務をさせない」ことだと私は思います。
その為には「やらなくていいこと」を見える化する必要があると思います。
ケアマネの多くは「迷えば行動する」人が多い。
利用者が救急搬送されると言われれば急行する人もいるでしょうし、冷蔵庫が賞味期限切れの食品で溢れている言われれば片づけに行く人もいるでしょう。
「それをケアマネに言われてもな」と思っても聞いてしまったからには迷いながらも行動する。
それは利用者の為でもありますが、何より後で「あの時○○していれば」と自分を苦しめない為にやっている人も少なくないと思います。
だからこそ「やらなくていいこと(本来ケアマネの仕事ではないこと)」を国や行政が明確にしてくれるだけで「ケアマネさんに連絡して」の頻度は減るのではないかと私は思います。
結論:ケアマネの業務負担を減らすには「やらなくていいこと」を明確にする
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。