毒虫と毒婦②

舞台上で見えなくたって良いじゃ無いか、毒虫なんて。
昔の浅草の見せ物小屋ぐらいの狭さで良いじゃないか。
国立劇場から素通りされる俺達は。
四柱の木線が剥離しようとするし、太陽もトタンを見て知らんぷりするが、集落の肥溜め倉庫が見せ物小屋の俺達は、トタン屋根と日光が観客だ。影が役者で、俺達は赤飛びのカーテンさ。
亡くなってしまった浅草の見せ物小屋ぐらいの狭さで良いじゃないか。

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