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もう2年、もうすぐ3年

鵜飼かいゆ

我々は生きている！
我々はまぎれもなくここに生きている！

『CASSHERN』

私が推しこと遠藤哲哉選手のTwitter(現X)の新着ツイート(現ポスト)に挨拶するようになって2年半が過ぎた。
2年以上推しがツイート(現ポスト)するたびにRT(現RP)して挨拶してると思うと持続する狂気に足元が不安定になる。でも推しがツイート(現ポスト)してくれるの嬉しいから沸くよね。推しなんて存在は生きてるだけでファンサなのに無料でお言葉までくれるんだぜ。沸くだろ。
この奇行を始めたきっかけは、2022年6月12日に推しが試合中に脳震盪を起こし欠場したことに起因する。
今のDDTは欠場選手のサイン会・撮影会も行うようになったけど、当時はなかったし、当時から欠場選手のサイン会などがあったとしても推しは出なかったと思う。この記事を読んでいて事情を知らない人はいないと思うけど万が一のために説明すると、推しが欠場した試合は他団体との対抗戦、しかも推しは自団体を代表する無差別級王者としての立場だったから。
試合後に推しは2〜3回投稿し、沈黙した。元から頻繁に投稿する人ではなかったが(※1日100ツイート余裕のツイ廃が狂気から目線で語っています)、沈黙に移行したな、と直感した。
下手をしたらインターネットすら碌に見ず、ジャルジャルのコントを見ながらクワガタムシとカブトムシと戯れながら静養していたのかもしれない。
SNSのエゴサ結果も自分にまつわるYahoo!ニュースのコメント欄も、きっと通知欄も、下手したらDMでも何か言われてたのかもしれない。人間は安全地帯から批判・評論と称する事実上の言葉のナイフを無料で投げ放題だと気付くと利害関係のない他人を無限に傷つけることができる。生まれつき醜悪な生き物なので。それは歴史が証明している。
許せねぇ……興行で広島行っても牡蠣食べないぐらい脂質カットして大舞台に臨んでた推しのことガリガリだからやられたとか書いてたYahoo!ニュースのコメ欄……お前どうせ自分のことデブじゃなくて肩幅広い骨太だと思ってて1日1袋バウムロール吸い込んでるクソデブだろ(ド偏見暴言)(人間は愚か)
人間を殺しちゃいけないと刑法には書いてない。
人間を殺したらこういう罰を受けますとだけ書いてある。
話がそれた。

明確な理由は語られなかったけれど想像力と知性があれば理由の大まかな推測はできる形で、推しは発言せず、団体公式アカウントをリツイート(現リポスト)する静かなアカウントになった。
私はそれが悲しかった。本人の望まない形だとしても良くも悪くも話題になってしまったアカウントが事態が沈静するというかセンセーショナルな話題にだけ飛びつくインターネットイナゴが別のエサを見つけるまで飛びつく先を与えないのは大人として正しい態度ではあるけど、オタクとしては悲しいし寂しい。
いや待て、ツイート(当時)はしてないけどリツイート(当時)は、してるな……。
推し、元気かどうかはさすがにわからないけど生きてる！って、アカウント見てればわかるけど人間は忙しいので熱心なファンと暇人以外特定アカウントをホームから見たり新着通知入れない(そして推しの安否を気遣う人は団体公式もフォローしてるのでタイムラインの仕様上推しのリツイート現リポストに気付かない可能性がある)
私には金も権力も社会的地位もコネクションも何もないが、10年以上Twitter(現X)で炎上は何回かしたが凍結されず発狂し続けた結果作られた交流関係と、どこの誰だかわからないインターネット発狂怪鳥ウォッチャーで構成されたフォロワーがちょっとだけある。
フォロワーの数は自分のファンではなく自分に向けられた銃口の数とは言われるけれど、銃口向けてんなら私を照準器越しで覗いてるわけだな？　よし、ほな……推しがちゃんと生きてることアピールするから見てろよ……。

これが奇行を始めた理由である。
本当は欠場中だけの予定だったけど、口より指の方が雄弁なツイ廃が1ヶ月以上Twitter(現X)で「特定の条件が発生したら特定のリアクションを返す」ことを繰り返してしまうと日常のルーチンに簡単に組み込まれてしまった。
ダイエットもこれぐらい簡単に続けられたらいいのに。
本当にそうだね……。
私の奇行が何か有意義な結果を出したかは分からない。分からないけど何もしないよりはよかったと思いたい。何の成果も得られない非生産的なことをしてたとしても構わないっちゃ構わないけど。オタクの活動なんてそんなものだから。
でも身についてしまった習慣は抜けなくて、あの時よりもフォロワーもリプライも増えた推しのアカウントの動きに反応して指が動く。あなたが今日も生きてくれて嬉しいと、正直な気持ちを言葉に乗せて、インターネットというドブ川に放流する。
推しに届かなくてもいい。私の周囲に周知できればいい。
推し、今日も生きてるよ、と。

そして。
時間は流れて、状況は変わり。
推しはしばし戦場を移すと宣言して、本日が早くも大一番。
あなたの情報が2022年6月12日からアップデートされてない愚かな情弱がまだいることが、今回の挑戦を通じて顕在化しました。
リングには魔物が潜んでいて勝利の女神は気まぐれで残酷で、万全で臨んだ人間に容易く理不尽に絶望を与えます。それを見せつけられた記憶は消えないし、忘れてはいけないと思ってます。
でもオタクは推しの勝利を信じて疑わない生き物ですので、あなたの勝利を祈っています。
どうかご武運を。

明日以降もあなたの行き先が誰よりも明るく煌めいたものでありますように。
会場の片隅からお祈り申し上げます。

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鵜飼かいゆ
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